【独自】レイズ好調の秘密を、チームスタッフの福田紳一郎さん、渡辺誉さんが語る

October 5th, 2026

なぜ、レイズは強いのか。

98勝64敗、勝率6割5厘。今季のレギュラーシーズンをア・リーグ最高勝率で終え、地区シリーズでもヤンキースに先勝した。スター選手が多くいるわけではない。それでも、一つ一つのプレーを積み重ね、着実に勝ち星を重ねてきた。

その内側を知る2人の日本人スタッフに、今季の特色と躍進の理由を聞いた。

渡辺誉さん(写真左)は、レイズで6年目を迎えたマッサージセラピスト兼モビリティスペシャリスト。日々、選手のケアやコンディション維持を担っている。

渡辺さんは、先発の柱としてニック・マルティネスとヤンキースとのALDS初戦で好投したドリュー・ラスムッセンを挙げる。

「2人で31勝を挙げ、勝率7割超えで投手陣を牽引しています」

さらに、シーズン途中に加入し、復調したフレディ・ペラルタについても「移籍直後は苦しみましたが、各部門が疲労による身体の硬さを取り除き、メカニクスを見直したことで本来の姿を取り戻しました」と言及。多くの部門やスタッフがコミュニケーションをとりながら、選手をサポートする、裏方のチームワークもレイズの強さの秘訣と考える。

もう一つ、渡辺さんはクラブハウスでの化学反応の良さも挙げる

「投手と野手がカードゲームをしてリラックスするなど、今までになかったような風景があります」

勝った後には、音楽に合わせて選手全員で「勝利のダンス」を踊り、一体感を演出。選手同士が自然体でいられる環境が生まれ、それがプレーにも良い作用を生んでいる。(※メインダンサーについては第2弾をお楽しみに)

今年でレイズ在籍13年目の福田紳一郎さん(アシスタント・アスレチックトレーナー兼鍼灸師)は、本拠地トロピカーナ・フィールドへの復帰を好調の要因として挙げる。

2024年10月のハリケーンで球場の屋根が大きく損傷したため、昨季はヤンキースの春季キャンプ施設、ジョージ・M・スタインブレナー・フィールドを本拠地として使用した。

「スタインブレナー・フィールドも素晴らしい環境でした。ただ、フロリダの高温多湿の中、屋外でシーズンを戦い続けるのは、コンディショニングという面ではやはり大変でした」

昨季のレイズは本拠地で41勝40敗。5割をわずかに上回る成績にとどまり、本拠地の利を十分に生かせなかった。今季は、本来の本拠地に戻って55勝26敗。30球団トップのホーム成績を残した。

「球場だけが好成績の理由ではありませんが、慣れた環境でいつものルーティンを続けられることは、選手にとって大きかったと思います」

福田さんはさらに、長年の懸案だった新球場計画の正式承認も、チーム内の士気を高めた要因の一つだと話す。

これまで何度も浮上しては進展しなかった新球場構想が、ついに球団の未来として動き始めた。新球場のデザインも公開された。

「本拠地に戻ってメジャー最高のホーム成績を残し、同じ年に球団の将来の本拠地も決まった。そういう意味でも、今年はレイズにとって特別な一年になったと思います」

選手の状態を整えるスタッフの連携、選手が自然体でいられるクラブハウス、そして慣れ親しんだ本拠地で積み重ねた日々。ア・リーグ最高勝率という数字の裏側には、そうした一つ一つの環境づくりがある。

「強いレイズ」を支える力を結集し、チームはヤンキースとの第2戦へ向かう。