大谷、地区シリーズで苦戦の理由は?

October 6th, 2026

この時期は一つひとつのプレーの重みが増すため、悠長なことは言ってられない。その点、ここまでのナ・リーグ地区シリーズでの大谷翔平の姿は、決して前向きなものではない。

ブレーブスとの最初の2試合で8打数2安打、打率.250、2三振。シリーズは1勝1敗でトゥルイストパークへ舞台を移した。長引く右上腕二頭筋と左膝の負傷を治療するため負傷者リストに入り、9月はわずか8試合の出場にとどまっただけに、ドジャースはもともと、ポストシーズンでこのスーパースターにどこまで期待できるのかを見通せずにいた。

最初の2試合では、大谷はいずれも2番を打ったが第3戦でも左腕クリス・セールが先発することを受け、デーブ・ロバーツ監督は大谷をウィル・スミスとミゲル・ロハスの間の5番に下げると決めた。大谷が5番以下で先発したのは、エンゼルス時代の2020年9月23日が最後。その日はパドレス戦に5番で出場し、2ランを含む4打数1安打だった。

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ロバーツ監督は、大谷の打撃には複数の要因が影響していると見ている。一つはここ数カ月抱えてきた負傷を、無意識にかばっている可能性。もう一つはポストシーズン前の1カ月で36打席しか立っていないため、実戦感覚を取り戻している途中とも考えられる。

それでも大谷はできる限りのプレーを見せなくてはならない。それは、ストライクゾーンを見極め、内容のある打席を積み重ねることだ。

「翔平の才能があるからこそ、すべてが彼を中心に動く。ブレーブスも慎重に攻めてくる。そのうえで、こちらが手を出し続ける限り、相手はゾーンの外へと攻めを広げてくる。だから、こちらが我慢して球を見極める姿勢を見せるまでは、同じ攻め方を続けるだろう」とロバーツ監督は話した。

ここまでの地区シリーズでの大谷の打撃を、詳しい数字から見てみよう。成績はすべて第2戦終了時点。

大谷は普段以上に積極的に振っており、8打席のうち5打席(62.5%)で初球をスイングした。レギュラーシーズンの初球スイング率は36.7%で、それでもリーグ平均の30.3%を大きく上回っている。

ロバーツ監督が認めたように、ブレーブスは本調子ではない大谷にも慎重に投げている。大谷への投球がストライクゾーンに入った割合は、わずか38.2%(34球中13球)。今ポストシーズンで25球以上を見た82選手のうち、同割合が大谷より低いのは11人だけだ。

一方、大谷のチェイス率(ボール球に対するスイング)は、レギュラーシーズンの30%から42.9%へ上昇している(ゾーン外の20球に対して9スイング)。今ポストシーズンでゾーン外の球を20球以上投じられた選手のうち、大谷よりチェイス率が高いのは、マウリシオ・デュボン、ブライソン・ストット、スペンサー・ジョーンズ、マイケル・ハリス2世、ブライス・ハーパーの5人だけだ。

大谷には一振りで試合を変える力がある。ただし、8月18日を最後に、地区シリーズ第1、2戦を含む20試合で本塁打がなく、その間の打点もわずか1だ。ロバーツ監督は、ボール球スイング率の上昇には、長打を生むスイングを取り戻そうとしていることが関係していると考えている。

「本塁打や長打を打つことは、打席での彼の代名詞の一つだ。周りで何を言われているか、自分に何ができていないかを、とてもよく把握している。……第3戦では相手先発を考えると、長打を追い求めることが正しい作戦とは限らない。ただ、長打を打たなければという責任を感じていることは、やはり影響していると思う」と指揮官は語る。

相手側の要因もある。大谷は20スイング中9度の空振り(45%)を喫している。ブレーブスとの2戦で対戦した6投手のうち4人が左腕で、左腕から投じられた25球のうち22球はシンカーかカットボールだった。

レギュラーシーズンの大谷は、左投手のシンカーとカットボールに対して打率.391、長打率.891を記録していた。スタットキャストのバッティングランバリューによると、左対左でこれらの球種に対して大谷以上の成績を残した打者は、カイル・シュワーバー、コービン・キャロル、マット・オルソンだけだった。

昨年、ドジャースは大谷がポストシーズンで不振から劇的に抜け出す姿を見ている。地区シリーズ4試合と優勝決定シリーズの最初の3試合では、29打数3安打、打率.103、三塁打1本、5四球に対して14三振だった。しかし、優勝決定シリーズ第4戦で歴史的な活躍を見せ、不振を振り払った。打席では3本塁打を放ち、マウンドでは6回無失点、10奪三振を記録した。

今ポストシーズンの大谷は打者に専念しており、体の状態を考えると、昨年ほど劇的な復活は難しいかもしれない。それでもロバーツ監督は、今年も大きな仕事ができると信じている。

「その可能性はあると思う」とロバーツ監督は話した。「間違いなくね」