【カブス9-7オリオールズ】ボルティモア/オリオールパーク、7月8日(日本時間9日)
ここ数週間、カブスのピート・クロウ=アームストロングが見せている快進撃は、もはや言葉では言い尽くせないほどだ。次々と偉業を成し遂げている若きスター中堅手だが、驚異的な成績をさらに積み上げるための時間は、今シーズンまだ3ヶ月近くも残されている。
この日もクロウ=アームストロングは1試合2本塁打の大暴れ。乱打戦を制する原動力となった。この活躍により、カブスの球団史上わずか3人目となる「2年連続の20本塁打・20盗塁(20-20)」の快挙を達成した。
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「まだ非常に若いキャリアだが、彼はこのゲームの偉大な選手たちと同じようなことをしている。短い期間での記録もあるが、それでも素晴らしい。そして、私たちが見てきた成長ことが、カブスファンにとってワクワクするものだ」とカブスのクレイグ・カウンセル監督は語った。
クロウ=アームストロングにとって今季2度目の1試合複数本塁打は、チーム計5本塁打の爆発をけん引した。マイケル・コンフォート、カーソン・ケリー、鈴木誠也もフェンス越えを記録し、カブスは直近24試合で18勝目を挙げた。
この日クロウ=アームストロングが達成した偉業を見ていく。
1 再び20-20を達成
カブス史上、昨年のクロウ=アームストロングより早く20本塁打、20盗塁に到達した選手はいない。その時はわずか73試合で達成しており、実際、それは単一シーズンでの20-20到達スピードとして、MLB歴代4位タイだった。
この日、再びその瞬間を迎えた。三回にオリオールズ右腕ディーン・クレーマーから右翼への本塁打を放ち、今季20号に到達。すでに23盗塁を記録していたため、これで20-20達成となった。
カブスの選手として2年連続で20-20を達成したのは、サミー・ソーサ(1993年から1995年)、ライン・サンドバーグ(1990年から1991年)に続き3人目だ。
今季92試合目で達成したことで、クロウ=アームストロングはカブス史上最速と2番目に速い20-20到達記録をいずれも持つことになった。なお、この次に早かったのは、1994年にソーサが記録した96試合だ。
また、クロウ=アームストロングは、2002年から2003年にヤンキースのアルフォンソ・ソリアーノが達成して以来、2年連続でオールスター休み前に20本塁打、20盗塁以上を記録したメジャー初の選手となった。MLB.comのサラ・ラングスによると、クロウ=アームストロングはアルフォンソ・ソリアーノ(2002年から2003年、2006年)、ホセ・カンセコ(1988年、1998年)、ボビー・ボンズ(1969年、1973年、1977年)に続き、複数シーズンでチームの95試合目より前に20-20を達成したMLB史上4人目の選手となった。
続々と歴史的な記録を作っていることにどう反応しているのかと問われると、クロウ=アームストロングは「反応しない。まだまだプレーしなければならない試合がたくさんある」と冷静に答えた。
2 クレーマーのスプリットを攻略
三回、クレーマーはPCAをカウント0ー2と追い込み決め球としてスプリットを選択。投球は鋭く落ち、ストライクゾーンの下へ沈んだが、カブスの中堅手はそれでもバットの芯をボールに届かせた。
「あの1本目の本塁打の時、ダグアウトにいた全員が、どうやってあの球にバットを届かせたのかと驚いていたよ」とカウンセルは語った。
クロウ=アームストロングには低めの球を仕留めるうまさがあるが、この一打にはさらに別の要素があった。
この夜を迎えるまで、クレーマーはスプリットで相手打者を27打数2安打、単打2本のみに抑えており、昨年8月23日以降、同球種では本塁打を許していなかった。それでもクロウ=アームストロングは、それを右翼へ運んで本塁打にした。さらに五回には、カウント1-1から低め外角のスプリットを捉え、再びスタンドへ運んだ。
「あれはタイミングを合わせるのが難しい球だった。その前に3度、その打席でも2度、その球でやられていた。大事なのは、速球をしっかり引きつけることでバットの芯を当てられるようにすることだ」とクロウ=アームストロングは語った。
スタットキャストによると、その2本目の打球速度は106.7マイル(約171.7キロ)だった。今季、スプリットを4度本塁打にしている。一方で、今季に入る前はキャリアでスプリットに対して48打数9安打、打率.188、長打率.208だった。
クロウ=アームストロングは、スタットキャスト導入(2015年)以降、同一試合でスプリットから2本塁打を放ったわずか4人目の打者にもなった。この珍しい記録を最後に達成していたのは、2021年9月21日にケビン・ゴースマンを相手に記録したマニー・マチャドだった。
3 PCAの最新の好調ぶり
クロウ=アームストロングはカブスで歴史的な6月を送り、ナ・リーグ月間最優秀選手に選ばれた。2度目のオールスターゲーム出場が近づく中でも勢いを緩めておらず、ブルワーズとの敵地3連戦で10打数無安打に終わった後の直近8試合で大暴れしている。
「彼は完全に集中している」とカウンセルは語った。
四球を選ぶなど選球眼の成長も見せたクロウ=アームストロングは、この日を含めて直近36打席で打率.464、出塁率.583、長打率.929を記録。さらに4本塁打、二塁打1本、7打点、9得点、3盗塁、そして6四球に対して6三振と、四球数と三振数が同じになっている。
「彼はどんな球にも対応できているように感じる。彼のアプローチを見て、打席の中でどれだけ成熟したかを見るのは、見ていて楽しい」とカブス先発のコリン・レイは語った。
