【ブルワーズ5-2カブス】シカゴ/リグレーフィールド、5月19日(日本時間20日)
ナ・リーグ中地区の首位攻防戦の前、カブスのクレイグ・カウンセル監督に対して、「あれだけの球速を叩き出すジェイコブ・ミジオロウスキーは、もはや“異次元”なのか?」という質問が出た。
カウンセル監督は少し考え込んでから、この日今季初対戦を迎える剛腕についてコメントした。
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「定義上、球界最速の先発投手なら、そう呼ばれるべきなのかもしれない。本当にとんでもない球を投げている。特に最近の先発投手では見たことがないレベルの球速だ」とカウンセル監督は語った。
その後、「だから、誰かが今までにないことをやっているなら……」と続けたところで言葉を濁し、肩をすくめた。
24歳の右腕はその評価通りの投球を見せた。ライバルのカブス打線を6回無失点8奪三振で圧倒。防御率は1.88まで下がり、MLBトップの88奪三振、24回1/3連続無失点と抜群の安定感を誇る。
この日は、ヤンキース戦で記録した103.6マイル(約166.7キロ)の先発投手史上最速記録や、パドレス戦七回での103.2マイル(約166.1キロ)ほどの最大球速は出なかった。
しかし、平均球速はむしろ今季平均(99.6マイル)を上回り、99.9マイル(約160.8キロ)を記録。最速は”わずか”101.5マイル(約163.3キロ)だったが、試合全体を通して球速を維持した。
さらに、この日は効率的な投球が光った。初回は先頭打者に四球を許し、遊撃ハミルトンの併殺崩れのエラーもあり26球を要したものの、その後は11打者連続を含む、20人中17人をうちとった。ハミルトンの失策以降はわずか61球で18アウト、つまり6イニング分のアウトを奪った。
最後に100マイル超えを記録したのは、四回に鈴木誠也へ投じた101.3マイル(約163.0キロ)の速球だった。しかしその後も勢いは落ちず、さらに2イニングを圧倒。五回は3人をわずか9球、六回は4人を8球で片付けた。6回終了時点でまだ74球(ストライク53球)だったが、ブルワーズは十分に休養していたブルペン陣へ試合を託した。
登板を重ねるごとに、ミジオロウスキーへの注目はさらに増している。昨季はスキーンズやカーショウ相手に投げ勝ち、史上最速のタイミングでオールスター選出を果たすなど、鮮烈なデビューを飾った。
もちろん、ボブ・フェラー、ボブ・ギブソン、ノーラン・ライアンらの時代には現在ほどの計測技術が存在しなかったため、正確な比較はできない。しかし、そのカテゴリに並ぶレベルの速球を持っていること、つまりMLB史上最速の先発投手の一人であることは間違いない。
だからこそ、”球速だけ”を追い求める危険性も浮かび上がってくる。
「本塁打だけを重視するような、あるいは打球速度や打球角度だけを追い求めるようなものだ。一つの要素ばかりを強調すると、本来のパフォーマンスや勝負の側面を損なうこともある」とブルワーズのパット・マーフィー監督は語った。
ただ、マーフィー監督によれば、ミジオロウスキーはその落とし穴にはまっていない。そしてブルワーズには、それを防ぐために3人の投手コーチがついている。
「彼には“投球そのもの”について徹底的に教えている。球速はパイの一切れに過ぎない。でも、そのパイには16か17切れくらいある。球速だけじゃないんだ」とマーフィー監督は語った。
