カブスとブルワーズは、ミルウォーキーでの「負ければ終わり」の一戦に挑む。
同地区のライバル対決は、第5戦の舞台を再び北の地へ戻すことになった。シリーズがブルワーズの2連勝で始まった時点では、ここまで来るとは誰も思わなかっただろう。だが、カブスも本拠地で2連勝し、両球団にとって初のポストシーズン直接対決は、決着を懸けた一戦へともつれ込んだ。
レギュラーシーズンの対戦成績はカブスの7勝6敗だ。
「第5戦は本拠地で流れを変えたいね」
ブルワーズのパット・マーフィー監督はそう語った。
「このチームを誇りに思っているし、信頼している。こういう展開になる運命だったと思う。さっきまでプレーしていた場所(シカゴ)以上に厳しい環境なんてないだろう。良い準備ができたし、第5戦には万全の状態で臨める。いや、必ず臨めるさ」
現在の地区シリーズの形式(2戦→移動日→2戦→移動日→1戦)で行われた過去の35シリーズのうち、敵地で開幕2試合を落としたチームで、第5戦まで持ち込めたのはわずか5チームだけ。そのうち3チームが、第5戦で逆転突破を果たしている。(つまり過去のデータではカブスが有利)
ポストシーズンの「5回戦制シリーズ」全体では、第4戦で敗退を免れたチームが第5戦とシリーズを制したのは50回中29回、勝率58%となっている。
また、ポストシーズン史上、敵地での「勝てば進出、負ければ終わり」の試合に臨んだチームの通算成績は67勝66敗。今季のワイルドカードシリーズ第3戦では、ビジター側が1勝2敗だった。
カブスのクレイグ・カウンセル監督は「先週のワイルドカードシリーズ第3戦(2日)と同じ状況だ」と語った。
「そこにたどり着くまでに必死で戦わなければならなかったし、選手たちはもう気持ちが入っている。荷づくりをして次に向かうだけだ。2つの厳しい勝利をつかんで、ようやくこのチャンスを得た。シリーズを締めくくる機会があるというのは、最高に楽しいことだ」
カブス対ブルワーズの勝者を待つのは、ロサンゼルスでフィリーズを下した昨季のワールドシリーズ王者ドジャースだ。
以下は、第5戦を前に知っておくべきすべての情報。
先発投手は?
カブス
第5戦は総動員体制のため、左腕ドリュー・ポメランツをオープナーとして起用する。ポメランツは今ポストシーズン5試合で走者を1人も出していない。ブルワーズとの地区シリーズでは3試合に登板し、3回で5奪三振としている。
ブルワーズ
第5戦では、クローザーのトレバー・メギルがオープナーとして先発する。メギルはこれが地区シリーズ3試合目の登板で、第2戦と第4戦でもマウンドに上がっている。
先発メンバー
カブス: ブルワーズが右腕メギルをオープナーとして起用するため、第4戦と同じラインアップで臨む。
1番 一塁 マイケル・ブッシュ
2番 二塁 ニコ・ホーナー
3番 DH カイル・タッカー
4番 右翼 鈴木誠也
5番 左翼 イアン・ハップ
6番 捕手 カーソン・ケリー
7番 中堅 ピート・クロウ=アームストロング
8番 遊撃 ダンズビー・スワンソン
9番 三塁 マット・ショウ
ブルワーズ: このシリーズの最初の4試合のうち3試合で左腕先発と対戦しており、第5戦もカブスがポメランツをオープナーとして起用するため、5試合中4試合が左腕相手となる。
1番 左翼 ジャクソン・チューリオ
2番 二塁 ブライス・トゥラン
3番 捕手 ウィリアム・コントレラス
4番 DH クリスチャン・イェリッチ
5番 一塁 アンドリュー・ボーン
6番 右翼 サル・フレリック
7番 三塁 ケイレブ・ダービン
8番 中堅 ブレイク・パーキンス
9番 遊撃 ジョーイ・オルティス
救援陣の起用見通し
カブス: この第5戦では、ほぼ全員が登板可能な状態だ。第3戦で4回を投げた先発ジェイムソン・タイヨンも、必要であれば登板をいとわないと話している。カウンセル監督がオープナーを採用していることから、今永昇太(32)がロングリリーフとして登板する可能性もある。
150キロ台後半の速球を持つ右腕ダニエル・パレンシアは、これまで試合中盤の重要な複数イニングで起用されてきた。終盤は右腕アンドリュー・キットリッジとブラッド・ケラー、左腕ケイレブ・シールバーの継投が想定される。
また、右腕マイケル・ソロカ、アーロン・シバーレ、ベン・ブラウンも複数イニング対応の候補として待機している。
ブルワーズ:敗退が懸かる一戦のため総動員体制。ジェイコブ・ミジオロウスキー、右腕ニック・ミアーズ、左腕ジャレッド・コイニグ、クローザーのアブネル・ウリーベらが、コンディションの良い勝ちパターン候補となる。ミジオロウスキーとウリーベは第2戦以降登板しておらず、ミアーズとコイニグは第1〜3戦で投げたが第4戦は登板がなかった。
負傷者情報
カブス:
タッカーは9月に左ふくらはぎの負傷で3週間以上離脱して以降、DHとして出場を続けている。代わってライトの守備に入っているの鈴木誠也(31)が好調なため、この起用法は今後も続く見込みだ。タッカーは走塁面で100%の状態に戻すため調整を続けており、現時点で外野守備に就かせる必要性はない。
右肋骨を骨折しているホートンは、7日に軽めのブルペン投球を行い、10日にはより強度を上げて2イニング分の実戦形式の投球を実施したとカウンセル監督が説明した。ただし第5戦での登録について問われると、指揮官は「可能性は全くない」と明言。チームが勝ち進んだ場合は、ナ・リーグ優勝決定シリーズでの復帰可否を再評価する予定だ。
ブルワーズ:
チューリオは右ハムストリング(太もも裏)の張りを抱えながら出場を続けており、マーフィー監督は第4戦前に「確かに影響は出ている」と認めた。「彼はこの試合の重要さを理解しており、トレーナー陣とできる限りのことをしている。悪化はしていないと言っていたので、それは良い兆候だ。ただし細かい部分では影響があり、守備位置の取り方などにも微妙に影響している」と話した。
好調・不調の選手
カブス:
ホーナーはポストシーズン開幕から7試合連続安打を記録中。カブスの選手としては、ライアン・サンドバーグ(1984〜89年)の10試合連続以来の最長記録となっている。この間の打率は.429(28打数12安打)。
ブッシュはポストシーズンで長打率.792、4本塁打を記録しており、そのうち3本は地区シリーズで放っている。
タッカーは第4戦で本塁打を含む4出塁をマーク。ポストシーズン通算では打率.304、OPS.864と好調を維持している。
一方、ハップはポストシーズン全体で打率.115(26打数3安打)と低調だが、第4戦の初回には貴重な3ランを放った。
ブルワーズ:
チューリオは自身初のポストシーズン7試合すべてで安打しており、ホーナーと並んで現時点での最長連続安打記録を保持している。ポストシーズン通算打率は.462(26打数12安打)。
一方、二塁手のブライス・トゥランは、レギュラーシーズンではチーム随一の貢献を見せた打者だったが、第4戦では4打数無安打。地区シリーズ全体では16打数2安打、7三振と苦戦している。
その他のトピック
・ブルワーズはポストシーズンでの「勝てばシリーズ突破」の試合で通算3勝10敗。これは全チーム中、最も低い勝率となっている。
・カブスはポストシーズンで4試合連続、初回に本塁打を放った史上初のチームとなった。


