35歳になっても、マーカス・セミエンの守備は健在だ。キャリア2度目のゴールドグラブ賞を受賞したベテラン二塁手は、今週、ブランドン・ニモとのトレードでメッツに加入。2023年から二塁に専念して以来、メジャー全二塁手の中でOAA(Outs Above Average=平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)3位にランクされている。
一方で、”守備以外”はどうだろうか。打撃面、そしてリーダーとしてメッツを再びポストシーズンの舞台へ導くことができるか。セミエンは、今週行われたオンライン会見でそれらの質問に答えた。
打撃
ア・リーグMVP投票3位になった2023年を境にセミエンの打撃成績は下降傾向にある。リーグ平均調整OPS+は、同年の126から2024年には103、昨季は平均以下の97まで低下した(OPS+は100が平均)。一見すると、他の選手と同様に30代中盤から直面する老化曲線通りの傾向に見える。
しかし、デービッド・スターンズ編成本部長は「彼の打撃は復活が期待できる」と明言した。特にセミエンの打撃の裏側にある指標は、2023年の好成績時と大きくは変わっていないという。
セミエンによれば、終盤71試合では打撃の感覚を取り戻しつつあったという。実際、打率.270、出塁率.338、長打率.464で2023年に近い数字を残していた。しかしその後、自打球が左足に当たり、骨折と靱帯損傷を負い、シーズン終了を余儀なくされた。
しかしメッツが今週トレードで獲得して以来、セミエンはすでに新任の打撃ディレクターであるジェフ・アルバートと、打撃力を維持するためのプランについて話をしたという。今後はトロイ・スニトカー打撃コーチとも同様の話し合いを行う予定だ。
「キャリアのこの段階で、自分を信じ、自分の良さを理解し、助けたいと言ってくれるチームがあるのは本当にありがたい。打撃でもチームを助けられると思っている。昨年の打撃内容には失望している」とセミエンは語った。
全盛期のセミエンは毎年30本塁打を期待できる打者で、2021年にはブルージェイズで45本塁打を記録。現在の目標は、「MVP級の打者になること」と語った。
リーダーシップ
テキサスでは実質的に主将と見なされていたが、ニューヨークでは必ずしもそうなる必要はない。フランシスコ・リンドーアを筆頭に、フアン・ソトがリーダーとしての存在感を強め、ショーン・マナイアが投手陣を支え、ピート・アロンソが再契約する可能性もあるからだ。
それでも経験豊富なセミエンは、クラブハウスで最も尊敬されていたリーダーの一人であるニモの穴を埋めることができるだろう。メジャー通算1629試合出場の経歴は、現在のメッツで群を抜いている。
「リーダーシップは自分にとって非常に重要だ。どんなクラブハウスでも、それは常に自分の目標の一つだった」とセミエン。
キャリア初期にホワイトソックスからアスレチックスにトレードされた際にメジャーのクラブハウスにおける“兄弟愛”とは何かを学んだとセミエンは振り返る。ブルージェイズでの1年では、マイナーから一緒に上がってきた若い選手たちとどう融合するかを学んだ。そして2022年にレンジャーズへ移籍した頃には、経験豊富なベテランとなっていた。
これをニューヨークでも再び実践しようとしている。多くのベテランがいる環境に、セミエン自身も期待を寄せている。ニモがメッツで担っていた役割についても、「自分も同じように埋め合わせられれば」と語った。
「自分にとって一貫しているのは、働き方で手本を示すこと、組織の全ての人に敬意を持って接することだ。特にチームメートには、彼らを尊重し、苦しい時に助け、人として知り、家族も知る。そうすれば、戦いに出た時に互いがどう反応するか理解できる」とセミエンは語った。
