エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは、カート・スズキ新監督とともにコーチングスタッフの編成を進める一方で、ラスベガスで行われたGMミーティングで、今オフはロースター強化、とりわけ投手陣と左打者の補強にも力を入れていく方針を示した。
エンゼルスはこの1週間で、投手コーチのマイク・マダックス、ベンチコーチのジョン・ギボンズ、一塁コーチ兼外野守備インストラクターのアダム・イートン、捕手コーチのマックス・スタッシー、三塁コーチのキース・ジョンソン、内野守備コーチのアンディ・シャツリーら新たなスタッフを相次いで発表した。現在は打撃コーチとブルペンコーチの選定を進めている段階だが、ミナシアンGMはここまでの人選に手応えを感じているという。
マダックス、ギボンズといった経験豊富な指導者に加え、イートンやスタッシーのようにエンゼルスでのプレー経験のある人物、さらにはマイナー組織から昇格したジョンソン、シャツリーら、球団にゆかりのある面々が並ぶバランスの取れた構成となった。
「監督にとって、信頼でき、尊敬でき、そして能力を備えたスタッフに囲まれることはとても重要だ。選手を向上させられるコーチ陣がそろった。マイク・マダックスやジョン・ギボンズといったベテランを迎え入れたことは、スズキ監督がどのようなスタッフを求めているかをよく示していると思う」とミナシアンGMは語る。
ミナシアンGMは、新たなコーチ陣が現有戦力の底上げにつながると期待する一方で、2025年を72勝90敗で終えたチームには、なおロースター強化が欠かせないと見ている。前年から9勝を積み上げたものの、チーム防御率や与四球率、コンタクト率など、根本的な課題は依然として残る。
「オフシーズンは、毎年チームの方向性を変えるチャンスだ。昨年は小さな前進だったが、来季に向けてはより大きなステップが必要で、すべての分野で改善を図り、このオフがどんな展開になるかを見極めたい」
最大の補強ポイントは投手陣だ。エンゼルスは先発投手を2名追加、またクローザーのケンリー・ジャンセンがFAとなったこともあり、リリーフの補強も検討している。現時点で2026年に先発ローテーションに戻るのは、右腕ホセ・ソリアーノ、左腕の菊池雄星、そしてブルペンから再び先発に復帰するリード・デトマーズの3名に限られる。
一方で、明るい材料もある。右肘の炎症でシーズン終盤を離脱したロバート・スティーブンソンは手術を回避し、スプリングトレーニングに向け問題なく調整できる見通しだ。健康な時には一線級のリリーバーだが、2024年4月のトミー・ジョン手術の影響もあり、この2年でエンゼルスとして投げたのは2025年の10イニングのみとなっている。
また、ミナシアンGMは左打者の補強にも意欲を示す。ターゲットとなるのは二塁、三塁、そして状況に応じて中堅手。もし中堅手の補強が実現した場合、外野にはマイク・トラウト、ホルヘ・ソレル、テイラー・ウォード、ジョー・アデルがそろい、人員が重なるため、ウォードかアデルをトレードで放出する可能性も匂わせた。
FA市場では、トレント・グリシャムやセドリック・マリンズが中堅の候補となる一方、左打ちの内野手は少なく、主な選択肢はスイッチヒッターのホルヘ・ポランコとアダム・フレイジャーくらいか。ルイス・レンヒーフォがFAになったため、ミナシアンGMは、複数ポジションをこなせるユーティリティ選手の獲得も視野に入れていると明かした。
なお、来季の年俸総額がどう変動するかについては明言を避けたものの、アーテ・モレノ球団オーナーが勝利に対する強い意欲を持っており、必要な補強を行う用意があると語った。
「求めているのは、能力と人格の両面で正しい選手。またチームづくりの観点では、複数ポジションをこなせる多様性は、30球団すべてが求める重要な要素だと思う」とまとめた。
