マリナーズvsブルージェイズ、ALCS第1戦の見どころ3選

マリナーズは死闘の影響がどこまで出るか?

October 12th, 2025

これほど刺激的な地区シリーズはそうそうないだろう。2つのカードが第5戦までもつれ、そのうち1つは15回まで続いた死闘だった。ドジャースとフィリーズのシリーズは劇的なサヨナラで幕を閉じ、ブルージェイズはついにヤンキースを打ち破った

要するに、すべての地区シリーズがすさまじい盛り上がりを見せた。そして今度はそれを上回るかもしれないリーグ優勝決定シリーズ(LCS=7回戦制)が始まる。12日(日本時間13日)にはア・リーグが先陣を切る。これぞ、野球の醍醐味だ。

ここでは、ア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦に向けた3つの注目ポイントを紹介する。

ア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦 マリナーズ対ブルージェイズ

試合時間:10月12日午後8時03分(米国東部時間)/10月13日午前9時03分(日本時間)
先発投手:ブライス・ミラー(マリナーズ) vs ケビン・ゴーズマン(ブルージェイズ)

1 「あの激戦」からマリナーズはどうやって立て直すのか?

マリナーズ、いや、あの試合を観戦した全員に1週間の休暇が必要だ。それほど壮絶な試合だった。10日に行われた地区シリーズ(ALDS)第5戦は15イニングに渡る死闘の末、マリナーズが勝利。しかし、その代償は小さくない。ローガン・ギルバートとルイス・カスティーヨの先発投手陣を含む、7人の投手を起用。必要な判断だったが、これからの試合に影響するのは間違いない。

敵地トロントでの最初の2試合は総力戦になる可能性が高い。マリナーズは、15イニングの延長戦を戦った、わずか45時間後にプレーボールを迎える。しかも、その間に約4000キロを移動し、入国審査を経て、ようやく戦いの舞台に到着している。コンディションの差は明白だ。

2 ブルージェイズは疲弊したマリナーズに付け入ることができるか?

15イニングの激戦を野球ファンは最高に楽しませてもらった。しかし、それ以上に楽しんだのはブルージェイズだっただろう。ヤンキースとのシリーズを3勝1敗で終え、3日間の休養を挟みリフレッシュ。ゆったりとソファに腰掛け、お互いを削り合うタイガースとマリナーズを見ていた時は、ついつい口角が上がっていたのではないだろうか。

ブルージェイズはあらゆる面で理想的な状態にある。第1戦にはケビン・ゴーズマン、第2、3戦にはトレイ・イェサベージとシェーン・ビーバー(順番は未定)が控える。負傷者も休養をとることができ、投手陣も万全。何より、しっかり眠れている。

7回戦制は、予測不能な展開がつきもので、何が起こるか分からない。しかし、基本的な条件面でこれほど有利な立場にあるチームは久しく見なかった。その一方で、ブルージェイズには別のプレッシャーもある。もし第1戦で敗れれば、その優位性を無駄にするだけでなく、マリナーズを勢いづかせてしまうだろう。

3 このシリーズを支配するスーパースターは誰か?

ブルージェイズは今やブラディミール・ゲレーロJr.のチームだ。4月に契約を延長した主砲は、まさにチームの顔。今ポストシーズンでの活躍が特に目覚ましく、ALDSでは17打数9安打、3本塁打、9打点を記録。今やトロントの観客は、彼が打席に立つだけで大歓声を上げる。彼の打席は、ひとつのイベント、いや、歴史になりつつある。

一方で、カル・ローリーが今季60本塁打を放ったことをちゃんと覚えているだろうか。ALDSでは1本しか放っていないが、打率.381、OPS1.051としっかりと結果を残している。しかもトロントでは通算13試合で8本塁打、長打率.820と相性が良く、一発が期待できる。そしてもちろん、フリオ・ロドリゲスもマリナーズの劇的な瞬間を何度も演出してきた選手だ。ALDSでは苦しんだが、シリーズを支配する力が十分にある。

この2チームはどちらも魅力的なスター選手を擁し、つい応援したくなる。そして、両チームのファンがこの瞬間をどれほど長く待ち望んできたかも忘れてはならない。あと1週間もすれば、ブルージェイズかマリナーズのどちらかがワールドシリーズへと駒を進める。ブルージェイズは22年ぶり、マリナーズは史上初だ。

その道を切り開くのは、間違いなくスターたちである。