ポストシーズン再挑戦へ カブスが築いた5つの確かな要素

November 28th, 2025

カブスは今季、4年ぶりにポストシーズン進出を果たし、ナ・リーグ優勝決定シリーズ進出まであと1勝に迫った。来季さらに勝ち進むためにはオフの補強も必要だが、基盤は十分に整っている。

シカゴは複数の救援投手と少なくとも一人の先発投手の補強を目指しており、スター外野手カイル・タッカーのFA流出に備える必要もある。しかし、2026年に向けて揺るぎない土台があることは心強い。

今回はサンクスギビング(感謝祭)ウィークの締めくくりとして、現状のカブスロースターで「感謝すべき5つのポイント」を紹介する。

1. MLB屈指の堅守

カブスは2025年のローリングス・ゴールドグラブ賞でナ・リーグのチーム賞を受賞した。堅守を牽引したのはセンターで圧倒的な存在感を示したピート・クロウ=アームストロングだ。

チームからは3人がゴールドグラブを受賞した(クロウ=アームストロング[中堅で初受賞]、ニコ・ホーナー[二塁で2度目]、イアン・ハップ[左翼で4年連続])ほか、マット・ショウ(三塁)、カーソン・ケリー(捕手)、マシュー・ボイド(投手)が最終候補に残った。

遊撃手ダンズビー・スワンソンは候補入りこそ逃したが、それでも平均以上の守備成績を残した。クロウ=アームストロング、ホーナー、スワンソンのセンターライン3人だけで、Statcastによると合計43 OAA(平均以上にアウトを奪った数)という驚異的な数字を記録している。

2026年に向けて、予想外の動きがない限り、野手の大半はそのまま残る見込みだ。この鉄壁の守備は、投手がストライクゾーンを積極的に攻める自信にもつながっており、近年カブス投手陣がその実力を発揮することができている理由の一つになっている。

2. バランスの良い打線

2021〜22年にホイヤー編成本部長が掲げた目標の一つは「よりバランスの取れた打線の構築」だった。2025年、カブスはその構想を着実に形にした。ナ・リーグ3位のコンタクト率(78.4%)に加え、長打力(ISO.181で3位、本塁打223本で3位)、走力(BsR 11.0で2位、盗塁161で2位)など、ほとんどの主要指標でリーグ上位を記録。後半戦には課題もあったが、総合的にはトップ5の攻撃力を誇った。

※Isolated Power (ISO):純粋な長打力を示す指標。長打率から打率を引いた値
※Base Running Runs (BsR):走塁によるチーム得点貢献を数値化した指標

また、選球眼・パワー・スピードを兼ね備えたカイル・タッカーの存在は、チームメイトの刺激となり成長を促した。それでも他の主軸選手はほぼ固定されており、若手にはさらに伸びしろが残されている。

3. 固まりつつある若手コア層

クロウ=アームストロングは、昨季オールスター出場とゴールドグラブを受賞し、カブス史上初となる「30本塁打・30盗塁・30二塁打」を達成。ケイド・ホートンは3Aアイオワから昇格してローテを安定させ、ナ・リーグ新人王投票で2位に入った。ショウは後半戦で成長し、右腕ダニエル・パレンシアは守護神へと成長した。

この4人はいずれも25歳以下で、チームの将来を担う若手コアを形成している。さらに、マイケル・ブッシュ(28歳)はメジャー3年目でチーム最多34本塁打を記録。捕手ミゲル・アマヤも負傷離脱があったものの、26歳にして先発捕手として定着している。

4. ロースターを支えるベテラン陣

ホイヤー編成本部長の手腕の一つは、ベテランを軸にしつつ若手も活躍できる環境を整えたことだ。野手陣ではハップ、ホーナー、スワンソンという安定したコアがあり、先発陣にはタイヨン、ジャスティン・スティール、ボイドといったベテランのリーダーが控える。また、どの役割もこなせる経験豊富なコリン・レイの存在は、若手投手にとって大きな支えとなっている

5. 再び“パイプライン”がMLBへ準備万端

クロウ=アームストロングは2024年に滑走路に乗り、2025年に大きく飛躍。また、ショウとホートンもメジャーの戦力に加わった。そして、2026年には、オーウェン・カイシー(MLBパイプライン全体47位/カブス1位)とモイセス・バジェステロス(全体53位/カブス2位)らが、自分たちのチャンスを虎視眈々と狙っている。

他にも、投手プロスペクトのジャクソン・ウィギンス(全体67位/球団3位)は夏以降の昇格候補で、かつてトップ100に入った外野手ケビン・アルカンタラも、この春のロースター争いに加わる見込みだ。