夢のようなシーズンを送ったレイズ、ワールドシリーズで世界一の夢が打ち砕かれる

7:23 AM UTC

【ブルワーズ3-4xレイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド、10月27日(日本時間28日)

この7カ月間、レイズにとって今季は夢が現実になったかのような日々だった。

開幕前はア・リーグ東地区最下位を予想する声が多かったが、シーズンの大半でア・リーグ最高勝率を維持した。球団の顔であるジュニオール・カミネロ三塁手(23)のメジャー初のサヨナラ本塁打で3年ぶりのポストシーズン進出を決めた。さらにライバルのヤンキースを敵地で勝利し、5年ぶりのア・リーグ東地区優勝を達成。地区シリーズでもヤンキースをスイープしてリーグ優勝決定シリーズに進み、本拠地では球団史上3度目のワールドシリーズ進出を決めた。

2024年にハリケーン「ミルトン」で屋根が吹き飛んだトロピカーナフィールドに戻れただけでも信じ難い出来事だった。そのわずか2年後、ワールドシリーズで満員の観客を迎えたのだから、なおさらだった。一方、新たなオーナー陣の下では、タンパベイ地域での球団の長期的な将来にも道筋がついたかに見えた。

7カ月間、ほとんどすべてが思い通りに進んだ。夢のような快進撃も、もはや出来すぎた話だとは思えなくなっていた。

レイズがセントルイスで開幕戦を迎えてから7カ月と2日。トロピカーナフィールドでの今季最終戦でブルワーズがレイズを夢から現実へと引き戻した。

ブルワーズのエース右腕、ジェイコブ・ミジオロウスキー投手(24)と強力な救援陣がレイズ打線をわずか4安打に抑えた。一方、レイズの救援陣が先に崩れ、ワールドシリーズ第5戦に1-4で敗れ、シーズンが幕を閉じた。

レイズのケビン・キャッシュ監督(48)は、敗戦後にチームで築いた絆に触れた。

「今は本当に打ちのめされています。悔しいです。ただ、今季を通じて、特に10月のこの1カ月間、私たちが互いにとってどれほど大切な存在だったかを思うと、この結果も少しは受け止めやすくなります」

リッチー・パラシオス内野手(29)が二塁ゴロに倒れ、最後のアウトとなった。一塁に間に合わなかったパラシオスはヘルメットをたたきつけた。ニック・マルティネス投手(36)はブルペンのマウンドからダッグアウトへ戻った。レイズの選手の一部はトロピカーナフィールドのクラブハウスへゆっくりと引き揚げた。一方、多くの選手はダッグアウトのフェンス沿いに立ち、本拠地で歓喜に沸くブルワーズの姿を見つめていた。

シーズンが終わった。開幕当初の予想よりもずっと遅い終幕だったが、選手たちにとってはまだ早すぎた。

「これまで一緒にプレーした中で最高の仲間です。特にメジャーでは。ここまで勝ち進みながら、あと一歩届かなかった。敗れるなんて、本当に悔しいです」と、ドリュー・ラスムッセン投手(31)は無念さをにじませた。

「特にこの世界では、こんなチャンスがあと何度巡ってくるか分かりません。これだけ近づいただけに、本当につらいです」

レイズは第4戦の忘れられない勝利でワールドシリーズのスイープを免れた。しかし、それも一時的な反撃にとどまった。相手はレギュラーシーズンにMLB最高勝率を記録し、ポストシーズンでも勢いを緩めず、最後は世界一を祝ったブルワーズだった。

「本当に悔しいですよ。僕たちは世界一になれると心から信じていましたから」とマルティネス。

「望んだ結果ではありません。でも、特別な仲間たちと素晴らしい道のりを歩めました。最大の目標には届かなかった。それでも本当に、本当にいいチームでした」

レイズにとって3度目のワールドシリーズも、悲願の初優勝には届かなかった。2008年は前例のない快進撃、2020年はコロナ禍で異例のシーズン、2026年は予想外の躍進。チームの顔ぶれも毎回違っていた。

それでも、結末は同じだった。

静かに交わされる握手と抱擁。涙ながらの別れのあいさつ。最後にもう一度だけ交わす仲間内の冗談。先行きの見えない不安。そして、最後まで勝ち残り、内野でトロフィーを掲げる側になれなかった悲しみ。

カミネロは球団通訳のケビン・ベラ氏を介し、試合後のつらい時間を振り返った。

「本当に難しいですよね。試合後、ここでみんなが抱き合っていた時間は、特につらかったと思います。仲間たちのもとを回って一人ずつ抱きしめ始めたときが、一番きつかったです」

チャンドラー・シンプソン外野手(25)も悔しさと誇りが入り交じる心境を明かした。

「思い描いていた結末ではありません。特に今季はこれだけ結果を残してきただけに。目標に届かなかった悔しさは大きいですが、僕たちが成し遂げたことには誇りも持てます」

ブルワーズは、傾斜した白い屋根が特徴のトロピカーナフィールドで優勝を祝った史上初のチームとなった。今回の敗戦によって、レイズはパドレス、マリナーズ、ロッキーズと並び、ワールドシリーズ制覇を経験していない現存4球団の一つとなった。

世界一への道のりが容易ではないと、ブルワーズの歴史も物語っている。1969年にシアトル・パイロッツとして誕生して以来、球団に優勝経験はなかった。1982年以来にワールドシリーズに進出し、今回ようやくレイズに勝って頂点に立った。

「メジャーで優勝するチャンスが、あと何度巡ってくるか分かりません。あそこまで優勝に近づき、これほどの仲間と戦ってきただけに、つらいです」

ラスムッセンの言葉は、レイズのクラブハウスに漂う悔しさをいっそう強めた。選手たちはワールドシリーズまで勝ち進んだ歩みを振り返りながらも、敗戦の痛みを感じていた。

「ワールドシリーズ進出を決めた時のことを思い出します。あの瞬間は、それまで積み重ねた努力や、乗り越えてきたことを思い、ついにたどり着いたという大きな喜びがありました。でも、負けた時もある意味では同じ感覚なんです。ただ、正反対の気持ちです。これまでの努力や苦労を思い返す点は同じでも、今度は敗れた失望が伴います」

ジョナサン・アランダ一塁手(28)は、通訳のベラ氏を介して、ワールドシリーズ進出を決めた時の喜びと、敗退した今の心境を比べた。

最後のアウトから1時間以上が過ぎても、球団で最も在籍期間が長いアランダは、左肩にワールドシリーズのワッペンが付いたユニホームを着たまま、ロッカーの前に立っていた。他の選手たちは私服に着替え、すでに球場を後にした選手もいた。

いずれユニホームを脱がなければならないと分かっていた。それでも、まだ脱ぐ気にはなれなかった。

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