【アメリカ2-3ベネズエラ】マイアミ/ローンデポパーク、3月17日(日本時間18日)
エウヘニオ・スアレスは頭を後ろに反らし、天を見上げた。ローンデポパークの鉄製の屋根に反響する大歓声が、両腕を広げて「もっと!」と合図を送るベネズエラの強打者を包み込んだ。
もっと騒げ。もっと愛情を示せ。もっと喜びを表せ。
2026年ワールドベースボールクラシック
ワールドベースボールクラシックの決勝戦、ベネズエラは九回にスアレスのタイムリー二塁打で勝ち越しに成功し、「史上最強」と言われたアメリカを3-2で破った。6大会目にして悲願の初優勝。決勝にふさわしい、緊張感のある好ゲームだった。野球界におけるベネズエラの重要性、そしてベネズエラにおける野球の重要性を象徴するような一戦となった。
アウトを1つ取るたびに、ローンデポパークが爆発的な盛り上がりを見せる中、ベネズエラ先発のエデュアルド・ロドリゲスは「史上最強」の打線を抑え込んだ。その好投はベネズエラ打線にエネルギーをもたらし、五回にウィルヤー・アブレイユが貴重な追加点となるソロ本塁打。1度は同点に追いつかれたが、九回にスアレスが勝負強さを発揮して勝ち越し打を放ち、3万6490人の大観衆の中にいたベネズエラの熱狂的なサポーターたちの盛り上がりは頂点に達した。
黄色、青、赤の旗を誇らしげに振るファンたちには、祝うべきことがたくさんあり、通路で踊り出す理由も豊富だった。僅差の試合展開となったが、八回にブライス・ハーパーが特大の同点2ランを放ったときを除き、ベネズエラがほとんどの時間帯で試合を支配していた。
結局、試合終盤のアメリカの反撃は、ベネズエラの盛り上がりをさらに高めることになった。同点に追いつかれた直後の九回、ベネズエラはアメリカの右腕ギャレット・ウィットロックから先頭のルイス・アライズが四球を選んで出塁。スアレスの左中間を破る勝ち越しタイムリー二塁打を呼び込んだ。
スアレスの一打で、ベネズエラは再び主導権を取り戻した。そして、アメリカの攻撃を剛腕クローザーのダニエル・パレンシアが三者凡退に抑え、フィールド上はベネズエラの選手たちによる歓喜に包まれた。
