ブルペン補強が最優先課題だったメッツは、ジャイアンツからサブマリン右腕タイラー・ロジャースを獲得し、見返りに右腕ホセ・ブットーと有望株の外野手ドリュー・ギルバート、同じく有望株の右腕ブレイド・ティドウェルを放出した。
ロジャースは独特のサブマリンで知られ、2019年のデビュー以来、通算防御率2.79をマーク。今季は53登板で防御率1.80と好調で、メジャー最多タイの登板数を記録している。今オフにフリーエージェントになるが、右のセットアッパーとして期待がかかる。
ロジャースの双子の兄弟、左腕テイラー・ロジャースも同日、レッズからパイレーツへトレード(キブライアン・ヘイズを含む取引)されたばかりだ。
【トレード詳細】
メッツの獲得選手:右腕タイラー・ロジャース
ジャイアンツの獲得選手:右腕ホセ・ブットー、右腕ブレイド・ティドウェル、外野手ドリュー・ギルバート
試合中にブルペンにいたブットーはチームメートに別れを告げ、スタジアムを離れた。ブットーは今季34試合登板で防御率3.64をマークしている。マイナーオプションをすでに使い切っているため、ジャイアンツは先発投手として再転向させる可能性もある。ブットーは今後5年間のチームコントロール下にある上、メッツは10位・12位プロスペクトにあたるティドウェルとギルバートも放出した。複数の業界関係者によれば、今年の市場では一線級リリーフ投手の価格が非常に高騰しているとのこと。
23歳のギルバートは2023年にバーランダー放出で獲得した有望株で、昨年は故障で出場が限られたが、今季は復調し、守備に定評がある中堅手だ。ただし打撃の伸びしろと耐久性には懸念もある。
同じく23歳のティドウェルは2022年ドラフト2巡目指名。今季3Aでは17試合で防御率4.10とまずまずだが、メジャーでスポット登板も経験している。将来的な伸びしろには疑問符がつく。
メッツはすでに左腕グレゴリー・ソトも獲得済みで、ブルペン補強を着々と進めている。先発とセンターの強化にも関心はあるものの、優先度はさほど高くない様子だ。
