打球速度158.4キロ、右中間へ長打コースの一打。ロイヤルズのトップ有望株、ジャック・カグリオーンは、メジャー初打席にして記念すべき初ヒットを記録したと確信したに違いない。
火曜日、ブッシュ・スタジアムでのMLBデビュー戦。カグリオーンは打席に立つ際にスタンディングオベーションを受けると、アンドレ・パランテの126.3キロのナックルカーブをバットの先で捉え、右中間の深い位置へと打ち返した。
しかしそこに立ちはだかったのが、カージナルスのビクター・スコットII。初安打の期待に満ちた歓声が高まる中、スコットはフェンス手前でジャンピングキャッチ。壁にぶつかりながら見せたプレーは「まだ早い」と新人に伝えているかのようだった。
「けっこう良い当たりだったんだけどね」と、10-7で勝利した試合後にカグリオーンは語った。「でも結果はダメだった。ビクター・スコットは本当に素晴らしいよ。見事なプレーだった」
22歳のカグリオーンは、2024年ドラフト全体6位でフロリダ大学からロイヤルズに入団。今季マイナーでは打率.322、出塁率.389、長打率.593、15本塁打、56打点という文句なしの成績を残し、念願のメジャー昇格を果たしたばかりである。
この試合は5打数無安打で終わったものの、うち4つの打球はスタットキャストによると打球速度95マイル(約153キロ)以上を記録するハードヒットに。
五回にロイヤルズが一挙6点を挙げるビッグイニングを作った際、カグリオーンはその口火を切るように打席に立ち、打球速度180キロの強烈なゴロを三塁方向へ。しかし、二塁寄りに位置していた三塁手ノーラン・アレナドがこれを見事にさばいた。
「打った瞬間は『もしかして抜けるかも』って思ったけど、走ってる途中で『相手はあのプラチナグラブ賞のアレナドだったわ。そりゃ無理か』ってなったよ」と本人は語る。
そのままの五回、打者が一巡し再び打席に立ったカグリオーンは、今度は打球速度156キロの低い打球を放ったが、これは一塁手ウィルソン・コントレラスの正面に飛びアウト。
この日最後の打席は、打球速度183キロでこの試合最速の打球に。しかし、これもセカンドのブレンダン・ドノバンの正面でアウト。良い当たりが続くも、待望の一打は出なかった。
「彼の打球速度は音でわかるよ」と遊撃手のボビー・ウィットJr.は語った。「春季トレーニングのときからそうだった。バッティング練習の時に芯でとらえたときの打球は本当にエグい」
安打は出なかったが手応えとともに試合を終えたカグリオーン。だがこの日の試合で、彼が相手にするのはメジャーリーグの投手だけではないことを改めて感じただろう。

