ドジャース・大谷翔平、進化の投球で開幕ローテに挑む

February 17th, 2026

大谷翔平もドジャースも今季は開幕からローテーション入りできると自信を見せる。

しかし、右肘の2度目の手術を経て投手復帰2年目を迎える大谷は、昨年同様、野手としての役割に加え、今月後半には侍ジャパンに合流し、ワールドベースボールクラシック(WBC)に出場するため、投手としての調整は例年以上に複雑になる見込みだ。

昨季も、東京シリーズでのシーズン開幕の影響で投手リハビリを抑えざるを得ず、開幕前に打者と対戦する機会はなかった。しかし今春は初めて、山本由伸とともに打者相手の投球練習に臨み、順調な準備ぶりを示している。

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、大谷が打者と対戦しながら投球調整を始めたことについて「昨年の投球準備に比べると、確実に進んでいる。いい兆しだ。ただ、彼の調整や準備に関してあまり心配していない」と語った。

大谷(1イニング)と山本(2イニング)は、カイル・タッカー、アンディ・パヘス、テオスカー・ヘルナンデス、金慧成(キム・ハソン)、マイケル・シアニらを打者に迎え、共に高い強度で投球。順調に練習を終えた。

昨季メジャーでキャリアハイの投球回を記録し、WBCに出場予定の山本は、大谷より投球調整が進んでおり、侍ジャパン合流前にオープン戦登板も見込まれる。一方で大谷は「非常に可能性が低い」とロバーツ監督は説明した。

大谷は、レギュラーシーズン開幕前に実戦で投げる機会が非常に限られそうだ。今月末には侍ジャパンとしてWBC出場のため、チームに戻れるのは少なくとも3月17日以降になる見込み。3月22~24日のフリーウェイシリーズ(エンゼルスとのオープン戦)で登板する可能性はあるが、開幕前の実戦登板はおそらくこの1試合にとどまる。

ドジャースは昨季の経験を踏まえ、限られた登板機会で大谷の調整方法を把握している。昨年は手術明けで投球数やイニング制限も多く、慎重に調整する必要があったが、今年はある程度自由度を持たせつつも、負荷が大きい選手であることには変わりがない。

「昨年は手術明けだったので、慎重に計画を立てた。今年はそこまで制限はしないが、やはり彼の負荷は非常に大きく、他の選手とは異なる。大谷の状態を見ながら判断し、臨機応変に対応することになる」とアンドリュー・フリードマン編成部長は、二刀流選手ならではの調整の難しさを説明した。

昨季、大谷はシーズン序盤、マウンド復帰に向けて慎重に段階を踏んで調整した。メジャー復帰前にブルペンで投球を重ね、打者と対戦できる感覚をつかむまで準備を続けた。その過程を経て、実戦登板に向けた動きは一気に加速。実際にドジャースで投手デビューする前のライブBPはわずか3回で、6月中旬に1イニングから登板し、実戦復帰を果たした。

大谷の今季開幕に向けた投手起用は、慎重な設計で進められている。昨季、復帰直後の大谷は試合登板まで段階的にブルペンでの投球を重ね、2試合ごとに投球イニングを1イニングずつ増やす方法で調整した。実戦で完全に投げ切れる状態になったのは、レギュラーシーズン終盤の1カ月ほどに過ぎなかった。

ドジャースは昨年ほど厳密な制限を設けない方針だが、今季序盤も大谷の投球イニングは限定される可能性が高い。そのため、序盤はオフ日を活用した5人ローテーションや、ロングリリーフを組み込むなど、工夫した投手起用が想定される。

開幕からフル稼働しない大谷にとって、ナ・リーグサイ・ヤング賞争いに加わるのは現実的にはややハードルが高い。本人も「十分な投球量が必要」と認めている。しかし、過去2年間でドジャースが学んだのは、大谷の“やる気”を過小評価すべきではないということだ。

「彼が投手として『やるぞ』という姿勢を示していること自体が重要。翔平が本気のときには、良い結果が必ずついてくる」とフリードマン編成部長は語った。