【レイズ2−3ガーディアンズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、10月15日(日本時間16日)
ガーディアンズはワールドシリーズ進出まであと2勝に迫った。今週末、本拠地で決着をつける可能性もある。
ア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦では、レイズに勝利。ギャビン・ウィリアムズ(27)が再び好投し、ペティー・ハルピン(24)が大きな一発を放った。新たに台頭した2人の活躍で、ガーディアンズは狙い通りの展開で白星をつかんだ。
15日午後(同16日)のクリーブランドは、街全体が試合に気を取られていた。試合開始が東部時間午後6時から午後1時へ前倒しされても、プログレッシブフィールドはガーディアンズファンで埋まり、試合中ずっとレイズへ大きなプレッシャーをかけ続けた。
五回裏、ハルピンが勝ち越しの2ランを放つと、球場は大歓声に包まれ、スタンドが揺れるほどの熱狂となった。
その打球をガーディアンズファン以上に楽しんでいた人物が、ハルピンだった。グリフィン・ジャックス(31)の96マイル(約154キロ)のシンカーを引っ張ると、打席から後ずさりしながら打球を見送り、土の端まで下がってから一塁へ走り始めた。
打球が右翼席へ飛び込むと、ハルピンはバットを空中へ放り投げた。バットは頭上約20フィート(約6メートル)まで舞い上がり、風車のように回転した。
「僕じゃなくても、誰かがやっていたと思います。誰かが必ず決めてくれると信じています。そう考えると、自分にかかるプレッシャーも少し軽くなります。自分ができなくても、ほかの誰かがやってくれる。そう思っています」
ハルピンは、チームメートから信頼される考え方を語った。
レイズにとって、こうした状況は慣れたものではない。開幕前からここまでの戦いを見ても、多くの人が予想していなかった展開だ。
今季98勝でア・リーグ最多勝を挙げたレイズは、地区シリーズでもヤンキースに危なげなく3連勝。しかし現在はクリーブランドで第4戦、第5戦を迎え、勢いに乗るガーディアンズと熱狂的な本拠地ファンを相手に戦わなければならない。
「打たないといけません。難しい試合になると分かっていました。ただ、2安打で2得点です。ああいう試合に勝つには、ほぼ完璧な野球が必要になります。不可能だと言っているわけではありません。ただ、理想を言えば、もっといい打席を増やしていきたい。今季ずっと力のある打線として戦ってきました。明日は必ず立て直してくれると強く信じています」
レイズのケビン・キャッシュ監督(48)は打線の奮起に期待した。
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レイズは、チャンドラー・シンプソン(25)が右翼線へ三塁打を放ち、ウィリアムズから何とか2点を奪った。しかし、このシリーズの流れを変える一打を主軸打者が放つまでには至っていない。
中でも注目はジュニオール・カミネロ(23)に集まる。若きスターが自身ポストシーズン初本塁打を放ち、打線を勢いづける瞬間が待たれている。
「修正しなければいけません。単純な話です」
カミネロは通訳ケビン・ベラ氏を介して語った。
「相手が投げてくる球は、ほかの29球団と同じです。自分たちが修正し、それを賢く実行しなければいけません。自分たちの野球をして、前へ進むだけです」
ただ、ウィリアムズを相手にしたカミネロとレイズ打線は、ほとんど反撃の糸口をつかめなかった。今ポストシーズンで飛躍した右腕は、圧倒的な投球を続けている。
この日は5回で9三振。今ポストシーズンは16回2/3で33三振まで伸ばした。対戦打者に占める三振の割合は45.9%に達し、ポストシーズン通算10回以上を投げた投手ではMLB史上最高。コリー・クネーベル(34)の44.6%を上回っている。
「三振を取るのは気分がいいですが、それだけが目標ではありません。チームの勝利に貢献し、試合を通して勝つ可能性をできるだけ高めることが大切だと思っています」
勝利後も集中を切らさないウィリアムズはそう語った。
ガーディアンズとしては、ウィリアムズに次の登板機会が回る前にシリーズを終わらせたい。
第4戦は16日午後6時(同17日午前7時)開始予定。ただ、再び雨予報が出ており、両チームは日程変更に備えて準備を進める。
7回戦制のポストシーズンで1勝1敗となったシリーズでは、第3戦に勝ったチームが過去102度のうち71度、70%の確率でシリーズを制している。現在の2試合-3試合-2試合方式では、本拠地で第3戦に勝って2勝1敗としたチームが49度のうち30度、61%でシリーズを勝ち上がった。
両チームとも予定通りの開催を望む一方、ガーディアンズ側は、たとえ午前5時開始でもプログレッシブフィールドを満員にできると感じている。熱狂的なファンの後押しは大きな強みで、選手たちもその声援から力を得ていると口をそろえる。
「観客は本当に素晴らしかったです。仕事の予定を変えたり、いろいろ調整したりして応援に来てくれたみなさんに心から感謝しています。私たちはファンから力をもらっています」
スティーブン・ボート監督(41)は感謝を口にした。
「素晴らしい雰囲気でした。どれだけの人が来てくれるか分かりませんでした。もちろん、みなさんには仕事や生活があります。それでも平日の午後1時にあれだけ多くのファンが集まってくれた。私たちにとって本当に大きな力になりました」
レイズの前に立ちはだかるガーディアンズは、地区シリーズでホワイトソックス相手に0勝2敗から逆転して以降、6試合で5勝。ポストシーズンに入って勢いを一段と加速させている。
2026年のレイズはア・リーグ最高の成績を残した。しかし、直近の戦いではガーディアンズが最も勢いに乗っている。短期決戦のア・リーグ優勝決定シリーズでは、その好調ぶりが大きな意味を持つ。
