ブルワーズの左腕アーロン・アシュビーは、ワールドシリーズ第5戦で救援登板できるのか。
パット・マーフィー監督は試合前の取材で、明言を避けた。
「可能性はある」
第5戦前にそう話した監督に対し、ブルワーズのジム・ヘンダーソン投手コーディネーターは「登板できる」と明言した。
アシュビーは第4戦、延長12回までもつれた試合で7アウトを奪った。チームは3-4で敗れたものの、アシュビーはポストシーズンでの連続無失点記録を18イニングに伸ばした。エリアス・スポーツ・ビューローによると、これは救援投手による単一ポストシーズンの最長記録で、アンドリュー・ミラーを上回った。
アシュビーは九回、延長十回を危なげなく抑えた。しかし、3イニング目となる延長11回は球速が落ち、レイズの二塁手リッチー・パラシオスに投じたシンカー3球のうち、最速は96マイル(約154キロ)。ポストシーズンにおけるアシュビーのシンカーの平均球速は97.8マイル(約157キロ)だった。
アシュビーはパラシオスから三振を奪ったが、マーフィー監督は、すぐに右腕アントニオ・センザテラを投入。
「体調はいいよ。球速低下はたぶん、たくさんのイニングを投げたことによるものだと思う」とアシュビーは試合後、そう話した。
マーフィー監督によると、アシュビーは登板できないとは決して言わないという。では、監督は何を基準に登板の可否を判断するのか。
「球の状態を見極めるしかない。ウィリアム(コントレラス)も判断を助けてくれる。彼は本当に素晴らしい仕事をしているんだ。私たちはアシュビーのことをよく分かっているから、見ていれば分かる。球にいつものキレがないとか、制球が普段どおりではないとかね」
アシュビーはブルワーズが戦ったポストシーズン12試合のうち、9試合に登板。圧倒的な力を見せるブルペンを支える、欠かせない存在となっている。登板した9試合のうち8試合で、少なくとも5アウトを奪っている。
連投も、アシュビーにとって珍しいことではない。ブルワーズがポストシーズンで戦った3シリーズすべてで、連日登板を経験している。ワールドシリーズでも、第1戦では重要な場面で5アウトを奪い、翌日の第2戦にも登板。さらに5アウトを取り、試合を締めくくった。
「ケガの心配がなく、投げられると言うのであれば、投げてもらう。もちろん、選手の健康やキャリアを危険にさらすようなことはしない。ただ、十分な力でストライクゾーンにボールを投げられると感じていて、長期的なキャリアにも悪影響がない。そして、ここにいる目的が優勝することなら、マウンドに上がるんだ」
ヘンダーソン投手コーディネーターはそう説明した。
難しいのは、アシュビーがいつも「投げられる」と答えることだ。シンカーを武器とする投手には、投げれば投げるほど球の感覚が良くなると考える選手も多い。
だからこそ、長年アシュビーと接してきたヘンダーソンや、クリス・フック投手コーチとの信頼関係が重要になる。
経験も、判断を支える要素の一つだ。
「キャッチボールをしている様子や、選手がどんなふうに調整しているかを見る。何か普段と違うところがあれば、質問して、さらに詳しく確認するんだ。いつもどおりのテンポや球速でキャッチボールができていれば、本人の言葉を信頼できる。彼らはもう、いろいろな経験を積んできているからね。これまでやってきたことを、急に大きく超えるような負荷がかかっているわけではないんだ」とヘンダーソンは語った。

