MLB.comでは注目のFAやトレードの情報を随時更新している。今回は、11月18日(日本時間19日)のもの。
11月18日:レッドソックスが複数のFA強打者に興味
レッドソックスは6月にラファエル・デバースをトレードで放出し、シーズン終了後にはアレックス・ブレグマンが契約をオプトアウト(契約破棄)したこともあり、打線の中軸を担える打者の獲得を狙っている。ブレグマンとの再契約は有力な選択肢の一つだが、ここ数日で他の一流FA打者への興味が取り沙汰されている。以下が最新情報である。
ピート・アロンソ:MLBネットワークの、ジョン・ポール・モロシは17日、レッドソックスはブレグマンと再契約するか、「ポーラーベア(白熊=アロンソのニックネーム)獲得に総力を挙げるかのどちらかになる」と語った。
ボー・ビシェット:WEEIのロブ・ブラッドフォードは18日、レッドソックスがビシェットを獲得候補に挙げていると報じた。遊撃手としてであれ、他ポジションとしてであれ、FA市場では多くの球団が関心を示す存在になるとみられている。
カイル・シュワーバー:モロシによれば、レッドソックスは「シュワーバー側とコンタクトを取った」という。シュワーバーは2021年シーズンの一時期をレッドソックスで過ごし、チームのリーグ優勝決定シリーズ進出に貢献した後、FAでフィリーズと4年7900万ドル(約130億円)の契約を結んだ。
11月18日:4選手がクオリファイング・オファーを受諾
2012年から2024年までの間、クオリファイング・オファーを提示された144選手のうち、受諾を選んだのは14人しかいなかった。18日には、今オフにQOを提示された13人のうち、ブルワーズのブランドン・ウッドラフ、カブスの今永昇太、タイガースのグレイバー・トーレス、ヤンキースのトレント・グリシャムの4人が受諾した。
これらの決断が各球団の今オフの動きにどのような影響を与えるのか。1人ずつ見ていく。
ウッドラフ:ブルワーズはフレディ・ペラルタの800万ドル(約13億2000万円)の球団オプション(球団の契約延長権)を行使し、さらにウッドラフはQOを受諾して2026年は2202万5000万ドル(約36億8000万円)の契約を結ぶ。つまり、2人の投手だけで約3000万ドル(約46億6200万円)を投じることになる。ロースターリソースによると、2025年の推定総年俸が1億2300万ドル(約191億1400万円)の球団にとって、これはかなりの比重だ。ESPNのジェフ・パッサンによれば、関係者は「ウッドラフのQO受諾によって、ペラルタ放出の可能性が大きく高まった」と見ている。
「もしウッドラフがFA市場に出ていれば、ペラルタはほぼ確実に残留していただろう」とパッサンは記している。
「これでブルワーズは、年俸800万ドルという非常に安価な先発投手をどれだけの見返りに変えられるかを探ることが可能となった」
今永:今永の去就にかかわらず、カブスが先発投手の補強に重点を置くことは既定路線だった。パッサンによれば、フランバー・バルデス、ディラン・シース、今井達也ら、FA市場トップクラスの先発投手の争奪戦に参戦すると見られている。The Athleticのサハデブ・シャルマとパトリック・ムーニーの報道によると、マイケル・キングにも関心を示しているという。
トーレス:タイガースは、現在の内野陣(二塁トーレス、一塁スペンサー・トーケルソン、三塁コルト・キース、遊撃ハビアー・バエスとザック・マキンストリー)をそのままキープするかもしれないが、遊撃手ボー・ビシェットの獲得に動く可能性もある。昨オフには三塁手アレックス・ブレグマンとの契約に迫っており、再び狙う可能性も排除できない。それに加え、タイガースは投手陣のアップグレードも目指しており、FAクローザーのデビン・ウィリアムズに関心を示す多くの球団の一つでもある。
グリシャム:グリシャムが残留し、アーロン・ジャッジとともに、ヤンキースの2026年の外野は3枠中2枠が埋まった。それではFAのコディ・ベリンジャーはどうなるのか。MLBネットワークのジョン・ヘイマンによれば、ベリンジャーは依然としてヤンキースにとって優先度の高い選手だという。
11月18日:メッツがディアス&ウィリアムズでブルペン構成、ニモのトレードにも前向きか(報道)
メッツは、2024年にリーグ優勝決定シリーズまで進んだチームにスーパースターの強打者フアン・ソトを加え、世界一を狙う体制で2025年シーズンを迎えた。一時はその期待どおり優勝候補に見えたものの、最終的にプレーオフ圏外に沈んだことで、今オフに大きなテコ入れが行われる可能性がある
以下は、ESPNのジェフ・パッサンの報道を元にした、メッツの動向に関する最新情報である。
