【ガーディアンズ3-7レイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド、2026年10月19日(日本時間10月20日)
レイズの関係者とファンにとって、忘れられない夜となった。
18年前の同じ日、2008年10月19日、レイズは球団初のワールドシリーズ出場を決めた。そしてこの日、ア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第6戦でガーディアンズに勝利。再び大舞台への切符を手にし、球団史上初の世界一に挑む。
2026年のワールドシリーズでは、どちらが勝っても初優勝となる。レイズの相手は、ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)で連覇中のドジャースに4連勝したブルワーズだ。ブルワーズは1969年にシアトル・パイロッツとしてMLBへ参入して以来、ワールドシリーズの優勝経験がない。1998年に参入したレイズも同じだ。ドジャースの支配が続いた球界に、新たな時代が訪れる。
レイズはひと息ついた後、ミルウォーキーへ移動し、アメリカンファミリーフィールドでのワールドシリーズ第1戦に臨む。開始は23日の米東部時間午後8時(日本時間24日午前9時)。ブルワーズは、10月15日のNLCS優勝決定から8日ぶりの試合となる。
七回、ジュニア・カミネロの2ランが左翼ポールを直撃した。若きスーパースターにとって、何年も心に残る瞬間になるだろう。トロピカーナフィールドは2008年の快進撃以来となる盛り上がりを見せた。カミネロは球界屈指の打者であり、ショーマンであり、エンターテイナーであり、タンパベイ・レイズの顔だ。
カミネロは一塁の手前で足を止め、自軍ベンチへ体を向けた。球場全体が揺れていた。チームメートがグラウンドへ飛び出す中、ベースを回り、本塁を踏むほんの手前で再び止まった。本塁後方のファンを指さし、立ったまま腕を組んだ。レイズで活躍し、この日客席で見守っていた、ランディ・アロザレーナの代名詞ともいえるポーズだった。
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やりすぎている。テレビドラマだったら、そんな風に言われるような瞬間だった。
その前の二回には、リッチー・パラシオスが2点適時二塁打で会場に火をつけていた。この一打も、レイズの名場面として何年も映像で振り返られるだろう。レイズはしばしば、泥臭く粘り強いチームと評される。この打席は、まさにその言葉を体現していた。
八回裏、ヤンディ・ディアスが左翼へ2ランを放ち、直前にガーディアンズが生んだ反撃の気配を、すぐに吹き飛ばした。レイズファンの熱狂は頂点に達した。「ヤンディ! ヤンディ! ヤンディ!」の大合唱が降り注ぐ中、ディアスはベンチから飛び出し、カーテンコールを受けた。
よく似たチーム同士による接戦のシリーズでも、この日の勝利はレイズが一枚上手だったことを示していた。チャンドラー・シンプソンのスピード、テイラー・ウォールズの驚異的な守備、そして盤石の投手力。レイズは、自分たちの強みを確実に発揮し続け、圧力をかけ続けた。それらが相手にのしかかり続ければ、いずれどこかにほころびが生じる。だからこそ、162試合を戦い、さらにその先も戦う権利を手にすることができる。
フレディ・ペラルタも、第2戦の勝利で6回無失点を記録したのに続き、5回1/3を1失点と、再びガーディアンズを圧倒した。ガーディアンズがショーン・アームストロングをオープナーとするブルペンデーを選んだため、投手起用の面では、初めからレイズが優位だった。ホセ・ラミレスが率いるガーディアンズ打線は、シーズン終盤からALCSにかけて絶好調だったが、レイズの投手陣は、その勢いを断ち切った。
レイズの強さはここにある。ガーディアンズも、ホワイトソックスとのALDSでの驚くべき逆転劇を含め、見事な戦いを続けてきた素晴らしいチームだ。それでも、少なくとも今年は、レイズとは違う。
ガーディアンズは今回の戦いで、今後につながる多くの収穫を得た。これから数日、数週間の後悔をすぐに慰めることはできないかもしれない。それでも、確実に将来は明るい。長年にわたる球団の顔、ラミレスを軸に、ア・リーグ屈指の若手外野手である新人チェース・デローターが台頭。投手陣にも、ギャビン・ウィリアムズ、パーカー・メシック、守護神ケード・スミスを筆頭に、若い才能がそろっている。
再びこの舞台へ戻り、ALCSを勝ち抜く道を見つける可能性は十分にある。ただ、MLBで最も長い世界一からの空白は、78年目へ突入する。ガーディアンズは1948年以来、ワールドシリーズで優勝していない。その後、1954年、1995年、1998年と3度ワールドシリーズに出場し、ALCSも7度戦ってきたが、頂点には届いていない。
この日はレイズの夜だった。そして2026年のア・リーグも、レイズの年になった。トロピカーナフィールドがこれほどの観客と歓声で満たされた光景は、久しぶりだ。これほど強いレイズも、久しく見ていなかった。そして今、歴史をつくるまで、あと4勝に迫っている。
