メジャーで最も接戦となっている地区優勝争いはア・リーグ中地区だ。首位ホワイトソックスが2位ガーディアンズを0.5ゲーム差でリードしている。
両チームは14日(日本時間15日)からクリーブランドで3連戦を戦う。このカード終了後もレギュラーシーズンは1週間以上残るが、16日(同17日)の最終戦を終えた時点で、地区優勝争いの行方はかなり見えてくる可能性がある。
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「これが野球をやる理由です。意味のある試合ですし、プレーオフと同じです。シーズンを左右する戦いになります。気の抜けた入り方をすれば、シーズンが終わってしまう。みんなかなり気持ちも入ると思いますし、楽しみです」とホワイトソックスの遊撃手コルソン・モンゴメリー(24)は語った。
【ポストシーズン争い:何が懸かっているか】
<ホワイトソックス>
当初は今回のクリーブランド遠征中にポストシーズン進出を決める可能性もあった。しかし現在はガーディアンズと同様、進出へ正念場を迎えている。オハイオ州での3連戦に勝ち越せば、2021年以来となるポストシーズン進出へ大きく前進する。
ホワイトソックスは14日(日本時間15日)の初戦を迎える時点で今季のガーディアンズ戦に6勝4敗。今回の3連戦で1勝すればシーズンの直接対決勝ち越しが確定し、地区順位で同率となった場合に最初に適用されるタイブレークを確保できる。
さらに、ワイルドカードシリーズ免除となるア・リーグ第2シードを巡ってアストロズとも争っており、現在1.5ゲーム差でリードしている。
ホワイトソックスは今季、ア・リーグ中地区の相手に27勝15敗。ここから地区内対戦が10試合連続で続き、レギュラーシーズン最後は本拠地でロッキーズと対戦する。
ウィル・ベナブル監督(43)が率いる若いホワイトソックスにとって、この3連戦は再び勢いをつける重要な戦いとなる。12日(同13日)のカージナルス戦で九回に劇的な逆転勝利を収めるまで、直近12試合で9敗と苦しんでいた。
その試合ではランダル・グリチック(35)が九回2死2ストライクから、クローザーのライリー・オブライエン(31)を相手に逆転2ラン本塁打。9月の重要な時期に、チームが必要としていたきっかけとなる一打だった可能性もある。
ただ、翌13日(同14日)はカージナルスに1-3で惜敗。先週は1勝5敗だった。
「両チームとも何が懸かっているか分かっていますし、楽しみです。自分たちは準備できています。この対戦をとても楽しみにしています」とホワイトソックスの三塁手ミゲル・バルガス(26)は語った。
ホワイトソックスは追われる立場にあり、わずか0.5ゲーム差ながら首位を守っている。2月や3月の段階で、9月14日にこの状況を迎えると提示されていれば、喜んで受け入れていただろう。
「何も変わりません。すべてをフィールドに出し切るだけです。やるべき準備をして、勝負する。このクラブハウスにいる全員が、自分たちに何ができるか分かっています。素晴らしいチームですし、自分たちの野球を続けて競い合うだけです」と捕手カイル・ティール(24)は力を込めた。
<ガーディアンズ>
クリーブランドにとっても、すべてが懸かった3連戦となる。3年連続の地区優勝を目指す中、ホワイトソックスを逆転する最大のチャンスだ。
一方で、この3連戦はワイルドカード争いにも大きく影響する。ガーディアンズは現在、ア・リーグ最後のワイルドカード枠となる3位を確保し、ブルージェイズを1ゲーム差でリードしている。
ガーディアンズがこの3連戦に2勝すれば、0.5ゲーム差で地区首位に浮上する。3連勝なら2.5ゲーム差まで広げ、地区順位が同率となった場合に最初に適用されるタイブレークも確保できる。
ア・リーグ中地区を制して第2シードを獲得すれば、ワイルドカードシリーズが免除される。ガーディアンズはギャビン・ウィリアムズ(27)とパーカー・メシック(25)の先発2本柱を地区シリーズの初戦から投入できるため、地区優勝と第2シード獲得をシーズン終盤の最大目標としている。
一方、この3連戦に負け越せば、残り試合が少ない中で地区首位とのゲーム差は厳しい数字となる。3連敗ならさらに苦しく、いずれの場合もホワイトソックスがタイブレークを確保する。さらに、今週タイガースと対戦するブルージェイズ(75勝75敗)の結果次第では、ガーディアンズがポストシーズン圏外へ転落する可能性もある。2ゲーム差で追うレンジャーズ(74勝76敗)も争いに残っている。
