トレード期限まで残り5週間余りとなった時点で、ワイルドカード争いから大きく離れたチームはごくわずか。24日時点で、23球団はプレーオフ争いに残っていると見られ、最大でもプレーオフ圏内まで4ゲーム差しかない。トレード期限は10月の戦いに向けてチームを強化する機会になり得る。
買い手、売り手になりそうなのはどのチームなのか。最近アメリカのソーシャルメディアRedditで、全国担当シニア記者のマーク・フェインサンドがファンからの質問に答えた。
2026年トレード期限:8月3日午後6時(米東部時間)|8月4日午前7時(日本時間)
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Q:レッドソックスは、ソニー・グレイ、アロルディス・チャップマン、ジャレン・デュラン、その他のトレード候補をどうするつもりなのか?
フェインサンド:レッドソックスはシーズン66勝ペースで、遠からず売り手側となると見られる。その場合、最初に候補に挙がるのはアロルディス・チャップマンとソニー・グレイだろう。ただし、2人の契約が状況をややこしくしている。グレイにはトレード拒否権があり、チャップマンの2027年の1300万ドル(約20億3000万円)のオプションは、40イニングに達した時点で保証される。それでも両者はポストシーズン争いをする球団から求められるはずで、トレードが成立すれば良い見返りをもたらすだろう。
ジャレン・デュランはまだあと2年球団が保有できるが、今後1カ月で調子を上げない限りは安値で売ることになる。今年は手元に残し、後半戦で状態が上がることを期待して、オフに動かそうとするかもしれない。レッドソックスにとって、忙しい7月になるだろう。
Q:メッツが大規模な売却に踏み切ると思うか。デービッド・スターンズは、売り手に振り切ることにも買い手に振り切るとしても、リスクを避けるタイプに見える。
フェインサンド:まず、メッツが売り手になるかどうかすら、私はそこまで確信していない。大規模な売却に踏み切るかとなれば、なおさらだ。苦しいシーズンを送っているとはいえ、24日(同25日)の試合前時点でプレーオフ圏内までは7ゲーム差に迫っている。スティーブ・コーエンとデービッド・スターンズは、高額年俸のロースターを信じ、ワイルドカード圏内に滑り込むために動くと予想する。
仮に売り手になると決めたとして、実際にどの駒を動かせるのかという問題がある。フレディ・ペラルタは今季、期待されたほどの投球はできていないが、契約最終年であり、何らかの見返りと引き換えにトレードすることは確かにできる。ただ、メッツの高額スター選手の多くは複数年契約を結んでおり、スターンズがフアン・ソト、フランシスコ・リンドーア、ボー・ビシェットらを動かすことはないだろう。マーカス・セミエン、デビン・ウィリアムズ、ホルヘ・ポランコのように保有期間が残り1年か2年の選手も、動かすのは難しいだろう。メッツが最終的に売り手になる可能性はあるが、大規模な売却を行うとは思わない。私には、むしろ買い手に回る可能性の方が高いように見える。
Q:アーロン・ジャッジが長期離脱となる中、ヤンキースは大きく動く必要があるか。また、捕手のポジションについてはどうすべきだと思うか。
フェインサンド:ヤンキースが大きく動く必要はないと思う。ジャッジが負傷者リストに入ってからもチームはかなり良い戦いをしている。ただし、ブライアン・キャッシュマンは自分のチームに何が必要かを見極め、それを期限までに取りに行くのが非常にうまい。右打ちの捕手は優先順位の高いリストに入る可能性が高く、ブルペンも同様だろう。ローテーションはすでに充実している上、いずれマックス・フリードも戻ってくるため、タリク・スクーバルのような先発投手争奪戦に加わるとは思わない。いつものように、ヤンキースはポストシーズンへ向けて必要だと思うことは何でもやる。ただ、最大の補強になるのは、後半戦にジャッジをラインアップに戻すことだ。
Q:タリク・スクーバルはトレードされるのか。
フェインサンド:タイガースは24日の試合前時点で借金11、プレーオフ圏内まで5ゲーム差にいるため、スクーバルが今すぐどこかへ行くことはない。編成本部長スコット・ハリスは、チームがポストシーズンに値するチームだと示すため、できる限り時間を与える可能性が高い。ただ、8月1日になってもまだ借金10なら、スクーバルは放出される、少なくとも放出されるべきだ。タイガースは再契約はできないと受け入れているように見えるため、補償指名権だけで去らせるのではなく、良い見返りを得なければならない。私はトレードされる可能性を60%ほどと見るが、それは今後4週間から5週間でタイガースがどう戦うかに左右される。彼が市場に出れば、獲得に関心を示すチームには事欠かないだろう。
Q:マーク、嘘でもいいから、今年のホワイトソックスはトレード期限で大きく動くチームになると言ってくれないか。
フェインサンド:もちろん、可能性は大いにある。ここ数年の苦しいシーズンを経験した後、ホワイトソックスはポストシーズン争いに残ることがどれほど大変かを分かっている。ア・リーグ中地区上位、あるいはア・リーグのワイルドカード争いに踏みとどまるなら、シーズン終盤に向けて補強を行うと思う。もちろん、スクーバルのような契約が今シーズンまでの選手のためにトッププロスペクトを放出するという意味ではない。ただ、あと1年か2年保有できる選手を獲得する機会があるなら話は別だ。先発投手を1人か2人、例えばセス・ルーゴ、マイケル・ワカ、リード・デトマーズのような選手を加えてもおかしくない。
