ドジャースに、予想より早くオフが訪れた。
ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦でブルワーズに4-6で敗れ、ドジャースのシーズンと3連覇への挑戦は終わった。シーズンの終わりは、そのメンバーで戦うことの終わりを意味する。
9選手がフリーエージェント(FA)になる予定で、目玉はやはりタリク・スクーバルだ。他にはミゲル・ロハス、キケ・ヘルナンデス、エバン・フィリップス、アレックス・ベシア、ブレイク・トライネン、エリック・ラウアー、クリス・ブービック、ブルスダー・グラテロルがFAを控えている。
今季限りでの引退を表明しているロハスを筆頭に、多くの選手がドジャースから去る可能性がある。
チームの中核の多くは当面残るため、優勝を狙える時期が終わるわけではない。ただ、次の時代への過渡期になる可能性は高い。
「これで終わりだなんてことはあり得ない。この組織をよく知っているけど、今回の敗戦で満足するような球団ではない」と、引退後も選手育成のため球団に残るロハスは語った。
14年連続でポストシーズンに出場し続けることができているのは、経験豊富なベテランに、若い戦力を巧みに融合させてきたから。MLB Pipelineで有望株全体4位に入るホスエ・デポーラ、控え捕手のダルトン・ラッシング、内野手のアレックス・フリーランドら、既に若手が頭角を表している
ただ、今後は若手により大きな役割を与えるため、もっと意識的に出場機会をつくる必要があるかもしれない。そのため、今オフには興味深い判断がいくつか待っている。
「先のことは分からない。でも、一つ分かっているのは、僕らが互いを大切にし、気遣い、1年を通じて支え合ってきたことだ。……本当に特別な仲間なんだ。過去2年と今年、何を成し遂げたかではなく、この結束が特別なんだ」とテオスカー・ヘルナンデスは語った。
今オフ、ドジャースが直面する主な編成上の判断を見ていこう。
スクーバル争奪戦に参戦するか。
ドジャースはスクーバルの力を3カ月借りるために、有望株トップ100に入る2人、先発リバー・ライアンと外野手ザイアー・ホープに加え、右腕ブレイディ・スミスを放出した。スクーバル級の才能に大きな対価を払う意思を持っていた球団は、ドジャースだけではなかった。この冬にFA市場に出る際も、状況は変わらないだろう。
スクーバルは昨オフ、タイガースとの年俸調停で主張が認められ、史上最高となる年俸3200万ドル(約50億6000万円)を手にした。FAとなる今回は、山本由伸の12年総額3億2500万ドル(約513億6000万円)を上回る、投手史上最高の保証総額を得ると広く予想されている。
今季は左肘の手術で6週間離脱したが、タイガースとドジャースで計26試合に先発し、12勝7敗、防御率2.72と、再び好成績。NLCS終了直後は、自身の将来について語ろうとしなかった。
「自分の将来については、本当に何も話すつもりはない。今日は最悪の気分だ。今は、そのことで頭がいっぱいなんだ」とスクーバルは語った。
それでも、ドジャースで過ごした時間への感謝を口にした。
「素晴らしい組織、素晴らしいチームメート、素晴らしいファンだった。胸と帽子に『LA』を着けられたことを誇りに思う」
デポーラの出場機会をどう確保するか。
デポーラは9月、2Aからメジャーへと難なく適応し、強い印象を残した。そのままの勢いで、代打要員としてポストシーズンの登録メンバーにも入ったが、首脳陣はDHとしての起用しか現状では考えてない。つまり、大谷翔平がいるポジションだ。
「ホスエの外野守備が2025年から2026年にかけて向上したのは、確かなことだと思う。大切なのは、2027年に向けて、さらに大きく前進することだ。彼には、そのための資質と能力がある」とアンドルー・フリードマン編成本部長は先月語っていた。
いずれ、ドジャースはデポーラを守備に就かせなければならない。だが、先発外野手のテオスカー・ヘルナンデス、アンディ・パヘス、カイル・タッカーは、全員が来季まで契約を残している。
デポーラをレギュラーとして起用できると判断すれば、少なくともヘルナンデスの出場機会を減らすことになりそうだ。さらに踏み込み、3年総額6600万ドル(約104億3000万円)の契約で保証されている最終年分を引き受けるトレード相手を探す可能性もある。
開幕はデポーラを3Aに置き、より重圧の少ない環境で守備に取り組ませる選択肢もある。
中核を担うベテランのうち、誰が戻るか。
FAを控える選手では、キケ・ヘルナンデス、フィリップス、ベシア、トライネンの退団が、リーダーシップの面で特に大きな損失となり得る。勝負どころを任せられるフィリップスとベシアには、ブルペンに十分な居場所がありそうだ。一方、野手陣でのヘルナンデスの役割は、それほど明確ではない。
ドジャースの「10月男」、キケ・ヘルナンデスは、レギュラーシーズンで負傷に苦しんだ。ただ、ポストシーズンでも期待に応えられたとは言い難く、唯一の安打がNLDSでのソロ本塁打だった。クラブハウスでは重要な存在であり、本人も残留を強く望んでいる。ただ、FAでは自身と球団の求める条件が合致する必要があると理解している。
「もう一度挑戦して、また優勝を目指したい。でも、どうなるかは本当に分からない。戻ってこられたらうれしいし、そうならなければ、勝てるチームでプレーできるといい」とヘルナンデスは語った。
