ブルージェイズの忙しいオフシーズンは現在も継続中だ。12日(日本時間13日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ブルージェイズは救援右腕タイラー・ロジャースと3年3700万ドル(約55億5000万円)の契約を結ぶことで合意。条件付きのオプションが盛り込まれており、4年間の総額は4800万ドル(約72億円)に達する可能性がある。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
ロジャースは今季メジャーでプレーした唯一のアンダーハンド投手。毎年安定したパフォーマンスを続けており、今オフの移籍市場で最も興味深い選手の1人だった。
今季途中までジャイアンツ一筋でプレーしてきたロジャースは、夏場にホゼ・ブットー、ドリュー・ギルバート、ブレイク・ティドウェルとのトレードでメッツへ移籍。このトレードがロジャースのパフォーマンスに影響を与えることはなく、メジャー最多の81試合に登板して防御率1.98、WHIP0.94という自己最高のシーズンを過ごした。
アームアングルの低さ(-61°)はメジャーでも群を抜いており、次点はホビー・ミルナーの-6°である。このアームアングルのおかげなのか、メジャー昇格後1度も負傷者リスト入りを経験していない。また、毎年のようにメジャートップクラスの登板数を記録しており、2020年以降の403登板は2位のスコット・バーローに30差をつける断トツの数字である。
シンカーとスライダーのコンビネーションは制球力抜群で、強い打球を打たせないことにも定評があり、今季の被バレル率(2.1%)と四球率(2.3%)はともにメジャートップクラスの数字。投球割合が74.5%に達するシンカーはメジャー全体でも屈指のクオリティを誇り、スタットキャストが算出する球種別のランバリューではシンカー部門で2位となる+18をマークした(1位はフィリーズのクリストファー・サンチェスが記録した+19)。
まもなく35歳の誕生日を迎えるロジャースは、非常に珍しいグループの一員でもある。救援左腕テイラー・ロジャースとの双子として知られており、「双子メジャーリーガー」は史上10組しかいない。2023~24年にはジャイアンツで2人揃ってプレー。双子がチームメイトになったのは史上4組目だった。
