左腕カーショウ、ワールドベースボールクラシック米国代表入り

コーチ依頼と勘違い。大谷戦には『緊張する』と本音を吐露

January 15th, 2026

メジャーリーグで物語のようなキャリアの幕引きを迎えてから数カ月。屈指の名投手が、もう一度マウンドに戻ってくる。

ドジャースのレジェンド、クレイトン・カーショウが、ワールド・ベースボール・クラシックで米国代表としてプレーすることが、米国代表チームから15日に発表された。カーショウは2023年大会では保険上の問題により出場を辞退していたため、これが初出場になる。

米国代表は3月6日、ヒューストンのダイキン・パークで行われるプールB初戦、ブラジル戦から大会をスタートさせる。

37歳のカーショウは、昨季ドジャースがワールドシリーズ連覇を果たし、王者として現役生活に区切りをつけた。ロサンゼルス一筋18年のキャリアで、サイ・ヤング賞3度、MVP1度、防御率タイトル5度を獲得。さらに左腕投手として史上4人目となる通算3000奪三振を達成し、球史に名を刻んだ。

加えて、ワールドシリーズ制覇は3度。個人成績よりもチームの成功を重んじてきたカーショウにとって、この3つのリングこそが、殿堂入りに値するキャリアを象徴する最大の勲章と言える。

メジャーでの最終登板もまた、忘れがたいものだった。ワールドシリーズ第3戦、延長12回、2死満塁という厳しい場面でマウンドに上がり、ネイサン・ルークスとの8球に及ぶ勝負の末、内野ゴロに打ち取り試合を締めくくった。ドジャースタジアムの本拠地マウンドを、最後は英雄として後にした。

引退後の生活について、家族と過ごす時間を増やすこと以外、深く考えてはいなかったという。しかし実際には、まだ「もう少し」残っていた。

2023年大会の決勝で侍ジャパンに敗れた米国代表には、雪辱という「未完の仕事」が残されている。GMのマイケル・ヒル、監督のマーク・デローサは、2026年大会に向けて優勝を狙える強力なロースターを編成してきた。

MLBネットワークのインタビューでカーショウは、マーク・デローサ監督から最初に連絡を受けた際、カーショウはコーチ就任の話だと思い、再びボールを握るとは考えていなかったという。

「10〜12日前から投げ始めたけど、感触は悪くない。たぶん大丈夫だと思う」と語る。

デローサ監督にこう伝えたと冗談交じりに明かしている。

「僕は『保険』みたいな存在でいいんだ。誰かが一息つきたい時、連投が必要な時、あるいは全く投げなくてもいい。ただ、このチームの一員でいられればそれでいい」

ポール・スキーンズ、タリック・スクーバル、ローガン・ウェブ、ジョー・ライアン、クレイ・ホームズらが名を連ねる投手陣を見る限り、カーショウが先発を務める可能性は高くない。ただ、全盛期のエース時代は過ぎたとはいえ、ドジャースはキャリア最終盤まで、彼が勝負できる投手であると評価してきた。昨季のポストシーズン同様、チームが必要とするあらゆる役割で起用されることになりそうだ。

元チームメートの大谷翔平との対戦にも期待がかかるが、カーショウは「そうなったら緊張すると思うね」と本音を吐露し、こう続けた。

「もし決勝で日本代表相手に僕が投げることになったら、相当まずい場面だと思う。彼を抑えられる投手はたくさんいる。僕じゃなくていいよ」

2月初旬に最終ロースターが発表される予定だが、現時点での米国代表メンバーは以下の通り。

捕手:カル・ローリー、ウィル・スミス
一塁:ブライス・ハーパー
二塁:ブライス・トゥラング
遊撃:ボビー・ウィットJr.、ガナー・ヘンダーソン
三塁:アーニー・クレメント
外野:バイロン・バクストン、コービン・キャロル、ピート・クロウ=アームストロング、アーロン・ジャッジ
DH:カイル・シュワーバー
投手:デービッド・ベドナー、クレイ・ホームズ、グリフィン・ジャックス、クレイトン・カーショー、ノーラン・マクリーン、メイソン・ミラー、ジョー・ライアン、ポール・スキーンズ、タリック・スクーバル、ゲイブ・スピアー、ローガン・ウェブ