【シーズン終盤、各チームの強みは?】
<ホワイトソックス>
ヘイゲン・スミス(23)やグラント・テーラー(24)ら球威のある若手投手が救援陣に入り、終盤は相手打線にとって厳しい対戦が続く。ただ、チームを支えてきた最大の強みは打線だ。
ホワイトソックスは試合終了まで決して諦めず、最後のアウト、最後のストライクまで戦い抜く姿勢を貫いてきた。得点はア・リーグ1位、本塁打は3位、OPSは5位タイにつける。
ミゲル・バルガス、村上宗隆(26)、コルソン・モンゴメリーは最近苦しんでいるものの、3人とも今季30本塁打以上。ひと振りで試合の流れを変えられる長打力を備えている。
<ガーディアンズ>
9月は救援陣が大きな負担を担いながら、安定した投球を続けている。今月の救援防御率2.24はMLB2位、56回1/3の救援投球回も2位に入る。
打線ではスティーブン・クワン(29)が後半戦に復調。さらに、新人のチェイス・デローター(24)、トラビス・バザーナ(24)、成長を続けるブライアン・ロキオ(25)、アンヘル・マルティネス(24)に加え、トレード期限前に加入したジョー・アデル(27)、ナサニエル・ロウ(31)も加わり、シーズンが進むにつれて打線の厚みが増した。
トレード期限以降のチームOPS.712、それ以前の同.680から向上している。
【シーズン終盤、各チームの弱点は?】
<ホワイトソックス>
先ほど挙げた強力打線が、直近14試合では4勝10敗と苦しんでいる。9月8日(同9日)以降の6試合では計15得点にとどまった。MLBの調査によると、直近14試合で満塁の打席は17度あり、13打数1安打、4四球と好機を生かせていない。
ホワイトソックスは今季93日間にわたって地区首位に立ち、7月4日(同5日)以降は一度も首位を譲っていない。2022~25年の4年間で首位に立った日は合計7日だけだった。今季は長く地区をリードしてきた一方、貯金は3。盤石とは言えない。
<ガーディアンズ>
トレード期限前にアデルがエンゼルスで記録した本塁打も含めれば、10本塁打以上の選手を8人擁する。ただ、チームの142本塁打はメジャー最少。長打に大きく依存しない攻撃を続けてきたが、ひと振りで重要な試合が動くシーズン終盤では弱点となる可能性もある。
さらに、明確な弱点というより注意したい点がいくつかある。先発陣は9月の13試合で防御率6.34。今季を通してチームを支えてきた投手陣で、先発投球回811イニングはア・リーグ2位、防御率3.90は4位に入る。ただ、今月は不安定な登板も目立ち、シーズン終盤で疲労が蓄積する中でも再び安定した投球が求められる。
ホセ・ラミレス(33)も左手有鉤骨の手術から復帰後42試合で打率.214、OPS.559と本来の打撃を取り戻せていない。万全とは言い難い状態で復調を目指す主砲とともに、ガーディアンズがどこまでラストスパートをかけられるかも大きなポイントとなる。
【3連戦で最も注目される先発対決】
今季、それぞれの先発ローテーションを支えてきたギャビン・ウィリアムズ(27)とショーン・バーク(26)が、14日(同15日)の3連戦初戦で投げ合う。
ウィリアムズは今季29試合に先発し、169回で防御率3.78、自己最多の228三振を記録。シーズン250三振に到達すれば、ガーディアンズ球団史で7人目となる。
過去の達成者はボブ・フェラー(1940、41、46年)、ハーブ・スコア(56年)、サム・マクダウェル(65、68、69、70年)、ルイス・ティアント(68年)、コーリー・クルーバー(2014、17年)、シェーン・ビーバー(19年)。ウィリアムズは球団史に名を刻む記録へ、あと22三振に迫っている。
ホワイトソックスはショーン・ニューカム(33)をオープナーとして起用し、バークが2番手で長いイニングを担う。12日(同13日)のカージナルス戦でも、ニューカムの後をカスティーヨが受ける同じ起用法を採用した。
バークは現在、ホワイトソックスの先発ローテーションでエース格を担っている。6月18日(同19日)から8月11日(同12日)までの10先発では62回を投げ、79三振、11四球、防御率1.60と圧倒的な成績を残した。
ただ、その好調期を終えてから直近5先発は防御率7.52。前回のパイレーツ戦では1回1/3で7失点を喫して敗戦投手となった。
ホワイトソックスは今回のガーディアンズ3連戦に向けて先発順を調整し、バークとデービス・マーティン(29)を登板させる。

