千賀滉大がマイナー降格後、2度目の先発に臨んだ。6回1失点の好投だった前回登板から一転、81球で3回2/3を投げ、4三振、6安打、2四球、4失点と不安定な投球。四回に一挙4点を失い、降板した。
マイナー戦2試合の結果次第での昇格もあり得た千賀だが、この日の登板でメジャー復帰の時期は不透明になった。レギュラーシーズンはあと9試合。残された時間は決して長くない。
「話し合いを重ねて、10月に勝つ可能性を最も高める13人を選ぶことになるだろう」とメッツのカルロス・メンドーサ監督はパドレス戦前に語った。「だがその前にまずは9試合があり、それらに勝てるようにメンバーを選ぶ。千賀にとって最も重要なのは、今日良い投球をすることで、その上で判断を下すことになる」。
マイナー初登板は、70.2%と高いストライク率だったが、この日は56.7%まで低下。それでも、6球種を折り混ぜ、代名詞のゴーストフォークを含む4つの球種で10度の空振りを奪った。
メッツのデービッド・スターンズ編成本部長によれば、千賀の復帰は結果と内容の両方が判断材料になるという。
「結果は常に重要で、評価の一部だ。そして『球の質はどうか』も問われる。安心してメジャーの打者を抑えられると感じるレベルまで球質が上がっているかどうかが鍵になる」とスターンズは語った。
最初の13先発で防御率1.47と開幕当初はエース級の投球だったが、右太もも裏の負傷を境に調子を崩した。オールスター以降の8先発では防御率6.56と低迷し、マイナー降格となった。
ポストシーズン進出に向けた厳しいワイルドカード争いを生き残るため、メッツはノーラン・マクリーン、ブランドン・スプロート、ジョナ・トンの新人3投手を昇格させると、16日(日本時間17日)の試合では、クレイ・ホームズとショーン・マナイアのベテラン投手陣が好投。柔軟な起用で不安定なローテーションの立て直しを図っている。
同日に行われたパドレス戦では、トンが先発し、パドレス相手に5回8三振の好投。千賀は正念場に立たされている。
