ブラディミール・ゲレーロJr.と岡本和真の”相棒関係”は、一時中断となる。
28日(日本時間3月1日)の夜にゲレーロがキャンプを離れ、マイアミへ向かう瞬間から状況は変わる。代表チームに合流したその時から、岡本はブルージェイズのチームメートではなく、侍ジャパンの三塁手だ。
「2日前に言ったんだよ。『土曜(28日)以降は、敵だ』ってね」ゲレーロはスポーツネットの中継でそう語り、チームメートからヒマワリの種を投げられながら笑みを浮かべた。
ここ数週間、2人はブルージェイズのキャンプで行動を共にしてきた。打撃練習を同じグループで行い、守備練習でも居残りで汗を流す。その中でゲレーロのリーダーシップは特に際立っていた。
「少し日本語を教えてもらってるけど、あれは難しいよ」とゲレーロは笑う。
「彼はスペイン語を少し話せる。俺に話しかけるときはいつもスペイン語なんだ。少しでも話せるのはありがたい」
すでに2人には、お辞儀で締めるオリジナルの握手ルーティンもある。ただし、ワールドベースボールクラシック(WBC)は真剣勝負。大会の注目度は各国で年々高まっているが、とりわけ野球人気が高いドミニカ共和国と日本にとっては、国家の誇りを懸けた舞台だ。
中継に登場したゲレーロは、「D.R.」(Dominican Republic=ドミニカ共和国)のペンダントが輝くチェーンを誇らしげに身につけていた。このチェーンは2023年大会のために作ったものだが、当時はキャンプ中盤に右膝に違和感が生じ、出場を諦めざるを得なかった。その無念は今も心に残っている。故郷への誇り、そして“ゲレーロ”という名前を背負う思いは強い。
「本当にワクワクしている。父は一度も出場していないからね。自分があのユニフォームを着ている姿を見たときの父の反応が楽しみなんだ。早くマイアミに飛んで、チームに合流したい」
3月6日(日本時間7日)は、岡本とゲレーロの一日になる。日本は当日朝5時(米東部時間)にチャイニーズ・タイペイと対戦し、同日午後7時にはドミニカ共和国がニカラグアと戦う。ブルージェイズファンにとって、まさに朝から晩まで見逃せない一日が待っている。
