コディ・ベリンジャーは、メジャーデビューから最初の3年間に2度もオールスターゲームに出場した。ドジャース所属当時は「毎年夏になったら、球界トップクラスのスターたちと肩を並べるのが当たり前」と思っていた。
しかし、2019年を最後に「真夏の祭典」から遠ざかる。だからこそ、ベリンジャーは今回のオールスターを巡るすべてのイベントに深い感謝の念を抱いている。特に今回は、幼い家族とともにこの瞬間を共有し、その喜びもひとしおだ。
2026年オールスターは7月14日(日本時間15日)開催!
ベリンジャーは試合でも新たな思い出を刻んだ。
初回、フィリーズのクリストファー・サンチェスから2点タイムリーヒットを放ち、ア・リーグ(AL)に先制点をもたらすと、同じヤンキースのベン・ライスもタイムリーヒットで続いた。ブロンクス・ボンバーズ(ヤンキースの愛称)のデュオに対して、フィリーズ本拠地のスタンドからは容赦ない大ブーイングが浴びせられていたが、2人の一打はそのスタンドを沈黙させた。
ヤンキースの2選手が同じオールスターゲームでそれぞれ打点(RBI)を記録したのは、実に1962年以来の快挙となる。シカゴのリグレー・フィールドで行われた当時の一戦で、この記録を達成したのはロジャー・マリスとトム・トレッシュの2人だった。
このリードを保ったままALが4-0で第96回オールスターゲームを制し、ベリンジャーは球宴MVP(テッド・ウィリアムズ賞)を受賞した。ヤンキースの選手が同賞を獲得するのは、2022年のジャンカルロ・スタントン以来。過去にはマリアノ・リベラ(2013年)、デレク・ジーター(2000年)もブロンクス(ヤンキース)の選手として同賞を手にしている。
ベリンジャーは試合後、自身の先制打について「前の打者が粘って出塁してくれたので、僕は甘い球を打っただけ。よく走ってくれたボビー(ウィットJr.)に感謝したい」と、チャンスをお膳立てしたチームメートへの感謝を口にした。
試合後のヒーローインタビューには、愛らしい二人の娘もパパの隣に登場。下のお嬢さんがグラウンドの土遊びに夢中になる微笑ましい光景も見られる中、ベリンジャーは「過去のオールスターには一人で参加していたけれど、今回初めて妻と二人の娘と一緒に参加できて、本当に楽しかった」と相好を崩した。
また、ベリンジャーにとって今回のオールスターで最も心温まるシーンとなったのが、ホームランダービーでの出来事だった。ヤンキースの同僚であり、今回ダービーに参戦したベン・ライスが出番を終えて引き揚げてくると、ベリンジャーは娘たちをライスの元へ駆け寄らせ、優しくハグを交わさせた。
「本当に最高だったよ」とベリンジャーは満面の笑みで振り返る。
「子どもたちはすっかり疲れ果てていたけれど、めちゃくちゃ楽しんでくれた。彼女たちが大人になったとき、この日のことをどれくらい覚えていてくれるかはわからない。けれど、僕にとっては一生忘れられない最高の思い出になったよ」
