2025年シーズンもすでに約3分の1が経過し、すでに数々の圧巻パフォーマンスが生まれている。では、最終的に各ポジションで「今季最高の選手」として選ばれるのは誰なのか?
毎年MLB.comの専門家パネルが選出する「2025年オールMLBチーム」を現時点での成績と、今後の活躍度合いを加味して予想。前回から顔ぶれが変わったのかどうかも注目しながらご覧ください。
<備考>
- ファースト&セカンドチームとして2チームが選出。
- 捕手、一塁手、二塁手、遊撃手、三塁手、指名打者をそれぞれ1名ずつ、外野手は守備位置を問わずに3名。さらに先発投手5名、救援投手2名の各チーム計16名。
- 全てのスタッツは特別な言及がない限り現地日曜日時点のもの。
捕手(CATCHER)
ファーストチーム:カル・ローリー(マリナーズ)
3年連続で27本塁打以上を記録してきた長距離打者だが、今季はさらに一段上のレベルへと進化。本塁打はすでに昨年の半数(17)に到達し、OPSは.948と2024年から約200ポイント上昇。加えて、ブロッキングとフレーミングでいずれも平均以上の守備指標を記録しており、攻守両面での貢献が際立っている。
セカンドチーム:ウィル・スミス(ドジャース)
前回時:ウィリアム・コントレラス(ブルワーズ)
打率.333/出塁率.456/長打率.511と、チャンピオンチームの要として安定した打撃成績を維持。5月27日の試合では2安打1本塁打、2四球と攻撃を牽引した。守備ではリーグ屈指のレベルの盗塁阻止が光り、捕手としての総合力の高さを見せる。
一塁手(FIRST BASE)
ファーストチーム:フレディ・フリーマン(ドジャース)
前回時:ピート・アロンソ(メッツ)
昨季は息子の病気や怪我に見舞われながらもワールドシリーズで活躍し、今季は打率.361、OPS1.065、9本塁打と完全復活。ナ・リーグの打撃タイトル争いをリードしており、リーグ屈指のクラッチヒッターとしての地位を不動のものにしている。
セカンドチーム:ピート・アロンソ(メッツ)
前回時:ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)
開幕から36試合で打率.349/出塁率.469/長打率.674、9本塁打と最高のスタートを切った。現在はややペースが落ちたとはいえ、打球の質を測る指標(期待長打率、平均打球速度、バレル率など)がMLB全体の上位3%にランクインしており、まだまだその活躍は続きそうだ。
二塁手(SECOND BASE)
ファーストチーム:ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)
前回時:トミー・エドマン(ドジャース)
4月はハムストリングの負傷で出遅れたものの、復帰後は8本塁打、長打率.600超えと圧巻の活躍。2021〜24年の4年間でOPS.849、87本塁打と着実に結果を残しつつも過小評価されてきた中で、昨季のワールドシリーズ進出を経て、ようやくスーパースターとしての評価が定着しつつある。
セカンドチーム:ブレンダン・ドノバン(カージナルス)
過小評価という点ではこの選手も同様。ナ・リーグの安打数(66本)、二塁打(18本)でリーグトップを誇り、OPS.853と攻撃で存在感を発揮。2022〜24年は打率.280/出塁率.364/長打率.407と安定した成績を維持しており、まさに名実ともに球界のスターへとなりつつある。
三塁手(THIRD BASE)
ファーストチーム:ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)
前回時:オースティン・ライリー(ブレーブス)
過去8シーズン中6度もMVP投票でトップ6に入るなど、MLB屈指の安定感を誇るスラッガー。今季も打率.313/出塁率.367/長打率.526、9本塁打、13盗塁と見事な活躍を見せ、MVP候補として名乗りを上げている。昨季はあと一歩と迫った「40本塁打・40二塁打・40盗塁」を今季は達成できるかも注目だ。
セカンドチーム:アレックス・ブレグマン(レッドソックス)
新天地ボストンで復活のシーズンを送っていたが、最近負った右太もも前部の肉離れにより離脱中。それでも打率.299/出塁率.385/長打率.553、11本塁打、で三塁手トップの貢献度を記録。守備でゴールデングラブ級の働きを見せており、攻守でチームを支える存在となっていた。
遊撃手(SHORTSTOP)
ファーストチーム:ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)
昨季はア・リーグMVP投票でジャッジに次ぐ2位となったが、今季も再びMVP争いに名を連ねるシーズンとなっている。211安打、打率.332を記録した昨年ほどのペースではまだないが、ここからさらに調子を上げていくことが予想されている。(火曜日時点で63安打、打率.292)
守備では圧倒的な貢献を続けており、守備防御点はMLB遊撃手トップタイ、OAA:(Outs Above Average:平均の選手と比べてどれだけ多くのアウトを奪ったか)で全選手中3位タイと、圧巻の守備成績を残している。
