ブルワーズから最多7名、PSベストチーム選出

October 30th, 2026

2026年のポストシーズンが幕を閉じた。文字通り、前例のない結末だった。

ブルワーズは球界を席巻し、球団初のワールドシリーズ制覇へ突き進んだ。28日(日本時間29日)、第5戦でタンパベイ・レイズに4-1で勝利。今ポストシーズン13試合で11勝と圧倒的な強さで、頂点まで駆け抜けた。

そのため、今回選んだ2026年ポストシーズンのベストメンバーに、ワールドシリーズMVPをはじめ、ブルワーズの選手が多く並ぶことに驚きはない。ただ、ほかの球団からも、さまざまな選手が名を連ねている。

捕手 ウィリアム・コントレラス、ブルワーズ

「ワイルド・ビル」と呼ばれる男は、ミルウォーキーの快進撃を攻守で支え、ワールドシリーズMVPを獲得。本塁の後ろから試合を支配し、強肩でレイズの機動力を封じ、ABSチャレンジで数々の判定を覆して投手陣を助けた。打撃でも打率.373、OPS1.036を記録。複数安打を6度マークし、今ポストシーズン最多の19安打を放った。

次点:パトリック・ベイリー、ガーディアンズ

一塁手 ジェイク・バウアーズ、ブルワーズ

球史に残るブルワーズのポストシーズンには、忘れられない場面がいくつもあった。その中でも特に印象的な一つが、ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第3戦でのバウアーズの打席。ドジャースのブレイク・スネルとの11球に及ぶ勝負を、勝ち越し2ランで締めくくった。七回の一振りで試合の展開を変え、3連勝につなげた。そのわずか2日前にも、山本由伸と同じような粘り強い勝負を繰り広げ、12球の末に四球を選んだ。

次点:アレック・ボーム、フィリーズ

二塁手 ブライス・トゥラング、ブルワーズ

パドレスとのナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)では16打数2安打にとどまったが、スターぞろいのドジャースとのNLCSで、打線の口火を切った。タリック・スクーバルの内角へのシンカーを左中間スタンドへ運び、サイ・ヤング賞2度受賞の左腕攻略のきっかけを作った。ワールドシリーズ第3戦の五回にも、2点適時打で8得点の猛攻に火をつけ、ポストシーズンを出塁率.404、OPS.817で終えた。

次点:オジー・オルビーズ、ブレーブス

三塁手 マニー・マチャド、パドレス

オールスター7度選出のスターだが、今年を迎えるまで、ポストシーズン通算51試合の打率は.209にとどまっていた。だが、この秋は本領を発揮。6試合で20打数7安打(打率.350)、OPS1.080を記録した。ブルワーズとのNLDS第4戦の八回、中堅へ放った飛球は、同点本塁打になるかと思われた。しかし、中堅手ギャレット・ミッチェルがフェンスの向こうへ手を伸ばして捕球。シーズンをつなぐ一発を阻まれた。

次点:ホゼ・ラミレス、ガーディアンズ

遊撃手 クーパー・プラット、ブルワーズ

10月序盤にいくつか守備のミスがあっても、球団はプラットを起用し続けた。そして22歳の新人は、その期待に見事に応えた。ワールドシリーズ第4戦で4安打、延長十二回には勝ち越し本塁打を放った。ワールドシリーズ史上29本目の延長本塁打で、新人としては初だった。レイズの反撃によって、その一発の意味合いは薄れたかもしれない。それでも翌日、二回に先制適時打をマーク。22歳以下でワールドシリーズ8安打以上を記録した、MLB史上14人目の選手となった。

次点:コルソン・モンゴメリー、ホワイトソックス

左翼手 ジャクソン・チューリオ、ブルワーズ

NLDS第2戦でメイソン・ミラーから放った弾丸ライナーのサヨナラ打から、記録を塗り替えたワールドシリーズまで。わずか22歳と異例のスピードで実績を積み上げている。ワールドシリーズ第3戦では、1946年のジョー・ガラジオラ以来の若さで1試合4安打を記録。第1〜4戦の計10安打は、シリーズ最初の4試合ではベーブ・ルース以来の多さだった。今回のプレーオフでは、プラットと並び、コントレラスに次ぐ17安打を記録。9打点はコントレラスと並ぶ今ポストシーズン最多だった。

次点:チャンドラー・シンプソン、レイズ

中堅手 マイケル・ハリス2世、ブレーブス

ポストシーズンの2シリーズで27打数11安打(打率.407)、1試合3安打も2度マークした。ナ・リーグ・ワイルドカードシリーズ第3戦では、初回にアーロン・ノラから3ラン。ブレーブスにとって、2021年のワールドシリーズ以来となるポストシーズンのシリーズ突破を後押しした。