Q:パドレスがトレード期限で積極的に動く可能性は高いが、予想はあるか。打線はリーグ最下位なので、打者を加えるのは明らかに思える。ただ同時に、先発投手陣もそこまで良くなく、ブルペンをさらに補強する話も聞こえている。
フェインサンド:A.J.・プレラーが何をするかを予想しようとするのは正直意味がない。昨年、メイソン・ミラーをトレードで獲得する前、あるライバル球団の幹部は、トレード期限の日をプレラーの日と改名すべきだと冗談交じりに言っていた。彼は期限までに何かをするだろうが、私はそれを予想しようとすら思わない。ただし、8月が近づくにつれて、ジョー・マスグローブとニック・ピベッタの健康状態には注目しておくべきだ。2人が健康なら、プレラーは攻撃面の補強に集中できる。そうでなければ、ローテーションが焦点になるだろう。セス・ルーゴとの再会もあるかもしれない。自信を持って予想できる唯一のことは、今から8月3日までの間に、誰も予想していなかったパドレスの動きが少なくとも一つはあるということだ。
Q:ナショナルズは売り手ではなく、小規模でも買い手になる可能性があると感じるか。
フェインサンド:可能性はある。ただ、先ほどホワイトソックスでも言ったように、今季のためにトッププロスペクトを放出するとは思わない。中堅クラスの選手をトレードすることはあり得るが、就任1年目の幹部ポール・トボーニは長期的に考えている。プレーオフに進むことは若いチームにとって大きな一歩になるが、特にナ・リーグ上位のチームがどれほど強いかを考えると、1年限りの挑戦のために未来を犠牲にすることはない。1カ月前なら、ナショナルズは売り手になり、CJ・エイブラムスらを動かすかもしれないと言っていたかもしれない。ただ、彼らがこのままプレーオフ争いに残り続けるなら、そうは思わない。
Q:ロイヤルズはもう正式に売り手になっているのか。もし売るなら、ロイヤルズにとってトレード市場はどのような状態になっているか。
フェインサンド:ジャイアンツ、ロッキーズ、そしておそらくエンゼルス以外に、確実に売り手だと言えるチームがあるかは分からない。ただ、ロイヤルズは遅かれ早かれ、そうなりそうな数少ないチームの一つだ。魅力的なトレード要員は確かにおり、その筆頭がセス・ルーゴとマイケル・ワカだ。ルーゴは2027年まで2000万ドル(約31億2000万円)、2028年には1700万ドル(約26億5000万円)の球団オプションが付いた契約を結んでいる。ワカは2027年まで1400万ドル(約21億8000万円)で契約しており、2028年にも1400万ドル(約21億8000万円)の球団オプションがある。この2投手で大きな見返りを得られる可能性は高いが、同時に今後2シーズンのために2人が重要だと判断し、残す可能性もある。リリーフのジョン・シュライバーも、ブルペンを必要とするチームにとって興味深い存在になり得る。比較的安価で、シーズン後にFAになるからだ。ロイヤルズは売り手になる可能性が高いが、ボビー・ウィットJr.が少なくとも2030年まで契約下にあることを考えれば、完全な解体を行うとは見ない方がいい。
Q:今季のプレーオフ進出確率に関係なく、ダイヤモンドバックスがレンタル選手ではなく保有期間のある選手を探すという意味で、買い手になるメリットはあるか。
フェインサンド:特にナ・リーグのポストシーズン争いにいる多くのチームではそう言えると思う。24日時点で、ナショナルズ、マーリンズ、カージナルス、パイレーツ、レッズはいずれもプレーオフ圏内、もしくはそこまで4ゲーム差以内にいる。そしてこれらのチームはいずれも、契約最終年の選手ではなく、保有期間のある選手を加える可能性を探ることになるだろう。今のナ・リーグはメッツ、ジャイアンツ、ロッキーズ以外のすべてのチームが、プレーオフ圏内まで4ゲーム差以内にいる。買い手と売り手が誰なのか、しばらくは分からないかもしれない。
Q:フィリーズが買い手になることはみんな分かっているし、ファームシステムが優れているわけではないことも分かっている。その上で、トレード期限ではどのように動くと思うか。必要な補強ポイントは明らかで、外野、4番手か5番手の先発、そしておそらくリリーフだ。これらの課題にどう向き合うのか。また、オースティン・ヘイズやハリソン・ベイダーのようなタイプのトレードになるのか、それともドンブロウスキーらしい大型補強になるのかという点だ。
フェインサンド:デーブ・ドンブロウスキーは、いわば元祖A.J.・プレラーのような存在だ。トレード期限での彼を決して過小評価してはいけない。フィリーズは可能な限り積極的に動くだろうし、私は外野とブルペンが主な補強ポイントになると思う。ザック・ウィーラー、クリストファー・サンチェス、ヘスス・ルサルド、アーロン・ノラ、アンドリュー・ペインターがいれば、フィリーズはレギュラーシーズンを戦い抜くことができ、プレーオフのシリーズでも十分に投げられるだけの先発陣を持っている。
