MLBアワードは、オフシーズンでもっとも華やかな夜だ。いわばメジャーリーグ版のグラミー賞のようなもので、野球界のトップ選手たちが一堂に会し、ライブ形式で栄誉を称える壮大なセレモニーとなる。
「MGMリワーズ」が冠スポンサーを務める2025年のMLBアワードは、13日(日本時間14日)に開催される予定だ。
以下は、そのイベントに関する概要である。
MLBアワードの視聴方法
今年の授賞式は13日、ラスベガスのコスモポリタンで開催される。放送は米東部時間の午後9時から11時(日本時間14日午前11時から午後1時)までMLBネットワークで生中継され、MLB.com、MLB.TV、MLBアプリでも配信される。
2025年MLBアワードの司会は?
ドジャースのスター選手ムーキー・ベッツと、著名なコメディアンのロイ・ウッド・ジュニアが共同司会を務める。ウッドは2023年と2024年の司会を担当しており、今回で3年連続。一方、ベッツは今回が初めての授賞式司会で『ブリーチャー・レポート』『TBS』『FOXスポーツ』での活動が評価され、2024年にスポーツ・エミー賞の新人オンエア・タレント部門にノミネートされている。
また、当日はロナルド・アクーニャJr.、コービン・キャロル、ピート・クロウ=アームストロング、デクスター・ファウラー、アダム・ジョーンズ、カル・ローリー、CC・サバシア、ゲーリー・シェフィールド、ウィル・スミス、フアン・ソトら現役およびOB選手の出席も予定されている。
MLBアワードはいつ始まったのか
今年で3回目の開催となるMLBアワードは、もともと「オールMLBチーム・アワード」としてスタートし、「オールMLBウィークエンド」の一環として行われていた。これまで毎年ラスベガスで開催されており、今回も同地から生中継される予定だ。
賞の内容
以下は、2025年MLBアワードで発表される各賞の概要である。
ジャッジもまた、受賞にふさわしい成績を残した。打率.331、出塁率.457、長打率.688と主要3部門すべてでメジャー最高を記録している。ただし、マリナーズの捕手で今季60本塁打を放ったカル・ローリーという強力なライバルが立ちはだかる。
カムバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー賞は、困難を乗り越えてメジャーリーグの舞台で再び高いレベルの活躍した選手を各リーグから1人ずつ表彰する賞。
昨季は、ア・リーグでホワイトソックスのギャレット・クローシェ、ナ・リーグではブレーブスのクリス・セールが受賞した。今季もこの賞はアトランタにとどまる可能性がある。ロナルド・アクーニャJr.は昨季、前十字靱帯断裂でほぼ全休したが、今季は99試合で打率.290、21本塁打、OPS.938を記録し、完全復活を印象づけた。
ア・リーグでの最有力候補はレンジャーズの先発ジェイコブ・デグロムだ。ここ数年、度重なるケガで登板機会が限られていたが、トミー・ジョン手術から復帰した2024年にはわずか10回2/3の登板。今季は完全復活を果たし、レンジャーズでサイ・ヤング賞級のシーズンを送った。防御率2.97、投球回172回2/3は2019年以来の数字だった。
2014年の創設時に殿堂入りクローザーのマリアノ・リベラとトレバー・ホフマンにちなんで名付けられ、各リーグで最優秀リリーフ投手に贈られる。昨年の受賞者は、ア・リーグがガーディアンズのエマニュエル・クラセ、ナ・リーグがカージナルスのライアン・ヘルスリーだった。
MLB.comのブレント・マグワイアは、今年の各リーグの主要候補を詳しく解説している。リストの最上位は、レッドソックスの37歳の豪腕アロルディス・チャップマンとフィリーズのヨアン・デュランだ。
この賞は、1973年にア・リーグでDH制度が導入されて以来、最優秀DHに与えられている。2004年に、5度の受賞歴を持つ殿堂入りのエドガー・マルティネスを称えて改称された。大谷は過去4シーズン連続で受賞しており、2025年も最有力候補と見なされる。
授賞式では、オールMLBファーストチームとセカンドチームの発表が行われる。オールMLBチームは、オールスターがシーズン前半の成績をもとに選出されるのに対し、シーズンを通した貢献を評価する目的で2019年に設立された。ファン投票はMLB.comで行われ、各ポジション(外野手3人、DH、先発投手5人、救援投手2人)のファーストとセカンドを選ぶ仕組みとなっている。
今年の候補にはアーロン・ジャッジ、大谷、メッツのフアン・ソトが名を連ねており、いずれも5度目のオールMLBチーム入りを狙っている。候補者全体のうち、過去に選出経験のある選手は46人。昨年の受賞者20人も含まれている。
エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー賞
この賞は、ラスベガスで開催されるGMミーティングの期間中に発表される。ほかの賞と同様に、投票はポストシーズン開幕前に行われるため、プレーオフの結果は評価対象に含まれない。2024年の受賞者は、ブルワーズのゼネラルマネジャー、マット・アーノルドだった。