ブルワーズ大勝のWS第3戦、4つのポイントで振り返る

October 27th, 2026

【ブルワーズ10-1レイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド、10月26日(日本時間27日)

五回表は、終わったように見えた。

内野ゴロで二塁へ滑り込んだクリスチャン・イエリチにアウトが宣告され、レイズの選手たちは引き揚げ始めていた。グラウンドの脇では、マスコットレースの準備が進んでいた。

しかし、そこでブルワーズがチャレンジ。ワールドシリーズ第3戦は、一変した。

イェリッチの判定がセーフに変わると、レイズの応援スタッフは試合再開のためにグラウンドを空けた。最終的には予定通りマスコットレースは行われた。ただ、その前にミルウォーキーがワールドシリーズ史上、類を見ないような圧巻の攻撃で観客をぼうぜんとさせた。

ブルワーズは、ポストシーズンの1試合で7者連続安打を記録した史上初のチームとなった。2死から8点を奪い、今や球団初の優勝に王手をかけている。

セントピーターズバーグで2008年以来となったワールドシリーズの一戦から、4つの注目点を挙げる。

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呪いを覆せるか?

ブルワーズは今回のワールドシリーズを通して優位に立ち続け、機械のような効率のよさで勝ち進んでいる。この日の五回ほど、その姿が鮮明に表れた場面はなかった。

レギュラーシーズンでメジャー最多の103勝を挙げたパット・マーフィー監督のチームは、はるか前の10月6日、サンディエゴでのナ・リーグ地区シリーズ第3戦を最後に負けていない。対戦相手のチームが何度も思い知らされてきたように、小さなミスが、大きな代償になりかねない。

では、レイズの現状はどれほど厳しいのだろうか。

7試合制のシリーズで3連敗から逆転したチームは、2004年、ヤンキースとのア・リーグ優勝決定シリーズで最初の3試合を落としながら巻き返したレッドソックスの1例だけだ。

運命を分けた一瞬

すでに2点を追っていたレイズに、これ以上、点差を広げられる余裕はなかった。内野ゴロで二塁へ進んだイエリチの判定がセーフに変わると、キャム・ブーザーがフレディ・ペラルタに代わって登板。2死満塁のピンチを託された。

まさに試合の分岐点。そして、結果は見ての通りだ。

ブライス・トゥラングがテイラー・ウォールズのグラブをはじく2点適時打を放つと、ギャレット・ミッチェルが適時打、クーパー・プラットが2点適時二塁打で続いた。ブーザーは打者4人と対戦して、一つもアウトを奪えず。コール・サルサーも適時打を2本許し、ジェイク・バウアーズの外野フライでようやく猛攻が終わった。

ジュニア・カミネロが二塁ではなく一塁へ送球していれば、この全ては起きなかったかもしれない。テレビの映像を見る限りでは、一塁線を走るウィリアム・コントレラスをアウトにできた可能性がうかがえた。

「あの時もしも」とレイズは当面の間、考え続けるだろう。

ガッサー、全開

ロバート・ガッサーは敵地の雰囲気に対応できるか?今ポストシーズンの投球は、十分すぎるほどにそれに答えを出していた。

ガッサーは3度の先発すべてが敵地で、毎回見事に役割を果たしてきた。パドレス、ドジャース、レイズを相手に、計15回で1失点。ペトコパークとドジャースタジアムでも好投したが、この日は圧巻だった。

先頭のヤンディ・ディアスが単打を放ったが、タンパベイがこの左腕から記録した安打は、それだけ。ガッサーは6回を最少打者数(18人)で抑え、1四球、3奪三振。わずか75球で、10点のリードを救援陣に託した。

先頭からつないだ猛攻

ブルワーズの攻撃は、まさにチーム全員によるものだった。先発9人のうち8人が安打を記録。そのすべてが、ジャクソン・チューリオから始まった。

チョーリオはポストシーズンで通算9度目の複数安打を記録し、23歳未満の選手としてアンドリュー・ジョーンズに並んだ。しかも、2安打では止まらない。最初の3打席で単打を放ち、五回にはサルサーから適時二塁打を放って、この回の猛攻を締めくくった。

22歳229日のチョーリオは、ワールドシリーズの1試合で4安打と盗塁を記録した史上2番目に若い選手となった。最年少は、1908年の第3戦で達成したタイ・カッブ。21歳299日だった。

ミルウォーキーの1〜4番は、チームの16安打のうち計9安打を記録。コントレラスも5打数3安打で試合を終えた。