ブルワーズは11日(日本時間12日)、MLBドラフトの1巡目(全体25位)でカリフォルニア州コロナ高の遊撃手トレイ・イーベル(17)を指名した。昨季もブルワーズが同じ名字の選手を指名している事実から、聞き馴染みのある名前だろう。
イーベルはドジャースで三塁コーチを務めるディノ・イーベル(60)の息子であり、ブレイディ・イーベル(18)の弟に当たる。兄のブレイディは昨季のドラフト全体32位でブルワーズから指名を受け、275万ドル(約4億4000万円)で契約を結び、2025年と今季のここまで1Aレベルでプレーを続けている。
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MLBパイプラインのドラフト前有望株ランキングでイーベルは107位だったが、ブルワーズは今季の指名対象選手で同選手を長年高く評価してきた。イーベル兄弟は、カリフォルニア州とフロリダ州にあるブルワーズの育成チームでプレーし、アメリカンファミリーフィールドでも数回プレーしている。ブルワーズが兄ブレイディの指名を検討していた昨季のドラフト前ワークアウトでも、弟のトレイは同球場でプレーした。
長年にわたりクリスチャン・イエリッチ(34)やブライス・トゥラング(26)ら若きドラフト候補生が在籍してきたエリアコード・チーム(全米トップクラスの高校生が集う選抜チーム)や秋季チームの運営を支援するブルワーズの特別補佐、コーリー・ロドリゲス氏は、「(弟の)トレイは当時16歳でありながら、見事に実力を証明した」と振り返る。
さらに「勝利に貢献できる選手。アプローチの過程は(兄の)ブレイディと異なるが、確実に結果を出す。常に安打を量産する打者だ」と高く評価する。
兄弟で兄のブレイディは、よりしなやかでリズミカルな動きを持つ選手として評価されている。一方、弟のトレイはより俊敏な動きが特徴。しかし、過去1年ほどの期間で身長が伸び、トゥラングを打線における脅威へと変貌させた同じトレーナーとトレーニングを積み、筋力も大幅に向上した。
トゥラングも同じコロナ出身だが、サンティアゴ高に通っていた。オフシーズンはイーベル兄弟とともにトレーニングを行っている。
ブルワーズのロドリゲス氏は兄弟の関係性について、次のように評価する。
「性格は異なるが、互いを応援し合う素晴らしい関係性を築いている。2人の間には強い競争心が存在するが、決して対立するライバル関係ではないと思う。それぞれが自身の最高の状態へ到達したいという強い願望を持っている」
弟のトレイは今季、コロナ高の最終学年として31試合に出場し、打率.417、出塁率.496、長打率.796(OPS 1.292)、10二塁打、2三塁打、9本塁打、47打点を記録した。現在はテキサスA&M大から奨学金のオファーを受けている。
トレイが大学進学を見送りプロ入りを選択すれば、イーベル兄弟はブルワーズで共にプレーする初の兄弟となる可能性がある。ブルワーズ傘下で同時にプレーした兄弟は過去に存在する(ライアン・ブラウンとスティーブ・ブラウン、ジョナサン・ルクロイとデビッド・ルクロイら)。しかし、メジャーリーグの舞台で共にプレーした例はない。なお、ミルウォーキー・ブレーブス時代には、ハンク・アーロンとトミー・アーロン、フランク・トーレとジョー・トーレという2組の兄弟が存在した。
弟トレイのスカウティングレポートの一部は以下の通り。
同年代の時点を比較するとトレイは兄よりも完成された選手であると評価する担当スカウトも複数存在する。同地域のあらゆる高校生打者と比較し、非常に質の高い打席をこなす。左打者の兄とは異なり右打者。速球や優れた変化球にも対応できる能力を証明している。的確なスイング判断、優れたバットスピードを備える。現時点ではパワーよりもミート力が勝り、広角に打ち分ける。さらに潜在的なパワーも秘めている。
イーベル家出身の選手は、高く評価されている練習熱心な姿勢を持ち、ハイレベルな指導を受けられる環境にある。弟のトレイも兄に続いてその環境を生かし、成長した。自身の弱点を克服する意欲を持ち、スピード向上のためにブライス・トゥラングとともにトレーニングを行っている。テキサスA&M大への進学が内定しているトレイは、優れた感覚と強肩を備え、純粋な遊撃手としては兄のブレイディよりも優れている。将来的には三塁へ転向し、同ポジションでプラス評価の守備力を発揮する可能性もある。
ブルワーズはドラフト1日目に4人の選手を指名。トレイはその1人目となった。同球団はさらに全体66位、102位、130位の指名権も保有している。
