【レイズ7-3ガーディアンズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、2026年10月17日(日本時間10月18日)
ジュニア・カミネロのバットから、打球が夜空へ舞い上がった。短いキャリアの中で何度も見せてきた本塁打と似た軌道だった。ア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第4戦、同点の場面で、スーパースターについに見せ場が訪れたように思えた。
しかし、打球が向かった場所が悪かった。中堅手ピーティー・ハルピンは、中堅の最も深い場所まで追い、フェンスに激突しながら捕球。中飛に終わり、またしても肩を落とした。
それでも、カミネロに見せ場は訪れた。2イニング後の六回無死、走者2人の場面でダニエル・エスピーノから左翼へ鋭い勝ち越し二塁打を放った。チームにリードをもたらし、第4戦の勝利に導いた。
これでALCSは2勝2敗の五分に。レイズは本拠地開催の優位を取り戻し、19日(日本時間20日)の第6戦でトロピカーナフィールドへ戻ることが確定した。
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何より、シリーズ序盤のもどかしい打撃を経て、レイズの「ビッグスリー」がようやく本領を発揮した。カミネロ、一塁手のジョナサン・アランダ、DHのヤンディ・ディアスだ。
カミネロの適時二塁打は、流れをレイズへ引き寄せた。アランダは2本の大きな安打でチームの初得点と追加点をもたらし、接戦続きのシリーズで、わずかながら余裕を生んだ。そしてディアスが九回に2ランを放ち、試合を決定づけた。
第3戦までは3人で、計34打数5安打、わずか1打点だったが、この日は一転して計14打数6安打、5打点。ワールドシリーズ進出に向け、まさにレイズが必要としていた結果だ。
アランダは三回2死、二塁にディアスを置いて打席へ入るまで、ALCSで無安打だった。それでも、左腕フォスター・グリフィンとの大事な勝負で結果を出した。カウント1-0からのスイーパーを中前へ運び、ディアスを迎え入れて1-1の同点とした。
六回、カミネロは今ポストシーズンわずか2打点目で、チームにリードをもたらした。第3戦では4打数無安打、4三振という、らしくない結果に終わっていただけに、待ち望んだ瞬間だった。ケビン・キャッシュ監督は試合前、23歳のカミネロが「調子を上げたいという意欲を強く持っている。当然のことだ」と話し、過度な焦りはないとも説明していた。その言葉が、この日の活躍を予感させていた。
「ジュニアは少しも心配していないと思う。昨夜も試合後、仲間たちとドミノをしていた。今朝、彼と話した。クラブハウスで一番大きな笑顔を浮かべている。バットを握る準備はできているよ」とキャッシュ監督は17日の試合前に語った。
四回、打ち取られた打席でも復調の兆しは見えていた。カミネロの大飛球は打球速度110.7マイル(約178.2キロ)、打球角度29度を記録。過去にStatcastが計測した、打球速度110マイル(約177キロ)、打球角度28〜30度の打球はこれが265本目で、他の264本は全て本塁打になっている。フェンスを超えなかったことは、不運としか言いようがないほどの打球だった。
それでもカミネロは下を向かなかった。
打球速度110.2マイル(約177.3キロ)の一打で三塁手ホセ・ラミレスの頭上を越し、勝ち越しの走者を迎え入れると、カミネロはレイズのベンチへ目を向けた。閉じた唇に指を1本当てた。疑いの目を向ける人々を黙らせる、という意図だったかもしれない。そして、歓喜の雄たけびを上げた。
七回、アランダが若きスターに続いた。
リッチー・パラシオスとテイラー・ウォールズがダブルスチールを決め、上位打線につないだ。ディアスが三振した後、アランダが前進守備の一、二塁間を抜くゴロを放った。打球は右翼手チェース・デローターのグラブの下を抜け、そのまま転がった。走者2人が生還し、アランダは三塁まで進んだ。チャンドラー・シンプソンも右犠飛を放ち、失策につけ込んだ。
九回、ディアスもついに存在感を示した。マット・フェスタがカウント0-2から投じた速球を、右翼フェンスの向こうへ運ぶ2ランをマーク。このシリーズ中に、レイズのポストシーズン通算出場試合数で球団最多記録を更新したディアスだが、本塁打は2019年のア・リーグワイルドカードゲームでアスレチックスから2本放って以来だった。あの試合は、レイズで初めて出場したポストシーズンの試合だった。
