ドジャースに捧げた18年、カーショウ今季限りで引退

September 18th, 2025

9月18日(日本時間19日)、ドジャースはクレイトン・カーショウが今季限りで引退すると発表した。負傷でシーズンの大半を棒に振った昨シーズンから一転、37歳にして復活をとげ、ローテーションの一角として重要な役割を果たしている。

春季キャンプ、ドジャースと再契約を結んだ際にカーショウは改めてドジャースの一員として引退したいという意思を強調した。今季開幕前の引退を考えたこともあったが、ケガでの幕引きではなく、自分自身の意思で18年のキャリアに終止符を打ちたいと考えた。

それを果たすチームは、一つしかなかった。

「時に自分自身が、一つの球団でキャリアを過ごすことの意味をちゃんと評価できていなかったと思う」とカーショウはシーズン開幕前に語った。「他のスポーツ界にもそれを成し遂げた選手がいて、すごく特別なことだと感じる。キャリアの長さにかかわらず、ここで最後までプレーし続けることが目標だ」

カーショウは、19日(同20日)の本拠地でのジャイアンツ戦が、本拠地でのレギュラーシーズン最後の登板になる予定だ。これまで最も多く対戦してきたライバルとの対戦となる。

37歳の左腕は、紛れもなく世代を代表する投手の一人として人々の記憶に残るだろう。ワールドシリーズ2度制覇、サイ・ヤング賞3度、2014年ナ・リーグMVPを受賞し、殿堂入りは確実視されている。また、2012年には野球界で最高の個人栄誉の一つとされるロベルト・クレメンテ賞も受賞している。

2試合を残しているものの、現在の通算防御率2.54は歴代の規定投球回到達投手の中で25位。また、現役で通算200勝に到達している投手はカーショウを含めて3人(ジャスティン・バーランダーとマックス・シャーザー)だけで、さらに7月には、通算3000奪三振を達成した20人目の投手、そして左腕としては史上4人目となった。

今季は、「功労者枠」として11度目のオールスターにも選出されるなど、キャリア晩年とは思えない活躍を見せてきたカーショウは、シーズンを通して自身の進退について語らなかった。最初の20先発で10勝2敗、防御率3.53と安定感を見せ、とりわけケガ人が続出していた中盤戦の先発ローテーションを支えた。

決して、押し出されるように引退するわけではない。37歳になっても、メジャーの舞台で戦えることを示しながら、自身の意思で18年のキャリアに幕を下ろす判断をした。これからは妻エレンと4人の子どもたち、そして間もなく生まれる5人目の子どもと過ごす時間が増える。

カーショウは、あらゆる栄誉を獲得してきた。しかし最大の名誉は、自分をドラフト指名し、育ててくれた球団で、最後までプレーすることなのかもしれない。