カル・ローリーとランディ・アロザレーナの間に“火種”は生まれているのだろうか。
10日(日本時間11日)、マリナーズのスプリングトレーニングで話題になっていたのは、ワールドベースボールクラシックに出場しているシアトルのチームメート2人のやり取りだった。
きっかけはヒューストンで行われたアメリカ対メキシコ戦(5-3でアメリカ勝利)。ローリーがアロザレーナとの握手を拒んだ場面だった。その後、アロザレーナはメキシコのジャーナリストのインタビューでスペイン語でコメントし、話題はさらに広がった。(英訳はThe Athleticのこちらの記事より)
2026年ワールドベースボールクラシック
「確執なんてないよ」とローリーは10日、メディアに語った。
「ランディ(アロザレーナ)のことは大好きだ。言った通り、シアトルに戻れば彼は俺の兄弟みたいな存在だし、家族だ。ただ、俺にはチームメートと国のために集中してプレーする責任がある。さっきも言ったけど、そこに悪意やわだかまりは一切ない。変な意味なんて何もないんだ。相手が誰であろうと関係ない」
「正直これが話題になっていること自体が嫌なんだ。本当に大したことじゃないし、大きなニュースでもない。そんな話題になるべきことじゃない。俺はランディが好きだし、彼やメキシコ代表には大きな敬意を持っている。感情が高ぶる場面ではあるけど、確執なんてない。俺にとってはニュースでも何でもないし、大ごとだとは思っていない。彼も同じだと思う」
もっとも、アロザレーナの発言が本気だったのか、冗談だったのかははっきりしていない。ただ、この出来事がマリナーズのダン・ウィルソン監督が言及するほどの話題になったことは確かだ。
「彼らは競争心が強いからこそ、今のレベルまで到達している素晴らしいアスリートだ。でも同時に、うちのチームはお互いを深く大切に思っている。その絆こそがクラブハウスの大きな強みだ。だから今回のことが問題になるとは思っていない」
ウィルソン監督も、多くの人と同様にアロザレーナの反応を知ったのは9日の夜、SNSで動画が拡散された後だった。ただし10日の朝には両選手と話す予定だと語った。
「競争心は競争心だ。どんな試合でも同じ。草野球だってそうだ。彼らは本当に負けず嫌いなんだ。彼らの性格や関係性を知っているし、互いをどれだけ評価していて、どれだけリスペクトしているかも分かっている。最終的にはそれが勝るはずだ」
ピオリアのキャンプ地にいるマリナーズの選手たちの多くも10日の朝までには動画を見ていたようだが、公の場でコメントすることは避けていた。
ある選手は「それには触れないでおくよ」と語った。
別の選手は冗談交じりに「今日はキャンプから大ニュースでも出るの?」と語った。
9日の試合では、捕手として出場していたローリーが、アロザレーナが打席に入る際に差し出した握手に応じなかった。ただし、これは決して珍しいことではない。
ルールの観点で言えば、捕手は手に打者が使用する滑り止めの松ヤニが付くのを避けたがる。こうした物質は投手の握りを助ける可能性があるため、厳しい規則が設けられているからだ。
また競技面の理由から、こうした大会で握手を断る前例もある。5日にはオーストラリア代表の捕手ロビー・パーキンスがチェコの打者との握手を断り、その場面がSNSで拡散され話題となった。
ただし、アメリカ代表が相手チームの選手と交流しない方針をチーム全体で取っているわけではないと、マーク・デローサ監督は10日のMLBネットワークのインタビューで語った。
「いや、そんなことはない。正直あの瞬間、ベンチは『おっと、なるほど』という感じだった。でも、彼らはチームメートだ。カルは試合前か、その前のどこかで『今日はハグもしないし仲良しもしない。本気でやろう』と伝えていたと思う」とデローサ監督は語った。
アメリカ代表は10日の夜、イタリア(2勝0敗)と対戦し、プールBで4連勝を目指す。(米東部時間午後9時/日本時間11日午前10時)
メキシコ(2勝1敗)は11日、イタリアとの試合でプールBの日程を締めくくる。(米東部時間19時/太平洋時間16時/日本時間12日午前8時)
