両リーグの第1シードが顔を合わせる今回のワールドシリーズ。第1戦は、ほぼ互角のチーム同士の対戦だと実感させる試合だった。1球ごとに緊張が走り、一つ一つの打席が重みを持った。両チームの実力差は小さい。ブルワーズがほんのわずかに上回り、球団にとって44年ぶりのワールドシリーズで3-2の勝利をつかんだ。
第2戦も、大いに期待が膨らむ。見応えのある長いシリーズになりそうな気配も漂う。
レイズが成績を五分に戻そうと挑む第2戦を前に、3つの注目点を挙げる。
ワールドシリーズ第2戦:レイズ対ブルワーズ(ブルワーズ1勝0敗)
東部時間午後8時(日本時間 翌午前9時)
先発投手:ドリュー・ラスムセン(レイズ)対ローガン・ヘンダーソン(ブルワーズ)
ラスムセンはキャッシュの決断を正解にできるか?
レイズのケビン・キャッシュ監督が、エースのドリュー・ラスムセンを第1戦でジェイコブ・ミジオロウスキーと対決させず、第2戦まで温存した意図は、それほど難しく考えなくても分かる。負傷歴の多いラスムセンには今季、定期的に通常より1日長い休養を与えてきた。ニック・マルティネスも好投を続けていた。理想は、ミジオロウスキーが投げる第1戦で白星を奪い、第2戦のラスムセンで2連勝。大きな優位を得て、続く3試合が行われるホームのトロピカーナフィールドへ戻る展開だった。
だが、キャッシュの思い描いていたような展開にはならなかった。確かにマルティネスは好投したが、初回に2点を失い、レイズは最後までその差を埋められなかった。今ポストシーズンの21イニングで3失点しかしていないラスムセンなら、初回に2点を許さなかっただろうと考えても不思議ではない。だからこそ、第2戦の展開次第では今回の決断が、勝利の分かれ目になったとい意見も出てくるだろう。ラスムセンには、エースとしての投球が求められる。
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新人ヘンダーソンは、大舞台で役割を果たせるか?
新人がワールドシリーズ第2戦に先発する。野球の最高峰の舞台であり、選手たちのキャリアでも最重要の試合が続く。流石に荷が重すぎる!そう思った人は少し待ってほしい。
第2戦でヘンダーソンがマウンドへ上がれば、新人投手のワールドシリーズ先発登板は4年連続、過去9年で8度目となる。(唯一の例外は2022年)2018年のドジャースのウォーカー・ビューラーから、2025年に2試合で先発したブルージェイズのトレイ・イェサベージまで、その流れは続いてきた。2021年には、アストロズのルイス・ガルシア、ブレーブスのタッカー・デービッドソン、ディラン・リー、イアン・アンダーソンと、4人の新人が先発。2018~25年にワールドシリーズで先発した新人12人は、計15先発で防御率3.30を記録している。
つまり、こうした大舞台で新人が投げた前例は、十分にある。ヘンダーソン自身も今ポストシーズンは順調だ。2先発で計9イニングを投げ、自責点はわずか3。ブルワーズはいずれの試合でも勝利している。これほど重要な試合での先発は新人には重荷だと、直感的に思うのも無理はない。だが、過去の成績と本人の投球を踏まえれば、ヘンダーソンは十分に役割を果たせる可能性を持っている。
ジャクソン・チョーリオがシリーズの主役になるか?
チョーリオがナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)第2戦で、パドレスの抑えメイソン・ミラーから放ったサヨナラ打は、今ポストシーズンでも屈指の一打だった。ただ、活躍はそれだけではない。同シリーズ第1戦で同点本塁打、第4戦で勝ち越し打を記録。ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第3戦では、ブレイク・スネルから先頭打者本塁打を放ち、試合の流れをつくった。そして、この日の七回にも適時打を放ち、これが最終的に決勝点となった。
実は、今ポストシーズンのチョーリオの成績はそれほど優れておらず、打率.205、出塁率.238にとどまる。それでも、大事な場面では必ず期待に応えているように映る。接戦が続きそうな今回のシリーズでは、最後にチョーリオが明暗を分ける存在になるかもしれない。
