ワールドシリーズMVP山本、次に目指すはサイ・ヤング賞

February 14th, 2026

ドジャースの4勝中3試合で勝利投手となり、ワールドシリーズMVPに輝いた山本由伸。近年稀にみるポストシーズンでの活躍により、在籍わずか2年で球団史に名を刻む存在となった。

それでも14日(日本時間15日)、「自分はドジャースのレジェンドだと思うか」と問われた山本は「変わりないです」と答え、笑顔で首を横に振った。

改めて実力を証明するポストシーズンとなったが、渡米前から山本の実力は誰もが知っていた。NPBで既に沢村賞とMVPを3度受賞。マウンドに上がる姿は控えめながら確固たる自信を感じさせる。

デビューイヤーとなった2024年は堅実な投球を見せ、2025年にはエースへと成長。着実に成功を積み重ねる山本に、ドジャースも大きく期待を寄せる。

「彼は本当に素晴らしい競争者だ。自己管理も徹底しているが、偉大になりたいという思いがある(山本は)サイ・ヤング賞を取りたいと思っている。まだ達成していないから、それがモチベーションになる。ただ、安定して良い投球を続けることにも、彼は誇りを持っていると思う」とデーブ・ロバーツ監督は語った。

山本は2026年、新たな挑戦に直面している。メジャーキャリアで最多となる211イニングに登板。さらに、連覇を目指す侍ジャパンのローテーションを担い、ワールドベースボールクラシック(WBC)に出場するため、オフは例年より短い。

多くの責任と期待を抱える山本は、オフシーズンを計画的に過ごした。11月の大半は投球を行わず、体重増加にも取り組んだ。12月に入ると心身ともにリフレッシュした感覚を得て、通常通りのトレーニングを再開した。

「最後の試合を投げて、4カ月後がWBCだったんで、そう考えるとすごく短かったので、回復して体を作って気持ちを高めて、その4カ月で行けるのかな、と最初は不安要素として思ったんですけど、いざ動いてみるとコンディションも良かったし、行けるなと思いました」と山本は語った。

WBCを見据え、13日(日本時間14日)のキャンプ最初の投手・捕手合同練習で打者相手に投げた山本は、例年よりやや仕上がりが早い状態にある。

対戦した捕手のウィル・スミスは「状態は良さそうだった。ヨシらしく、色々な球種を織り交ぜていた」と語った。

昨季は30試合に先発し、12勝8敗、防御率2.49を記録。ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票では3位に入った。

ロバーツ監督は今季も山本が同賞争いに加わると見ており、同僚の先発・大谷翔平との争いになる可能性にも言及したが、どちらが有利かと問われると慎重に言葉を選び、特定の名前を挙げることは避けた。

NPBで複数回タイトルを獲得してきた山本にとって、MLB最高の投手賞を手にすれば、キャリアにおける大きな金字塔となる。

「素晴らしい賞を評価していただけるような投球をしたいです」と山本は語った。

昨年11月にワールドシリーズ連覇を果たした際、ドジャースのポストシーズンを支えたのは、山本由伸、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノー、大谷翔平の”4枚エース”であった。それぞれが好投を積み重ねることで勝ち上がった。

健康であれば、この4人はいずれもサイ・ヤング賞を争える実力を持つ。実際、スネルはすでに2度受賞している。山本と大谷もその域に迫っており、チーム内の競争がさらなる成長を引き出すだろう。そして、個人としてもチームとしても共通の目標を追い求める中で、その競争が2人だけでなくローテーション全体をさらに高めるかもしれない。

ロバーツ監督は「選手同士でその話をすることはおそらくないだろうが、その賞を追い求めているのは間違いない。そのリーグで最も優れた投手という意味だからね」と語った。

「2014年、15年頃に在籍していたクレイトン・カーショウとザック・グリンキーの競争は2人をより良い投手にした」と続けて振り返った。

大谷と山本にとって、どちらも偉大な目標ではあるが、ドジャースのこの時代を象徴する存在として地位を確立している両者にとって、ふさわしい例えでもある。