トレード候補:FAとなる一塁手ピート・アロンソだけが、メッツを去る可能性がある訳ではない。報道によれば、メッツは契約下にある複数のベテラン選手の放出にも前向きだという。先発の千賀滉大は「非常にトレード可能な状態」にあり、複数の球団関係者が移籍を予想している。千賀には、5年7500万ドル(約123億8000万円)契約の残り2年と、2028年に条件付きの1500万ドル(約24億7000万円)の球団オプションが付いている。左翼手ブランドン・ニモは8年1億6200万ドル(約267億円)の契約が2030年まで残り、完全なトレード拒否権を持つが、「獲得は可能」とされている。ユーティリティのジェフ・マクニールも同様で、4年5000万ドル(約82億5000万円)延長契約の最終年に入る。マクニールには2027年の1575万ドル(約26億円)の球団オプションも含まれている。
先発投手が最優先:ローテーション強化を目指すメッツは、先発投手市場の「トップレベルの選手たちを狙っている」球団の一つだ。ディラン・シース、フランバー・バルデス、今井達也、レンジャー・スアレス、マイケル・キングらが今オフFA先発投手の目玉とされている。また、もしタイガースがサイ・ヤング賞2度のタリク・スクーバルをトレードで放出する場合は争奪戦に加わるとみられている。
ディアス&ウィリアムズのダブルクローザー案:FA市場で最高クラスのクローザーを、1人ではなく2人同時に獲得する可能性はあるのか。パッサンによれば、メッツはそのシナリオを検討しており、エドウィン・ディアスとデビン・ウィリアムズの「両方との契約を模索している」という。ただしパッサンは、メッツがディアスの復帰を望んでいる一方で、「他球団や他の選手ほど強く望んでいるわけではないかもしれない」とも指摘している。契約をオプトアウトしてFAとなったディアス本人は、メッツ復帰の可能性を「五分五分」と表現した。
11月18日:ブルージェイズ、ワールドシリーズ進出を経て大型補強を模索
2025年にあと一歩でワールドシリーズ制覇に届かなかったブルージェイズは、現状に満足して立ち止まるつもりはなさそうだ。優勝への野心はいまだに燃えており、今オフのFA市場で主役級の動きを見せる態勢が整っているようだ。
ESPNのジェフ・パッサンによると、ブルージェイズはブラディミール・ゲレーロJr.と組ませる左打ちの強打者を求めており、ライバル球団の幹部たちは、FA市場ナンバーワンとされる外野手カイル・タッカーの本命としてブルージェイズを見ているという。MLB.comのマーク・ファインサンド記者も先週、GMミーティング期間中にタッカーと最も頻繁に名前が挙がっていたのはトロントだったと報じている。
タッカー獲得に失敗した場合はコディ・ベリンジャーに切り替える可能性がある。パッサンによれば、球団はベリンジャーを「タッカーの完全な代替候補」と見なしているという。カイル・シュワーバーも有力な選択肢となり得る。
一方で、FAとなった遊撃手ボー・ビシェットとの再契約の可能性も消えてはいない。むしろパッサンは、ブルージェイズが「タッカーとビシェットの両方を獲得することも理論上あり得る」と記している。
また、ブルージェイズもメッツと同様、先発投手市場の「トップレベルの選手たちを狙っている」球団の一つとしてもパッサンに名前を挙げられている。
確かに、ブルージェイズはここ数年、2023年の大谷翔平や2024年のフアン・ソトを含め、多くのスター選手の争奪戦に名を連ねながら、最終局面で取り逃がしてきた。それでも、ア・リーグ優勝の実績を手にし、ゲレーロと長期契約を結んだ今のチームは、一流選手にとって以前よりはるかに魅力的な移籍先になっている。
11月18日:ドジャースがベリンジャー再獲得に関心(報道)
コディ・ベリンジャーは、ドジャース在籍時の初期に大成功を収めた。2017年ナ・リーグ新人王、2019年ナ・リーグMVP、2020年ワールドシリーズ優勝など華々しい実績を残したが、その後成績が大きく落ち込み、最終的には2022年シーズン終了後にノンテンダーFAとなった。
しかし、ドジャースでのベリンジャーの物語には『第2章』があるかもしれない。ESPNのジェフ・パッサンによれば、ドジャースは、外野のアップグレードを図る中で、30歳となったFA外野手に関心を示しているという。
11月18日:パイレーツがシュワーバーらトップFA獲得に興味か
パイレーツは、通常FA市場で大きな動きを見せる球団ではない。これまでにFA選手に与えた最大契約は、2015年のフランシスコ・リリアーノへの3年3900万ドル(約64億4000万円)。しかし、この冬のパイレーツは要注目の存在になるかもしれない。
ESPNのジェフ・パッサンによると、パイレーツは13日にジョシュ・ネイラーがマリナーズと5年契約を結ぶ前、強打の一塁手獲得にかなりの資金を投じる用意があったという。そしてネイラー獲得に失敗した今も、パイレーツは野手市場でさらに高みを目指している。パッサンは、一流スラッガーのカイル・シュワーバーに関心を示している球団の一つとしてパイレーツの名を挙げている。
パッサンによれば、パイレーツは一塁手とリリーフ投手の市場を引き続き注視しており、ポール・スキーンズを軸とする先発ローテーションの強化も狙っている。
