山本はドジャースを救えるか?ALCSの行方は?2試合の見どころを紹介

October 12th, 2026

リーグ優勝決定シリーズの初日が終わり、ブルワーズとドジャースは最高に目の離せない試合を見せてくれた。しかも、これはまだ始まりにすぎない。

両チームは翌12日(日本時間13日)に2戦目を戦い、同日にトロピカーナフィールドでガーディアンズとレイズによるア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)が開幕する。この2試合を前に、4チームそれぞれの注目点を、一つずつ挙げていこう。

ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第2戦:ドジャース対ブルワーズ
米東部時間午後5時開始(日本時間 翌午前6時)
先発:山本由伸(ドジャース)対ローガン・ヘンダーソン(ブルワーズ)

山本はスーパーヒーローであり続けられるか。

今さら言うまでもないが、今回が山本にとって過去最大の大一番というわけではない。昨年のワールドシリーズで成し遂げたことは、もはや伝説だ。今でも思い出すだけで、あぜんとしてしまう。NLCS第2戦はそこまでの舞台ではないにせよ、決して軽い試合ではない。まして、今回の第2戦には大きな意味がある。

1年前、山本はまさに同じ舞台、アメリカンファミリーフィールドでのNLCS第2戦で、圧巻の投球を披露した。ただし昨年は、ドジャースが第1戦に勝っていた。今回は違う。ドジャースがシリーズで2勝差をつけられたのは、ダイヤモンドバックスと対戦した2023年のNLDSが最後だ。それがドジャースの最後のポストシーズンでのシリーズ敗退なのは、偶然ではないだろう。

タリク・スクーバルがマウンドに立ち、ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーが4回1/3で降板したことを考えれば、ドジャースは初戦を制し、勢いを掴むチャンスは十分にあった。だが今や、ブルワーズのファンも、この若いチームも、王者を倒すチャンスを感じ取っている。だからこそ、こうした状況での投球を経験してきた山本が登板するには、うってつけのタイミングだ。「結局はドジャースが勝つ」と信じる理由があるとすれば、まさにこういう試合で山本のような投手を送り出せることにある。

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ブルワーズは、ついに壁を破るのか。

昨年のNLCSでドジャースがブルワーズに4連勝したことは、誰もが覚えているだろう。しかもただ4連敗しただけではない。シリーズ全体で挙げた得点も、各試合ちょうど1点ずつのわずか計4点だった。そのことを思えば、この日の2-1という結果ですら、打線が大爆発したように感じられたはずだ。

もし初戦に敗れていたら、球団とファンの士気がどれほど下がっていたかは、計り知れない。シーズン103勝。マウンドにはミジオロウスキー。ミルウォーキーの観客は初球から熱狂していた。これだけ条件がそろっているのに、それでも、またしてもあの憎らしいドジャースに負けるのか。だが今は、そんなことを考える必要はない。

ブルワーズは、今のドジャースに勝てることを証明した。それだけではない。勝負どころの適時打、大きな本塁打、安定した先発投球、相手を封じるブルペンと、ドジャースが得意とする戦い方で倒したのだ。もちろん、あと3度勝たなければならない。それでも、ついに1勝目をつかんだ。

ア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第1戦:ガーディアンズ対レイズ
米東部時間午後8時開始(日本時間 翌午前9時)
先発:フォスター・グリフィン(ガーディアンズ)対ドリュー・ラスムセン(レイズ)

ホセ・ラミレスは、勢いを維持できるか。

ガーディアンズが良いシーズンを送ったのは間違いない。ア・リーグ中地区を制し、ポストシーズンの第2シードを獲得。ファンが愛するガーディアンズらしい野球を、あらゆる面で存分に体現してきた。ただ、この素晴らしい年が、ラミレスの輝かしいキャリアで最も苦しい年と重なっていることには、どこか不思議な感じがしていた。

10年にわたってチームのスーパースターであり続け、いつかプログレッシブフィールドの外に銅像が立ち、ガーディアンズの背番号11を着ける最後の選手になるとみられているような選手にとっては、悪夢のようなシーズンだった。

シーズン途中に左手の有鉤(ゆうこう)骨の手術を受け、1カ月以上離脱。復帰後も53試合でOPS.598、2本塁打にとどまった。その不振は、ホワイトソックスとのア・リーグ地区シリーズ(ALDS)でガーディアンズが2連敗する間も続いた。

しかし、最後の3試合、つまりガーディアンズが勝った3試合で、ラミレスはチームの打点の実に35%をたたき出し、第5戦では体勢を崩しながら信じられないような本塁打を放った。手首を治すため、オフシーズンを過ごすまでは、本当に万全の状態には戻らないと本人は話している。それでも今、この球団で唯一やり残していること、そして、球団全体に少なくとも過去78年間欠けているものは、ワールドシリーズの優勝だ。この長い空白を終わらせるには、球団の顔であるラミレスの力が欠かせない。

今ポストシーズン、最高の投手が登場

山本由伸、ジェイコブ・ミジオロウスキー、タリク・スクーバル、ギャビン・ウィリアムズ、ブレイク・スネル。錚々たるメンツが揃うが、ラスムセンを忘れてはいけない。ALDS第1戦でヤンキースを圧倒し、8回1安打、10奪三振。今ポストシーズンで、これを上回る投球はまだない。この登板がもたらした何よりの収穫の一つは、右腕が続けてきた素晴らしい投球が、ついに日の目を浴びたことだ。

もちろん、今季172回を投げて防御率2.67、WHIP0.91、奪三振と与四球の比率を示すK/BBが5.4という数字だけでも、十分に見事だ。だが、後半戦のラスムセンはまさに異次元だった。12度の先発で9勝0敗、防御率1.86。ALDSを含む直近7度の先発では、計39回2/3を投げて防御率1.13、WHIP0.76、被打率.154、奪三振率28.3%を記録している。このシリーズでレイズには多くの強みがある。それでも、最大の強みはラスムセンだと思えてならない。