ブルワーズは、開幕前から今回のワールドシリーズの優勝候補だった。レギュラーシーズンをメジャー最高成績で終え、ナ・リーグ優勝決定シリーズでは2連覇中のドジャースに4連勝。その評価にふさわしい実績を積み上げてきた。
ワールドシリーズの2試合を終え、ア・リーグ王者レイズの勝算は高まるどころか、厳しさを増している。現行の2-3-2方式による7試合制のポストシーズンで、今回のブルワーズと同じくホームで2連勝したチームは、58例中47例(約81%)でシリーズを制している。
もちろん、タンパベイを信じ続ける人々には希望もある。レイズは今年、トロピカーナフィールドで59勝27敗。ポストシーズンでも4勝1敗を記録している。また、過去に16チームが2連敗から逆転でシリーズを制している。直近3シーズンでも、昨年のア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)のブルージェイズと、2023年のナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)のダイヤモンドバックスが達成した。
「確かに0勝2敗だけど、ワールドシリーズでの敗退が決まったわけじゃない。まだ、やるべきことがある」と、DHのヤンディ・ディアスは話した。
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ただ、ワールドシリーズでの2連敗からの逆転優勝は、1996年にヤンキースがブレーブスとの対戦で達成して以来、30年間実現していない。
「僕らは今も互いを大切に思っているし、このクラブハウスにどれだけの才能がそろっているか分かっている。ここから巻き返して、続く数試合を戦い、勢いを取り戻せれば、素晴らしい物語になる」と、中堅手のジョニー・デルーカは24日(日本時間25日)の夜に話した。
レイズが歴史をつくり、球団初のワールドシリーズ制覇を成し遂げるために。あるいは、少なくともシリーズをミルウォーキーに戻すために、必要となる3つの課題を挙げる。
1 先発陣の力を生かす
ブルワーズは打線の層と救援陣の力で優位に立ち、実際それを発揮して連勝を達成した。しかし、レイズは唯一の強みとみられていた先発陣を、ここまでは生かせていない。ローテーションを組み直し、エースのドリュー・ラスムセンを第2戦に中5日で先発させた。それでもミルウォーキーが第1、2戦をともに制し、その優位性を打ち消した。
唯一の明確な強みをこれ以上無駄にできない。第3戦では、ALCS最優秀選手のフレディ・ペラルタに、再び素晴らしい投球が求められる。ブルワーズの元エースは、ここ最近は無双状態で、過去2カ月の直近10登板(うち9先発)で、7勝0敗、防御率0.89を記録している。
「相手と同じく、こちらも非常にいい投手が先発する。このチームが巻き返すと強く信じている。シーズンを通してそうしてきたし、これからも続けてくれる」とケビン・キャッシュ監督は話した。
第4戦の投手起用は、まだ明確になっていない。ただ、右腕グリフィン・ジャックスが先発、あるいは長いイニングを担う役割で登板すると考えられる。敗れれば敗退という状況なら、あらゆる手段が選択肢に入る。
まず1勝して第5戦に持ち込めば、レイズは最も信頼する先発3人、ニック・マルティネス、ラスムセン、ペラルタにシーズンの命運を託せる。
2 ミスをなくす
左翼手チャンドラー・シンプソンは、シリーズ最初の2試合から得られる教訓を問われ、的確に言い表した。
「あのチームを相手にするなら、ミスのない野球をしないといけない」とシンプソンは話した。
レイズはレギュラーシーズンを通して、それを実践していた。賢明な判断を重ね、投手は四球を避け、打者はバットに当てて打球を飛ばした。守備陣は打球を着実にアウトに変えていた。
ミルウォーキーでは、そうした姿を見せられなかった。レイズはらしくない雑なプレーを重ね、いら立ちを募らせたジュニア・カミネロが、仲間を奮い立たせようとしたのか、ダグアウトで声を張り上げた。
カミネロの思いは伝わるだろうか。第1、2戦で得た経験を、よりよいプレーにつなげられるだろうか。慣れ親しみ、味方の声援に包まれるトロピカーナフィールドが、助けになるだろうか。
その答えに、シーズンの行方が懸かっている。
3 先発と抑えのつなぎ役を確立する
2カ月前のレイズにとって、救援陣は強みに見えた。
ところが今、指揮官が頼れる投手は、左の切り札キャム・ブーザーと抑えのブライアン・ベイカーだけになったように見える。ベイカーは速球の球速が落ちているものの、2人とも今月は素晴らしい投球を続けている。それ以外の救援投手は、左腕ギャレット・クレビンジャーを除いて全員が少なくとも1失点を喫した。クレビンジャーは9月4日以来となる実戦登板だった第1戦で、2アウトを奪った。
ケビン・ケリーは4回で8安打を許している。タイラー・ウェルズは6安打を浴びて5失点。イアン・シーモアは第2戦で同点本塁打を許し、苦しい登板が続いている。
第3戦でペラルタが7回、8回まで投げない限り、誰かが先発から抑えへの橋渡しを担わなければならない。ジャックスか、マルティネスか。それとも、ブルペンに答えがあるだろうか。
