レイズ先発ラスムッセン、8回まで無安打 ヤンキースを1安打完封リレー

October 4th, 2026

【ヤンキース0−1レイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド 10月3日(日本時間4日)

ラスムッセンがヤンキース打線を圧倒した。

ヤンキースとの地区シリーズ初戦前日、レイズのエース、ドリュー・ラスムッセンは、投球という複雑な世界をシンプルに説明した。

「結局は2つだと思う。準備と実行だ」

投手コーチのカイル・スナイダーから、レイズの全投手にとって「基準となる存在」と評される右腕は、有言実行を果たした。

ア・リーグ地区シリーズ第1戦。ラスムッセンは八回2死までノーヒット投球を続け、ヤンキースをわずか1安打に封じた。10奪三振、2四球。レイズは満員の4万542人が詰めかけた本拠地で完封勝利を収めた。

「この場所はすごい。満員になると本当に好きな球場の一つ。こんな雰囲気を経験する機会はそれほど多くなかったから、ここで投げられたのは本当に特別だった」

八回2死、ウェルズが右翼線を抜く二塁打を放ち、ノーヒットを阻止した。

しかしヤンキースにとって数少ない反撃の糸口も、すぐについえた。ウェルズは三塁を狙ったが、ビクター・メサJr.から遊撃手テイラー・ウォールズへ完璧な中継がつながり、タッチアウト。

「ビクターは打球が角に入っていくのを見ながら、走者がどこへ向かっているかも確認していた。6番(ウォールズ)にボールを渡したのは、それはすごくいい選択だ。いつも通り、確実で正確な送球で最後を締めくくる最高のプレーをしてくれた」とラスムッセンは振り返った。

レイズにとっては、2021年のア・リーグ地区シリーズ第1戦以来となるポストシーズン勝利。シリーズの流れを大きく引き寄せる1勝となった。

5回戦制のポストシーズンシリーズでは、初戦を制して1勝0敗としたチームが、そのままシリーズを制したのは160回中116回、73%。現在の2-2-1方式による地区シリーズでは、本拠地で初戦を取ったチームの42勝14敗、75%という数字が残っている。

ラスムッセンの準備への姿勢は、シーズン終盤から高く評価されていた。

9月22日、ヤンキースタジアムでのレギュラーシーズン最終登板前に、ケビン・キャッシュ監督は31歳の右腕を、殿堂入り投手ロイ・ハラデーになぞらえていた。

キャッシュ監督がブルージェイズ時代に捕手として受けていた投手で、ポストシーズンでは今も唯一の個人ノーヒットノーランを記録している。

そのヤンキース戦でもラスムッセンは7回までノーヒット。11三振を奪い、レイズのア・リーグ東地区優勝を決める勝利をもたらした。

地区シリーズ初戦でもハラデーを思わせる投球を披露。自己最多となる23球の空振りを奪い、カッター、チェンジアップ、速球、ツーシームを織り交ぜてヤンキース打線を翻弄した。

打線の援護は、三回、ジョナサン・アランダがヤンキース先発コールから右翼中間へソロ本塁打の1点のみで、これが決勝点となった。

「エースの定義そのものがドリュー・ラスムッセンだと思う。マウンドで素晴らしい投球をしてくれたし、1年間ずっとそうだった。本当にうれしいよ」と値千金の一発を放ったアランダはそう称えた。

ヤンキース戦での強さは数字にも表れている。レギュラーシーズンでの通算10先発は5勝2敗、防御率1.81。10試合のうち9試合で2失点以下に抑えている。

8回に唯一の安打を許したものの、直後には守備がラスムッセンを支えた。9回はオールスター守護神ブライアン・ベイカーが登板。ヤンキースに最後まで反撃を許さず、レイズが初戦をものにした。