大舞台を望み、ヒーローになる瞬間を生きがいにする選手がいる。
ブラディミール・ゲレーロJr.は、まさにそのタイプだ。
ア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)の第6戦、、ブルージェイズがマリナーズに6−2で勝利し、第7戦へと持ち込んだ後、スポーツネットのヘイゼル・メイ記者とのヒーローインタビューで、ゲレーロJr.はこれまでのキャリアで最大の試合を前に「待ちきれない」という気持ちをはっきりと示した。
「準備はできてる?」
ヘイゼル・メイ記者がゲレーロにそう問いかけた。そのやり取りはロジャースセンターの場内スピーカーを通して流れた。
ゲレーロJr.が答える前に、観客席から大きな歓声が湧き起こった。
満面の笑みを浮かべ、その歓声と愛情を全身で受け止めた。カメラが映画のワンシーンのようにゆっくりとスターに回り込む。
約20秒後、ここまで3本塁打、シリーズ最高のOPS1.474を誇る男にふさわしい返答をした。
「『準備はできてるか?』って聞いたね。俺は生まれたときから準備できている。生まれたときからな」と主砲は言った。
「そして、この街のためにすべてをつかみ取りたい」
トロントの観客は歓喜の大声援を送った。ゲレーロJr.が強い使命を胸に戦っていること、そしてあと1勝でブルージェイズが32年ぶりのワールドシリーズへ進出できることを、誰もが分かっていた。
