激しさ増すNL西地区をパドレスはどう見るか?

大谷復帰、ディバース加入、パドレスはライバルの動きをどう見るか?

June 17th, 2025

日曜日、パドレスがダイヤモンドバックスに勝利を収めたその時、多くのファンと同じように、ザンダー・ボガーツも驚きを隠せなかった。

あのラファエル・ディバースが?ジャイアンツにトレード?

驚きのあまり、本人に直接確認のメッセージを送った。かつてのレッドソックスの同僚はすぐに返信を寄越した。「ああ、本当だ」と。

「ジャイアンツはこれでかなり強くなった。否定はしないよ。彼は一流の選手で、素晴らしい人間でもある。パーソナルな部分を知らない人は違う印象を持つかもしれないけどね」とボガーツは盟友について語る。

今回のトレードの背景には、ディバースとレッドソックスの間にあった不和があるとされる。しかし、ボガーツは6シーズンにわたりチームメートとして過ごし、常に素晴らしい仲間だったと称えている。

いずれにしても、ディバースの加入は、ジャイアンツにとって待望の中軸打者の補強を意味する。今季すでに「MLBで最も厳しい地区」と評されるナ・リーグ西地区は、さらに厳しさを増すことになった。

そのトレードの翌日には、大谷翔平がドジャースの先発投手として復帰し、パドレスとのシリーズ初戦に勝利。試合後、マニー・マチャドがナ・リーグ西地区の現状について問われた。

「素晴らしい戦いだ。最後まで激しい争いになるし、それが俺たちの戦う理由だ。この地区はすでに強かったが、さらにレベルが上がった。ますます楽しみになるね」

パドレスのシルト監督は以前から一貫して「自分たちに集中する」という姿勢を貫いてきた。たとえライバル(ほとんどの場合はドジャース)が大型補強をしてたとしても、ブレることはない。

「われわれは自分たちに集中する。もちろん地区内で何が起きているかは把握するが、コントロールできるのは自分たちの動きだけ。ただ、ディバースのような補強が、彼らにとって現在だけでなく将来に向けても良い投資になるのは間違いない」とシルトは語った。

しかし、その「未来」とはパドレスがジャイアンツと直接プレーオフを争う現実でもある。現在、ナ・リーグ西地区は、ダイヤモンドバックスを含めた4チームが勝率5割を超えており、いずれも2025年、そしてそれ以降のプレーオフを本気で見据えている。

「ディバースみたいな選手のトレードは、本当に驚きだ。今年のリーグで最も優れた打者の一人だし、彼のプレーを見るのが好きなんだ。でも、これからは相手として戦わなきゃいけない」とルイス・アラエスは語る。

ちなみに1年前のこの時期には、今回ほどの衝撃ではなかったにせよ、アラエス自身がサプライズトレードの当事者だった。そして、実際のところ、それがナ・リーグ西地区の慣習でもある。上位4チームは常に強化策を模索し、大型トレードを通してそれを実行してきた。

「この地区は本当にレベルが高い。サンディエゴに来たときからそうだった。今はラフィー(ディバース)がジャイアンツに加わったし、すごくいい野球をしている。でも野球ってそういうもんだ。俺たちは自分たちの野球をやればいい。いいチームなんだから、小さなことを積み重ねて戦うだけだよ」とアラエスは語った。

トレード期限まであと1カ月半。複数の補強ポイントを抱えているパドレスにとって、市場を活性化する今回のような大型トレードはプラスになる。

「いや、本当に信じられないよね。この展開は誰も予想してなかったと思う。こんなトレード、俺は記憶にないよ」とボガーツは驚きを隠さない。

その隣にいたマチャドもすぐに同意した。自身もかつて2018年にシーズン途中にトレードされたが、その時はFA間近で周囲も予想をしていた中での移籍。今回のケースとは事情が異なる。

その年の夏にドジャースに移籍したマチャドは、ワールドシリーズで歴代最強とも言われたシーズン108勝のレッドソックスと対戦し、敗れた。そのチームの中核を担っていた若手3人、ボガーツ、ディバース、ムーキー・ベッツは、なんの因果か今やナ・リーグ西地区の別々のチームで戦っている。

その時を振り返り、ボガーツはこう語る。「あのチームは本当にモンスターだった。でも時代は変わるし、人も動く。そういうものさ」。

トレードも移籍も野球の一部。各チームの思惑が乱れる1カ月半が、この激戦区にどのような影響を与えるのだろうか。