ウィルソン、ウィリアムのコントレラス兄弟 ベネズエラ代表で初共闘

March 1st, 2026

4年前、ウィルソンウィリアム・コントレラスは、オールスターゲームにナ・リーグのチームメートとして出場し、その兄弟愛の頂点に達したと思っていた。しかし、実はそれは今週から始まるワールドベースボールクラシックで、ベネズエラ代表として共闘することの前兆に過ぎなかった。コントレラス兄弟は野球に熱狂的なベネズエラの代表として、初めてワールドベースボールクラシック(WBC)で共に戦うことになる。

レッドソックスで一塁手として新シーズンを迎える兄ウィルソンは、これまでさまざまな理由で見送ってきた国際大会への参加を、今回は断ることができなかった。ブルワーズで高い評価を受ける捕手ウィリアムとともにプレーする――その機会を逃すという選択肢はなかった。

それは兄弟だけでなく、両親、そして家族全員にとっても特別な意味を持つ。ウィルソンは胸の内をこう語る。

「最高の思い出になるよ。ベネズエラ代表としてプレーできるなんて、夢が叶うような気がする。特にスタンドには両親がいて、家族も来てくれる。僕たちにとって大きな意味がある。僕にとっても大きな意味がある。だって、僕はずっとベネズエラの声を代弁してきたし、胸に『ベネズエラ』の文字を着けることは、僕にとって大きな意味がある。だから、全力でプレーしたい。誇りを持ってプレーしたい。そして、弟と一緒にこの瞬間を分かち合えるのが待ちきれないよ」

33歳のウィルソンは、ウィリアムより5歳年上。幼少期に同じチームでプレーしたことはない。ウィルソンがカブスでプロキャリアを歩み始めた頃、ウィリアムはまだ11歳だった。

実際、ウィリアムはオールスター選出やシルバースラッガー賞を手にするまでの28年間の大半を、「ウィルソンの弟」として過ごしてきた。三兄弟の末っ子であるウィリアムは、長兄ウィルソン、次兄ウィルマーとともにプエルトカベロで育ち、綿紙とテープで作った手製のボールを追いかけながら、厳格な両親から努力の大切さを学んだ。

母オルガは地元の学校の用務員で、父ウィリアム・シニアは兄と事業を営んでいた。二人とも長時間働いていたため、息子たちは勉強の合間を縫って野球をする余裕が十分にあった。ウィリアムはかつて、それは「美しい瞬間」だったと話す。

そしてついに、2022年のオールスターゲームで兄弟は同じフィールドに立った。ウィリアムは負傷したブライス・ハーパーの代替としてナ・リーグのロースター入りを果たし、指名打者で先発出場。兄と同じ打線に名を連ね、同じ舞台で打席に立つ瞬間が訪れた。

あの夜を境に、2人は「いつか同じユニフォームを何日も一緒に着られたらどれだけ楽しいだろう」と語り合ってきた。そして今、その願いが現実となる。

プールDに属するベネズエラは、6日(日本時間7日)、マイアミでオランダとの初戦を迎える。

ウィリアムはすでに2度のオールスター選出を果たし、リーグ屈指の捕手としての地位を確立した。それでも家族の中では、今も変わらず“弟”だ。

「僕はまだ若いんだ。 家族の中ではずっと末っ子だからね。家族の意見を聞くのは好きだよ。僕にとって一番のアドバイスは兄からのものなんだ」

ウィリアムが兄から学んだ最大のことは何か?

「一生懸命努力すれば、必ず上手くなる。それが僕の計画であり、目標だ。春季キャンプに来たり、クラシックに出場したりするときは、全力を尽くす。『プレーボール!』と言われたら、必ずプレーする」

ウィルソン(昨季まで捕手だった)は、ウィリアムに野球を教えていた頃を思い出しながら、誇らしげに顔を輝かせた。

「2009年に契約を結んだ時、彼はいつもトレーニングに付き添ってくれて、一緒にトレーニングを欠かさなかった。彼は、私がいかに規律正しく、自分のルーティンに献身的に取り組み、キャリアにどれほど献身的に取り組んでいるかを見て育ったんだと思う。それが彼にとって大きな助けになった。私はただ、彼が真似できる正しいやり方を教えてあげただけで、そうして良かったと思っている。でも今、彼はメジャーリーグで最高の捕手の一人だ。本当に誇りに思う」

ベネズエラ代表では、ウィリアム・コントレラスとロイヤルズのスター選手サルバドール・ペレスが捕手で併用される。堅実な右打者のウィルソンは、一塁手でも指名打者でも、全試合に出場する見込みだ。

兄弟が長期間チームメートになるのは今回が初めてだが、野球を通して絆を深めるのはこれが初めてではない。ウィリアムはプロ入り初期の頃、マイナーリーグのシーズン終了後、シカゴで兄と合流していた。2016年のワールドシリーズでは、ウィルソン擁するカブスがクリーブランドを破り、長きにわたり遠ざかっていた世界一を成し遂げた。その歓喜を、ウィリアムもすぐそばで分かち合った。

ウィリアムが地位を確立した今、ウィルソンはシーズン中のテキストメッセージを最小限に抑えるように努めている。

「彼には彼のやり方がある。それを尊重したい。ただ、打席を見ていて気になることがあれば、すぐ電話かメッセージを送るよ。今も連絡は取っている。オフほど頻繁じゃないけどね」

もっとも、助言は一方通行ではない。ウィルソンは弟からのアドバイスを素直に受け止める。もはや2人は“兄と弟”というより、対等な存在だ。

「ずっといい関係を築いてきたし、互いにリスペクトしている。それが僕たちの形だ。彼が何かに気づけば教えてくれるし、僕が気づけば伝える。それだけのことさ」とウィルソンは語る。

今後しばらくの間は、テキストメッセージや通話は必要ない。

「彼は僕のルーティンを観るだろうし、僕は彼のルーティンを観るつもりだ。クラブハウスで弟と過ごすのが待ちきれないよ」

 トーナメントよりもずっと長くチームメイトでいられる時期はあるのだろうか?例えば、162試合のシーズンとか。

「兄は2、3、4年後、あるいはいつ引退するにせよ、私と一緒にキャリアを終えたいと去年言っていた。私が知っていることはすべて彼から聞いたことだよ」と、ウィリアムは語った。