第7戦に勝る舞台はない。ただ、2勝2敗で迎える第5戦も、それに近い。レイズが7-3で勝利し、シリーズを五分に戻したことで、ア・リーグ優勝決定シリーズALCSは大きな分岐点となる一戦を迎える。レイズが勝てば、球界最高のホーム成績を残したトロピカーナフィールドへ、ワールドシリーズまであと1勝の状態で戻れる。ガーディアンズが勝てば、同じくあと1勝となり、その先にはギャビン・ウィリアムズが控える。第5戦が全てを左右するかもしれない。
18日(日本時間19日)のALCS第5戦に向け、3つの注目点を挙げていこう。
ALCS第5戦:レイズ対ガーディアンズ(ガーディアンズの本拠地、2勝2敗)
米東部時間午後5時開始(日本時間 翌午前6時)
先発:ドリュー・ラスムセン(レイズ)対パーカー・メシック(ガーディアンズ)
レイズの主力打者は、ついに調子を取り戻したのか。
レイズはシーズンを通じて多彩で躍動感のある攻撃を見せてきたが、上位打線への依存も少し大きかった。ジュニア・カミネロ、ヤンディ・ディアス、ジョナサン・アランダは、1年を通じて攻撃を牽引してきた。ところが第4戦を迎えるまで、このシリーズでは計34打数5安打、1打点。この不振が、1勝2敗で第4戦を迎えた大きな要因だった。それでもこの日は、本来の姿にぐっと近づいた。
ディアスは二塁打に加え、九回に貴重な追加点となる2ランを放った。アランダは4打数3安打、2得点、2打点。カミネロは1打点を挙げ、中堅へ打球速度110.7マイル(約178.2キロ)の大飛球も放った。あれほどの寒ささえなければ、まず本塁打になっていたであろう打球だった。特にカミネロは、ポストシーズンでチームを背負える規格外の才能を持つ。調子が上がれば、相手はかなり警戒しなければならない。
ケビン・キャッシュ監督は、4点リードを締めくくるためのブライアン・ベイカー起用を悔やむか。
この第4戦の勝敗の重みを考えれば、4点リードを守るために守護神を投入したキャッシュ監督の判断は、もちろん理解できる。絶対に取りこぼせない勝利を、最も信頼する投手に託した。
ただし、前日の雨天延期によって、クリーブランドでの第5戦とトロピカーナフィールドでの第6戦の間に移動日がなくなった。休養日はない。確実に勝利をつかみたい一方で、ここまで5登板で1安打無失点の投手を、少し温存する必要もあったかもしれない。ちなみに、ベイカーの5月17日以降の自責点は、わずか4だ。4日連続で投げれば、さすがに投球の質は落ちるだろう。キャッシュ監督も、他の監督と同様、4連投を強いることは避けるはずだ。それでも、このシリーズは極めて僅差になりやすい。いざという場面では、チーム最高の投手に十分な休養を与え、最高の力で送り出せる状態にしておきたい。
確かにベイカーは、4点のリードを守った。ただ、次の3試合では、もっと小さなリードを任せなければならないかもしれない。キャッシュ監督がベイカーを投入しようと思っても、すでに力を使い果たしていたと気付く瞬間は、果たして訪れるのだろうか。
もう一つ、注目すべき点がある。第4戦のベイカーの速球は、92~93マイル(約148.1~149.7キロ)程度だった。寒さによる影響か、それともシーズン最後の数カ月に見られた球速低下の傾向が続いているのか。
第5戦の勝利はガーディアンズにとって「必須」なのか?
ガーディアンズには、シリーズの主導権を握り、史上初めて本拠地でワールドシリーズ進出を決めるチャンスがあった。だが今は、第1戦でレイズから奪った本拠地での優位を失った。さらに第5戦に敗れれば、休みを挟まずフロリダへ移動し、今季ア・リーグ最高のホーム成績を残した相手に、2度勝たなければならない。
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だからこそ、第5戦は極めて重要だ。救援陣を惜しみなくつぎ込み、負ければ敗退するというほどの覚悟を持って臨むはずだ。通常の登板間隔で先発するメシックには、ある程度のイニングを期待したい。ただ、この10月はすでに大きな負荷がかかっており、シーズンのこの段階で、新人に長いイニングは期待しにくい。信頼される救援の3人、ケード・スミス、エバン・ガディス、エリック・サブロウスキーは、一人も第4戦に登板しなかった。あすの第5戦は、この3人が大きな役割を担うだろう。
ここから休養日がなくても、ガーディアンズに出し惜しみする余裕はない。五分で迎える第5戦は、いつだって重要な分岐点だ。ただ、今回はガーディアンズが、少しだけ厳しい立場に置かれているように感じられる。
