【メキシコ1-9イタリア】ヒューストン/ダイキンパーク、3月11日(日本時間12日)
ワールドベースボールクラシック史上初となる1試合3本塁打を放ったビニー・パスクアンティーノの“3月男”のような活躍に導かれ、イタリア代表がプールB首位での突破を決めた。
そしてアメリカ代表からは大きな「グラッツェ!」が送られた。
2026年ワールドベースボールクラシック
前日の試合で、アメリカに勝利する波乱を起こしたイタリアは、その勢いのまま打線が爆発しメキシコを9-1と圧倒。ほとんど危なげない試合運びで勝利した。
イタリアは4戦全勝でプールBを首位通過。メキシコを敗退に追い込み、14日(日本時間15日)にプエルトリコと準々決勝を戦う。
イタリアがプールステージを突破するのはこれで3度目だが、プールを首位で通過するのは今回が初めて。この快進撃は本国でも話題となり、同日にはジョルジャ・メローニ首相がイタリア議会でチームを称賛した。
また、イタリアに負けたことで危うい状況に置かれていたスター揃いのアメリカ代表も、同じく次ラウンド進出を決定。13日(日本時間14日)に同じくヒューストンでカナダと対戦する。
メキシコが勝っていた場合は「失点数÷守備アウト数」で順位を決める三つ巴タイブレークを計算する必要があったが、それも杞憂となった。とはいえ、その複雑な計算式は皆の記憶に残っただろう。
休養日を挟んだメキシコは万全の投手陣で臨んだが、イタリアのエース、アーロン・ノラが違いを作った。フィリーズの右腕は5回無失点、4安打、1四球、5三振と安定した投球。
メキシコは数少ない好機を迎えたが、イタリアの守備陣に阻まれた。三回には遊撃手サム・アントナッチが一塁に送球するフェイントでジョーイ・オルティズを走らせたことで併殺に仕留め、五回には捕手J.J.ドーラジオが完璧な送球でニック・ゴンザレスの盗塁を阻止した。
そしてこの大会でおなじみとなった、カフェインの力を借りたイタリア打線の爆発も見られた。二回、パスクアンティーノがメキシコの先発ハビエル・アサドから右翼ポール際へソロを放ち、大量得点の口火を切った。
「パスクワッチ」と呼ばれるパスクアンティーノは、ホームランを打ったチームメートにエスプレッソを振る舞い、頬にキスをするセレブレーションで知られるチームの精神的支柱だ。この一打が今大会初安打だったが、もちろんこれで終わりではなかった。
四回にはベテラン内野手ジョン・バーティがソロ本塁打を放ち2-0。さらに五回にはWBCの新星ダンテ・ノリの絶妙な送りバントから流れを作り、3得点を挙げ5-0と突き放した。
パスクアンティーノは六回にも右翼ポール際へ本塁打。そして八回にも再び右翼席へソロ打を放ち、この日の3本目を記録。イタリアの勝利を決定づけた。
イタリアは勝てば突破、アメリカはイタリアが勝てば突破という状況で迎えた最終戦は、イタリア系アメリカ人を中心に構成されたアズーリが、結果的に両チームの望みをかなえる結果となった。
