ヤンキースがフリーエージェント(FA)市場とトレード市場に本格的に踏み込む中で、ハル・スタインブレナー球団オーナーのメッセージは変わっていない。フロントオフィスは市場全体を見渡し、ブライアン・キャッシュマンGMは金銭面でも有望株の放出でも、オーナーシップにかかるコストを提示する役目を担っている。
ヤンキースのマネージング・ジェネラル・パートナーは、今後数週間で難しい、そして場合によっては興味深い決断を下すことになると見込んでいる。
スタインブレナーは24日(日本時間25日)、記者とのオンライン会見でこう述べた。
「必要な分野すべてを精査し、どれが最も重要で、どれがそうでないかを判断する。私たちのチームにはまだ外野手がもう一人必要だが、選択肢はある。ブルペンを改善する必要があるのは確かだ。来季の先発ローテーションは本当に気に入っている」
「4月を乗り切り、ゲリット・コールとカルロス・ロドンが戻り、計画通りに全員が復帰した際には素晴らしいローテーションになるはずだ。内野陣も十分だと思っているが、いつも通りあらゆる選択肢を検討する」
今オフ、ヤンキースは外野兼一塁手のコディ・ベリンジャーとの再契約、さらに外野手カイル・タッカーや投手・今井達也らの獲得候補として名前が挙がっている。なお外野手トレント・グリシャムは最近、2202万5000ドル(約34億円)のクオリファイングオファーを受諾した。
スタインブレナーは2026年の年俸総額について具体的な数字を決めていないと述べたが、今季のチーム年俸は3億1900万ドル(500億4800万円)だったと説明した。また、収益が7億ドル(約1098億2300万円)を超えると報じられていることからヤンキースは利益を上げているのかと質問された際には「それは正確ではない」と否定した。
「皆が収益の話をしたがるが、支出についても語る必要がある。コロナ禍の年を含めて、ニューヨーク市に毎年2月1日に支払わなければならない1億ドル(約156億8900万円)の支出など、積み上げればすぐに(金額は)大きくなる。選手育成、スカウティング、パフォーマンス科学にこれほどのお金を使う球団は他にないと考えている。これらも(支出として)積み重なっている」
また、「今でもヤンキースの基準は”優勝か失敗か”と考えているか、その姿勢が現実的か」と問われたスタインブレナーはこう答えた。
「昨年は確かにそのつもりだった。そして今、来季へ向けた仕事が始まっている。ただ、私はプレーオフに入る時点で優勝できると完全に信じていた」
スタインブレナーはチームの結束力に励まされたと述べた一方で、ヤンキースは10月に「実力を発揮できなかった」と話し、最終的にア・リーグを制したブルージェイズはそれができていたと評価した。
オーナーは夏場の苦戦に依然として不満を抱いており、7月初旬にブルージェイズに地区首位を明け渡してからその座を取り戻せなかったことを悔やんでいる。特にトレード期限直後のマイアミでのシリーズを「ミスが多く、良い野球ができず、打てなかった期間。あれではいけない」と指摘した。
スタインブレナーは、来季改善すべき分野として、特に走塁を挙げた。一塁コーチのトラビス・チャップマンとの契約を更新しなかった一因でもあると述べた。なお、チャップマンはその後、タイガースに雇用された。
「われわれは改善していく。走塁ミスが多かった。だからコーチング面で変更を加えた。来季はより良い結果を期待している」とスタインブレナーは述べた。
