【ドジャース4-0レッズ】シンシナティ/グレートアメリカンボールパーク、9月15日(日本時間9月16日)
立ち上がり、マウンド上の山本由伸は本来の姿ではなかった。
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打者2人に対し、走者2人。しかし、山本が投げた7回のうち、その後レッズが出塁させた打者はわずか1人だった。
「ちょっと最初は感覚がうまくつかめてなかったので、距離感とか、ちょっとうまくいかずボールが先行したんですけど、落ち着いていたので、しっかり自分のフォームで投げることに集中して抑えて行きました」と振り返った。
不安な立ち上がりの後、山本は対戦した打者22人のうち21人を打ち取り、ドジャースの完封勝利の立役者となった。7三振を奪い、許した安打は三回にエリー・デラクルーズが放った二塁打だけだった。
「最初の打者2人の後は、まさに”ヤマらしい”投球だった。コーナーを狙いすぎず、相手を警戒しすぎず、ただ攻めていた」とデーブ・ロバーツ監督は振り返った。
タリク・スクーバルがシンシナティでの4連戦初戦を7回3安打の快投で飾った翌日、山本はそれを上回る投球を見せた。次に登板するのはブレイク・スネル。ドジャースは過去14シーズンで13度目となるナ・リーグ西地区優勝に迫っており、翌16日(日本時間17日)に勝利し、パドレスが敗れれば、その日に優勝を決められる。
しかし、昨ポストシーズンで先発陣の圧倒的な投球がチームを連覇へと導いたように、一人の好投が波及することがある。3連覇を目指すドジャースにとって今回もその展開が期待され、山本はその牽引役の1人となるだろう。
右膝の痛みのために 前日の試合を欠場したものの、この日3安打を放ったフレディ・フリーマンは「素晴らしい投手陣だ。本当に特別な存在だよ。だから攻撃陣としては、昨年と同じように少しでも援護点を奪うだけだ」と語った。
立ち上がりに打者2人へ9球を費やした山本だったが、続く打者3人をわずか8球で打ち取り、素早く流れを引き戻した。
「ストレートでゾーンを攻め、カウントを優位に進めるスタイルに戻した。彼のボールは本当に素晴らしいので、ゾーンに投げて自信を取り戻させることが重要だった」と捕手のハンター・フェデューシャは話した。
そこからの右腕は試合を支配した。シンカーを除く5種類の球種で計16回の空振りをマーク。二回以降に打たれたハードヒットは、デラクルーズによる打球速度98.8マイル(約159キロ)の二塁打のみだった。
レッズのテリー・フランコーナ監督は「5つの球種すべてを警戒せざるを得ない」と脱帽した。
山本は開幕投手を務めて以来、先発ローテーションの安定した柱として活躍してきたが、特に最近は冴え渡っている。5試合連続で七回途中まで投げ、直近3試合ではいずれも7回を投げ切った。後半戦の先発10試合で3失点以上を喫したのはわずか2度で、防御率は50イニング以上を投げたメジャーの投手の中で5位となる1.98を記録している。
過去2年のポストシーズンで、山本は大舞台に強い投手としての地位を確立してきた。ポストシーズン進出の可能性が消滅したレッズとの9月中旬の試合は、数週間後に控える重要な戦いほどプレッシャーのかかるものではない。しかし、最初の打者2人を出した後に立て直した姿は、重要な試合でこそ力を発揮できる理由を物語っていた。
ピンチに陥っても、山本は最小限の被害で切り抜ける投球ができる。
「完全に調子が噛み合っていない時に差が出る。深呼吸してリセットし、イニングを切り抜けて投げ続けることができるのが強みだ」と指揮官は語った。
そして、一度波に乗ると、そのリズムを崩すのは極めて困難だ。
