【レッドソックス3-2メッツ】ニューヨーク/シティフィールド、7月12日(日本時間13日)
ここ2週間見事な復調を遂げてきたレッドソックスだが、唯一欠けていたものがあるとすれば、劇的な逆転勝利だろう。
オールスター休みを目前に控える中、チャド・トレーシー暫定監督率いる絶好調のチームがそれを成し遂げた。九回に2点を奪って同点に追いつくと、延長10回に勝ち越し。敵地9連戦を全勝で締めくくった。
2026年オールスターは7月14日(日本時間15日)開催!
レッドソックスが敵地9連戦を全勝したのは球団史上1977年以来2度目だった。
「見事だ。遠征へ向かう飛行機に乗った時は、『3カードすべてで勝ち越し、できればワイルドカード争いで2、3ゲーム差以内に近づこう』と考えていた。それが目標だったが、実際には9試合すべてに勝った。選手たちを本当に誇りに思う」とトレーシーは語った。
この9連勝は、同一シーズンの敵地連勝としては球団史上2位タイ。6月25日以降は14勝2敗としており、レッドソックスはア・リーグのワイルドカード圏まで0.5ゲーム差でオールスター休みに入る。
「ものすごく大きい。自分たちがどう振る舞い、どう試合に向き合っているかを物語っている。プレーオフ争いでも、一つの試合の中でも、自分たちを決して見限ることはできない」と二塁手アンソニー・サイグラーはこの日の勝利について語った。
レッドソックスが8回終了時点でリードを許していた試合に勝利したのは、今季44度目にして初めてだった。
この日の逆転勝利から、さらに3つのポイントを見ていく。
1 トールが前半戦を好投で締めくくる
シーズン終盤に向けてルーキー左腕ペイトン・トールの状態を維持するため、レッドソックスはこの日の登板を3回2/3と制限することを選んだ。トールはその機会を最大限の投球を見せ、66球で3安打1失点、1四球、7奪三振に抑えた。
試合前、トールはチームが短い登板を予定していることを知らなかった。
「そういう判断は、自分よりずっと頭の良い人たちがすることだ。でも自分は毎回マウンドに上がり、できる限り長く投げて勝負したいと思っている。ただ、理由は分かるし、理解もしている。だからアンドリュー・ベイリー投手コーチには冗談で、『後で怒鳴りに行くからな』と言った。でも理解している。今はそういう状況だ」とトールは語った。
15先発、84イニングで防御率3.11を記録しているトールは、良い状態でオールスター休みを迎える。
「(成績には)満足している。毎回マウンドに上がり、できることをして、その試合で勝負しようとしている。結果はなるようになるよ」とトールは語った。
2 ベヨが華々しく復帰
3A降格から5週間後、レッドソックスはブライアン・ベヨをメジャーへ呼び戻した。一番の大きな理由は、トールの登板を短くすることで、ベヨは降格前と同じようにロングリリーフで好投し、唯一の失点はフランシスコ・リンドーアに浴びたソロ本塁打だった。リンドーアは初回にもトールから二塁打を放ち、メッツの最初の得点を挙げていた。
「とても良い感覚だった。自分とトールでチームに勝つチャンスを与え、この勢いを続けられたことは本当に良かった」とベヨは語った。
3 打線が土壇場で応える
ボストン打線は8回までにわずか2安打しか打てていなかった。だが九回、先頭のセダン・ラファエラがメッツのクローザー、デビン・ウィリアムズから安打を放ち、打線に活気をもたらした。
「ラフが出塁した時、何かが起こると分かった。何も起こらないはずがないと思えるほど、良い打席を続けていた」とサイグラーは語った。
すると実際に、幸運な出来事が起きた。ロミー・ゴンザレスが遊撃へ鋭いゴロを放った場面は、併殺で試合が終わってもおかしくなかった。だが、リンドーアがボールを処理できず、全員がセーフに。続いてアンドルー・モナステリオが満塁から四球を選んで1点差に迫ると、不振に苦しんでいたジャレン・デュランが右翼へ同点適時打を放った。打球は、飛び込んだメッツ右翼手カーソン・ベンジの手前に落ちた。
レッドソックスは10回、安打なしで勝ち越した。コナー・ウォンが犠牲バントで自動走者の吉田正尚を三塁へ進めると、サイグラーが左翼への犠牲フライで生還させた。
「とにかく打球を上げようとした。ウォンガーがしっかりバントを決めて走者を進めてくれたので、自分は打てる球を捉えようとしていただけだ」とサイグラーは語った。