11月18日:デビン・ウィリアムズに多くの球団が関心(報道)
2025年に苦しんだ時期もあったが、依然としてデビン・ウィリアムズはFA市場で人気のようだ。The Athletic(有料・英語記事)によると、ナ・リーグ最優秀救援投手賞を2度の右腕に、ドジャース、レッドソックス、レッズを含む約12球団が関心を示しているという。18日にはESPNのジェフ・パッサンがメッツも有力な候補として名前を挙げ、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシはジャイアンツとタイガースの名前を挙げた。
ウィリアムズは62回を投げ、防御率4.79でクローザーの役割を失ったが、その裏にある指標は実際の数字よりはるかに良かったことを示している。xERA(期待防御率)3.09、守備の影響を除いた投球内容を示すFIP2.68はいずれも実際の防御率を大きく下回り、チェイス率、空振り率、奪三振率ではいずれもリーグ上位3%に位置していた。
また、ウィリアムズはシーズン終盤を好調で終えている。レギュラーシーズン最後の19試合では、防御率2.50、FIP0.36、9イニングあたり17奪三振を記録した。これは、2020〜24年にブルワーズ在籍時の投球(防御率1.70、9回あたり14.6奪三振)に近い。
11月18日:日本人右腕・今井達也が正式ポスティング
ここ数年のNPBで屈指の投手の一人とされる今井達也が、MLB球団と正式に交渉できるようになる。
各球団には18日、西武ライオンズが今井をポスティングしたと通達された。MLB球団との45日間の交渉期間は、19日午前8時(米東部時間=日本時間20日午後10時)に始まり、2026年1月2日午後5時(同=日本時間3日午前7時)に終了する。その間に契約がまとまらなかった場合、今井は2026年シーズンもNPBに戻ることになる。
27歳の今井には、多くのMLB球団が獲得に名乗りを上げるとみられている。マーク・ファインサンドのFAランキングで11位に位置付けられた今井は、今季163回2/3を投げ、防御率1.92、178三振、45四球、わずか6本塁打という成績を残した。2025年のハイライトとしては、継投ノーヒッターの先発で8イニングを無安打に抑えた試合や、2安打17三振完封を記録した試合などが挙げられる。
11月18日:レンジャーズがガルシア&ハイムの期限前トレード模索か(報道)
21日は、各球団が年俸調停権を持つ選手に対し、2026年シーズンの契約を提示するかどうかを決める期限となる。ESPNのジェフ・パッサンによれば、レンジャーズはその日までに外野手アドリス・ガルシアと捕手ジョナ・ハイムのトレードを成立させようとしており、成立しなければ両者をノンテンダーFAとする可能性もあるという。
3月に33歳になるガルシアは、レンジャーズでの6シーズンで2度の30本塁打以上、オールスター選出2回、そして2023年のア・リーグ優勝決定シリーズではアストロズとの最後の4試合で5本塁打を放ちMVPに輝くなど、大活躍だった。一方で直近2シーズンは、チェイス率と空振り率がいずれも30%超と高く、OPS+は98とリーグ平均をわずかに下回っている。
ハイムもまた、レンジャーズがワールドシリーズを制した2023年にゴールドグラブ賞とオールスター出場。しかし、30歳の捕手は、2024年以降打撃で苦しんでおり、924打席で打率.217、出塁率.269、長打率.334という成績にとどまっている。過去2年間でこれだけの打席数を積んだ選手の中で、OPS+76はワースト2位である。
11月18日:複数球団がスアレスをFA市場最高の先発投手と評価
『真のエース』と言える存在がいない今オフの先発投手市場において、ESPNのジェフ・パッサンによると、複数の球団が左腕レンジャー・スアレスを市場最高の投手と評価しているという。
ディラン・シース、フランバー・バルデス、今井達也らが今オフ先発市場の看板だが、スアレスはこの3人ほど球が速くなく、奪三振数も控えめである一方、『打たせてとる』能力が評価されている。2025年に打球200本以上を許した投手の中で、スアレスのハードヒット(打球初速95マイル=約153キロ)率31.1%はMLB最少。過去2年のバレル率(長打になりやすい打球角度と打球初速)も約5%と、MLB平均の7.2%を大きく下回っている。
30歳のスアレスは2024年にオールスター選出を果たしており、2022年以降の588回1/3で防御率3.59、FIP3.57という安定した成績を残している。ポストシーズンでも非常に優秀で、11試合(先発8試合)で防御率1.48を記録。2022年のワールドシリーズ第3戦では、アストロズ相手に5回無失点と好投した。
MLB.comのマーク・ファインサンドは、今年のFAランキングでスアレスを総合10位、投手ではシース(7位)、マイケル・キング(9位)に次ぐ3番手に位置付けている。