今永昇太は課題の速球を克服できるか

November 12th, 2025

東京シリーズでカブスの開幕投手として、2025シーズンをスタートした今永昇太(32)。メジャー2年目でさらなる飛躍が期待されたが、その締めくくりは悔しいものとなった。

年間を通して見れば決して悪かった訳ではない。5月4日に左太もも裏の肉離れで離脱し、復帰にはおよそ2カ月を要したものの、徐々に状態を上げ、8月は全5先発でクオリティ・スタート(6イニング以上を投げ、自責点3以下)。打線の援護に恵まれず、勝ち星はつかなかったが、ポストシーズン(PS)が近づく中で安定した投球を続けていた。

しかし、そのPS直前の9月に崩れた。9月2日の登板では6回3失点、8日も6回3失点と引き続きQSを維持していたが、残る3登板は6回を投げきれず、レギュラーシーズン最終登板は今季ワーストの8失点を喫した。

この時期の苦戦について、今永は「ホームランは自分の課題」と分析し。特に「ストレートが本塁打にされている」と9月19日の登板後に本塁打対策について回答していた。実際、平均的な投手と比べて、チームの失点をどれだけ増やした/減らしたかを示すピッチング・ラン・バリューにおいて、変化球などでは上位10%に位置しているが、速球は下位11%に低迷。2024年は上位32%に位置していた速球を捉えられている。

今永は「ストレートの割合を減らすか、しっかりと制球するか、その2つ(の選択肢)があると思う」と語っていたが、昨季との変化が表れたのが球速だ。速球の平均球速は約1.2キロ低下し、打たれる打球速度も前年より約4.5キロ上昇。ゴロの割合は37%→30%まで落ち込んだ。

9月に許した10本塁打はMLBワーストで、8月5日〜9月8日にかけて7戦連続でQSを達成していた期間でも、うち6試合で本塁打を喫していた。この流れを立て直せず、ポストシーズンでも苦戦。計6回2/3を投げ、6失点、3本塁打を浴びた。

この印象が強く残ったこともあるだろう。カブスは今永に対するクラブオプション(球団の契約延長権)を行使しない判断を下した。その後、クオリファイング・オファー(約34億円の1年契約)を提示したものの、今永の去就はいまだ不透明となっている。

「もちろん、私たちはショウタを非常に高く評価している」とカブスのジェッド・ホイヤー編成本部長はコメントした。

「投手としてもチームメイトとしても本当に素晴らしかった。だから、この関係が完全に終わったとは思っていないし、その扉を閉ざすつもりもない。ただ最終的に、われわれとしてはクラブオプションの条件が適切な価値だとは考えなかったし、今永の側もプレーヤーオプション(選手側の契約延長権利)の条件を同様に適切だとは感じていなかった。そういうことは起こるものだよ」

球速の低下と本塁打を打たれる原因が、5月の負傷によるものなのか、年齢による衰えなのか。今オフ、今永と契約を検討する球団は慎重な分析が必要だろう。QOに対する返答の期限は米国東部時間11月18日午後4時(日本時間19日午前6時)まで。今永は3年目のシーズンをどこで迎えるのか。そして、課題を克服することはできるのだろうか。