セカンドチーム:フランシスコ・リンドア(メッツ)
昨年は終盤の活躍でメッツをポストシーズンに導き、ナ・リーグMVP投票で大谷翔平に次ぐ2位に入った。今季も好調を維持しており、OPS.802、10本塁打、10盗塁と安定した活躍を見せている。
外野手(OUTFIELD)
ファーストチーム:アーロン・ジャッジ(ヤンキース)、コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)、フェルナンド・タティスJr.(パドレス)
前回時:タティスJr.→カイル・タッカー(カブス)
ジャッジは打率.400に迫る高打率(火曜日時点で.398)とア・リーグトップの18本塁打。彼の凄さを語る上でこれ以上何かを語る必要はないだろう。
キャロルは2024年の不調を完全に払拭し、今季はOPS.904、15本塁打、6三塁打(MLBトップタイ)、9盗塁と文句なしの成績で、ナ・リーグMVP戦線にも浮上している。
タティスJr.は昔の輝きを取り戻しつつあり、OPS.863、12本塁打、8盗塁とバランスの取れた成績。守備でも新天地のライトで高い安定感を発揮している。
セカンドチーム:カイル・タッカー(カブス)、ピート・クロウ=アームストロング(カブス)、フアン・ソト(メッツ)
前回時:タッカー→タティスJr./PCA→イ・ジョンフ(李政厚)
カブスのタッカー&PCAコンビは、今季のチーム躍進の大きな原動力。タッカーの活躍は予想されていたとはいえ、クロウ=アームストロングの台頭は今季の大きな話題のひとつとなっている。
ソトはメッツ移籍1年目としては本調子とは言えないが、それでも球界屈指の打撃技術は健在で、打撃スタッツでは上位をキープしている。
指名打者(DESIGNATED HITTER)
ファーストチーム:大谷翔平(ドジャース)
ジャッジと共に、常に周囲の予想を超えていくスーパースター。今季は投手復帰も控える中、すでにMLBトップの20本塁打(火曜日時点)、ナ・リーグトップの長打率.648、11盗塁と、圧倒的な存在感を放っている。
セカンドチーム:カイル・シュワーバー(フィリーズ)
前回時:マルゼル・オズナ
6月以降に調子を上げることで知られるシュワーバーだが、今季は開幕から好調を維持。すでに18本塁打でMLB2位タイ、OPS.974と爆発している。
先発投手(STARTING PITCHER)
前回時:フリード→ギャレット・クロシェット(レッドソックス)
スクーバルは前年のア・リーグのサイ・ヤング賞受賞者として今季も快進撃を見せる。特に直近の登板ではわずか94球で完封を達成し、試合を締め括った一球は165キロ。これは先発投手として史上最速の記録となった。加えて13奪三振という圧巻の内容で2年連続のタイトル獲得が視野に入る。
山本は開幕から安定感抜群で、防御率1.97(11試合)と圧巻の数字。フリードは移籍初年度のヤンキースで7勝0敗、防御率1.29と支配的な投球を見せている。
ウィーラーはナ・リーグ最多の投球回(70回2/3)と防御率2.42を記録し、ベテランとして、安定感抜群の投球を見せている。スキーンズも防御率2.36、70三振、18四球と相変わらずの存在感だ。
セカンドチーム:ギャレット・クロシェット(レッドソックス)、ハンター・ブラウン(アストロズ)、ローガン・ウェブ(ジャイアンツ)、ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)、ヘスス・ルサルド(フィリーズ)/ネイサン・イオバルディ(レンジャーズ)
前回時:クロシェット、デグロム、ルサルド、イオバルディ→マッケンジー・ゴア(ナショナルズ)、マイケル・キング(パドレス)、ハンター・グリーン(レッズ)
クロシェットはレッドソックス移籍1年目で防御率2.04、89三振とエース級の働き。ブラウンも防御率2.04とブレイクイヤーを迎えている。
ウェブは防御率2.67で今季も安定した投球を披露。デグロムもついに健康体を取り戻し、防御率2.42と完全復活を遂げている。
ルサルド(防御率2.15)とイオバルディ(防御率1.60)はセカンドチーム票で同数。ルサルドはかねての素質を今季ついに開花させ、イオバルディは近年の実績通り、安定したトップクラスの投球を続けている。
救援投手(RELIEF PITCHER)
ファーストチーム:アンドレス・ムニョス(マリナーズ)、ジョシュ・ヘイダー(アストロズ)
前回時:ムニョス→メイソン・ミラー(アスレチックス)
ムニョスは今季ここまで23登板で防御率0.00、17セーブとまさに完璧なパフォーマンスを披露。リーグ屈指のクローザーとして、マリナーズの勝利の方程式を支えている。
一方、ヘイダーも2024年の不振から完全復活。アストロズ加入後は防御率1.57、13セーブと、かつての支配的な姿を取り戻しつつある。
前回時:ミラー→ムニョス
スアレスはムニョスと並びMLBトップの17セーブをマーク。加えて防御率2.45と安定感もあり、今季もクローザーとして高い信頼を得ている。
今季は防御率5.79と苦戦しているミラーだが、昨季オールスターに選出された実力と最速167キロ超の速球、鋭いスライダーを考慮し選出。今後の巻き返しに期待がかかる。