次点:ピーティ・ハルピン、ガーディアンズ

右翼手 カイル・タッカー、ドジャース

不本意なレギュラーシーズンを引きずらず、ポストシーズンで本来の力を発揮した。ドジャースの強力打線で、周りが軒並み不振に陥ったことを思えば、皮肉でもある。ポストシーズン8試合で打率.333、OPS.938を記録。8度目のプレーオフ出場で、単一ポストシーズンでは自己最高のOPSを残した。

次点:チェイス・デローター、ガーディアンズ

DH ベン・ライス、ヤンキース

レギュラーシーズンの勢いをポストシーズンにも持ち込み、アーロン・ジャッジの不在が重く響いた打線を懸命に支えた。今ポストシーズンで20打席以上に立った打者の中で、打率.421、長打率1.105、OPS1.605は、いずれもトップ。4本塁打を放ち、単一ポストシーズンで複数本塁打の試合を2度記録したヤンキース史上初の選手となった。

次点:ヤンディ・ディアス、レイズ

先発投手 ドリュー・ラスムッセン、レイズ

タンパベイのエースは、ニューヨークとのア・リーグ地区シリーズ(ALDS)第1戦で、7回2/3にわたって無安打投球を続け、リーグ優勝への流れをつくった。ワールドシリーズ第2戦で崩れるまで、最初の3先発では計21回でわずか3失点。そして第5戦、崖っぷちの状況で中3日での先発を強く志願し、再び脚光を浴びた。ジェイコブ・ミジオロウスキーを相手に3回1失点と好投し、ポストシーズンを防御率2.20で終えた。

先発投手 フレディ・ペラルタ、レイズ

ポストシーズンでの大活躍は、新たな姿というより、本来の実力を取り戻したというべきだろう。シーズン途中にメッツからトレードでレイズに加入すると、いくつかの微調整を施し自信を取り戻した。その効果は、はっきりと表れた。ガーディアンズ相手の3登板で防御率0.75を記録し、ALCS最優秀選手に選出された。リーグ優勝を決めた試合でも、5イニングを好投した。古巣とのワールドシリーズでは切れ味を欠いたが、それでもポストシーズンを防御率2.95で終えた。

先発投手 ギャビン・ウィリアムス、ガーディアンズ

球界屈指の奪三振能力を誇る右腕は、全米が注目する舞台で、圧倒的な球威を披露した。特に際立った試合が、ALDS第5戦だ。第4戦で最後の3アウトを奪った2日後、12三振を奪い、クリーブランドをALCSへ導いた。12奪三振は、チャールズ・ナギーが1996年のALCS第4戦で記録した、球団のポストシーズン1試合最多記録に並んだ。今ポストシーズンに奪った50アウトのうち、33アウトが三振だった。

先発投手 ロバート・ガッサー、ブルワーズ

全員野球を体現していたブルワーズにおいても、「ボビー・ディーゼル」は、特有の役割を築いた。3先発すべてが敵地で、計15回をわずか1失点。熱狂する敵地の球場を何度も静まり返らせた。最高の投球は、ワールドシリーズ第3戦。先頭打者に単打を許した後は安打を与えず、6回1安打の快投でブルワーズの大勝に貢献した。

先発投手 マイケル・キング、パドレス

パドレスのエースは、ナ・リーグ・ワイルドカードシリーズ第1戦で、七回まで無安打投球を続け、ポストシーズンをスタート。ただ、その1週間後に見せた気迫の救援登板は、その快投を上回る価値があったかもしれない。サンディエゴはシーズンをつなぐために、NLDS第3戦で勝つ必要があったが、救援の柱2人を使えなかった。そこで、5回を好投した第2戦のわずか2日後にキングが救援登板。張り詰めた試合で最後の6アウトを奪い、勝利を締めくくった。

次点:ミジオロウスキー(ブルワーズ)、タイラー・マーリー(ブレーブス)、ニック・マルティネス(レイズ)、ショーン・バーク(ホワイトソックス)、タリック・スクーバル(ドジャース)

救援投手 アーロン・アシュビー、ブルワーズ

疲れを知らないアシュビーは、ポストシーズン18回連続無失点という球史に残る記録を達成。エライアス・スポーツ・ビューローによると、アンドルー・ミラーを上回り、単一ポストシーズンの救援投手として最長記録となった。盤石のミルウォーキー救援陣でも特に輝きを放ち、9登板中8度、5アウト以上を奪った。

救援投手 ケイド・スミス、ガーディアンズ

過去2シーズンと同様、今年も10月のマウンドで闘志むき出しの好投を見せた。ガーディアンズのプレーオフ最初の6試合すべてに登板し、最終的に11試合中9試合で投げ、防御率2.38、14奪三振を記録した。ALDS第5戦では、ホワイトソックスの最後の打者5人を退け、そのうち4人から三振を奪って、クリーブランドのALCS進出を決めた。

次点:ブライアン・ベイカー(レイズ)、トレバー・メギル(ブルワーズ)