【ガーディアンズ1−3レイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド、10月13日(日本時間14日)
レイズがア・リーグ優勝決定シリーズ第2戦で反撃した。対戦成績を1勝1敗として舞台をクリーブランドへ移す。7回戦制のシリーズは、残り5試合で先に3勝したチームが勝ち上がる争いとなった。
第2戦は、このシリーズで予想されていた展開に近い投手戦だった。両軍の投手陣が好投を続け、緊迫した接戦の中で生まれた一つの綻びが勝敗を分けた。
均衡が崩れたのは四回だった。レイズは持ち味のスピードを生かして塁上から揺さぶりをかけ、ガーディアンズ先発パーカー・メシック(25)を攻略した。
ベン・ウィリアムソン(25)の三塁へのゴロで攻撃終了かと思われたが、ホセ・ラミレス(34)が難しいバウンドへの対応に迷い、打球は両脚の間を抜けた。この失策でイニングが続き、レイズが先制。さらにリアム・ヒックス(27)が左中間へ2点打を放ち、一気に3点を奪った。
「ホセ・ラミレスは、球界でも最高レベルの三塁手です。今回は運よくミスにつけ込めました。ただ、幸運を得た後にどう生かすかが大事です。リアムが大きな仕事をしてくれました」
ケビン・キャッシュ監督(48)は、相手のミスを得点につなげた打線を評価した。
キャッシュ監督が表現した通り、まさに「レイズらしいイニング」だった。機動力で相手にプレッシャーをかけ、ミスを誘い、その隙を一気に得点へ結びつけた。
ガーディアンズにとっては痛い教訓となった。今後のシリーズでは、まさにこうした流れを作らせないことが重要になる。
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「彼らは今季ずっと、ああいう攻撃をしてきました。相手に隙が生まれれば、一気に畳みかけてきます。もちろん、あのプレーをやり直したい気持ちはありますが、もう戻せません。全体として非常にいい試合だったと思います。投手陣も素晴らしかった。守備でもいいプレーはありました。一方で、修正しなければならない雑なプレーもありました。それでも、選手たちが最後まで戦った姿勢を誇りに思います」
スティーブン・ボート監督(41)は、敗戦の中でも選手たちの戦いぶりを評価した。
こうした接戦を制することができた背景には、フレディ・ペラルタ(30)の圧巻の投球があった。第2戦では剛速球を武器に、6回無失点、6三振の好投で勝利を引き寄せた。
メッツから移籍後、レイズで復調を遂げていたペラルタはこの日、トロピカーナフィールドでさらに一段上の投球を披露。五回にジョー・アデル(27)へ投じた99.4マイル(約160.0キロ)の速球は自己最速を記録し、97マイル(約156.1キロ)を超える球も29球に達した。
レギュラーシーズンの速球平均は94.3マイル(約151.8キロ)。0勝2敗でプログレッシブフィールドへ向かう事態を避けるため、レイズはペラルタに特別な投球を必要としていた。その期待をはるかに上回る内容で応えた。
「アドレナリンの影響は大きいです。自分は競争心の強い投手だと思っていますし、こういう試合が好きです。以前から話していますが、ドミニカ出身の投手として、こういう雰囲気を楽しんできました。ドミニカで試合を見ながら育ち、まさにこういう熱気の中で野球を見てきた。子どもの頃から慣れ親しんできたので、自分の中にもそういう部分があると感じています」
六回、ペラルタがこの夜99球目となる最後の1球を投じる頃には、本拠地のスタンドから「フレディ! フレディ! フレディ!」の大合唱が響いていた。最後は三振で締めくくり、球場は大歓声に包まれた。
同僚の投手さえ、一人のファンとして見入ってしまうほどだった。
セーブを挙げたブライアン・ベーカー(31)は興奮気味に振り返った。
「いやあ、どこから話せばいいでしょう。ここに来てから、彼の速球とチェンジアップの組み合わせは球界でもトップクラスだと思っています。何か細かな調整を加えたのか、球種の使い方を変えたのか。それが大きな成果につながっています」
ペラルタの熱気はチーム全体に伝わっていた。試合後も興奮冷めやらぬ様子で、チームへの強い信頼を口にした。昨季はブルワーズでリーグ優勝決定シリーズまで進み、ワールドシリーズまであと一歩に迫った経験を持つ。それでも今回は、頂点までたどり着けるという確かな手応えを感じている。
ガーディアンズにとって厄介なことは、この先もペラルタとの再戦が待っている点だ。ガーディアンズ側にもギャビン・ウィリアムズ(27)という強力な先発が控える一方、打線は次回のペラルタ攻略へ向けて答えを探さなければならない。次の対戦を前に、頭を悩ませる夜が続きそうだ。
スティーブン・クワン(29)は、ペラルタの投球をこう分析した。
「もともと一級品の速球ですが、今日は高めいっぱいにストライクを決めていました。さらに必要な時には、そこからボール1個分ほど上にも投げてきた。あれだけ投げ分けられると見極めるのはかなり難しいですし、変化球でもストライクを取っていました。今日はすべての球種が機能していたように感じました」
レイズが勝ち越した瞬間、トロピカーナフィールドの空気は一変した。第1戦を3-7で落とした失望を振り払い、本来の勢いを取り戻した。
ア・リーグ最多の98勝を挙げたレイズは、シリーズ前から優勢と見る向きが多かった。リードを奪った直後から、自信に満ちた雰囲気も戻ってきた。
その象徴が直後の五回だった。ジュニオール・カミネロ(23)がクワンの鋭いライナーを好捕すると、NBAの名センター、ムトンボの代名詞だった指振りをクワンへ向けた。
レイズは好調なプレーを続けるだけでなく、チーム本来の自信と勢いも完全に取り戻しつつある。
一方、ガーディアンズも第2戦まで4連勝を続けていた。地区シリーズではホワイトソックスに0勝2敗と追い込まれながら、逆転でシリーズを制した。15日(同16日)午後6時(同16日午前7時)開始予定の第3戦からはクリーブランドに舞台を移し、満員の本拠地ファンも大きな後押しとなる。
レイズは第2戦で機能した戦い方を続けたい。機動力などでガーディアンズへ徹底的にプレッシャーをかけ、先にミスを誘う展開を狙う。
7回戦制のシリーズで本拠地開催権を持つチームが最初の2試合を1勝1敗としたケースでは、過去102度中55度、53.9%の割合でシリーズを制している。リーグ優勝決定シリーズに限れば40度中24度、60%となっている。
