サイ・ヤング賞最終予想!両リーグで文句なしのトップに君臨したのは?

September 15th, 2026

2026年のレギュラーシーズンも残り2週間。ア・リーグ、ナ・リーグともに、サイ・ヤング賞の行方はほぼ決まったように見える。

両リーグとも候補者は充実している。それでも決着がついたように見えるのは、ほかの候補の問題というより、先頭を走る2人が圧倒的だからだ。今季最後のサイ・ヤング賞予想投票では、剛速球を武器とする2人の若手投手が、MLB.comの投票者32人全員から各リーグの1位に選ばれた。

専門家たちは、ここまでの成績だけでなく、残り2週間の展開も予想して受賞候補に票を投じた。各リーグの上位5人を順位づけし、1位に5ポイント、2位に4ポイントと、順位に応じて5、4、3、2、1ポイントを与える方式で集計した。

※特記のない限り、成績は13日(日本時間14日)の試合終了時点。

アメリカン・リーグ

1位)キャム・シュリトラー、ヤンキース(160ポイント、1位票32)

13日のサブウェイシリーズ最終戦でメッツを6回無失点に抑え、今季の防御率を1.95に下げた。ア・リーグだけでなく、MLBでも、規定投球回到達者の中ではミジオロウスキーと並ぶ最も低い数字だ。直近7先発はいずれも1失点以下に抑え、メジャーで初めてのフルシーズンを鮮やかに締めくくろうとしている。昨季のワイルドカードシリーズで鮮烈な印象を残した時と同じく、3種類の速球の組み合わせで打者を圧倒し続けている。

2位)ディラン・シース、ブルージェイズ(126ポイント)

昨年11月に結んだ7年契約の初年度から、申し分のない活躍を見せている。直近の登板となった13日のオリオールズ戦では9奪三振。今季9奪三振以上を記録したのは13度目で、ア・リーグで最多となっている。また今季236奪三振は自己最多を更新し、ミジオロウスキーと並んでMLBトップ。今年は強力なフォーシームとスライダーの組み合わせに、よりバランスの取れた球種配分を加え、さまざまな方法で相手打線を攻略している。それも、被打率.177がア・リーグの規定投球回到達者で最も低い理由の一つだ。

3位)パーカー・メシック、ガーディアンズ(77ポイント)

シュリトラーやシースと同じ水準ではないかもしれないが、素晴らしいルーキーシーズンを送っていることは間違いない。独特の投球フォームを持つ左腕は、11日のツインズ戦で5回1/3を1失点。優勝争いが熱を帯びる中でも、普段どおりの仕事をしている。今季、5回以上を投げて1失点以下に抑えた登板数で、ア・リーグのメシックを上回るのはシュリトラーとシースだけで、防御率2.51はMLBで5番目に低い。成功の鍵はフォーシームにある。平均94.3マイル(約151.8キロ)と球速は高くないが、スタットキャストのランバリューによると、MLBで最も価値の高い球種の一つとなっている。

4位)ドリュー・ラスムッセン、レイズ(52ポイント)

11日、レイズはジュニオール・カミネロの劇的なサヨナラ本塁打によって、今季のMLBで最初にポストシーズン進出を決めた。ただし、その試合で先発し、7回を1失点と軽快に投げたラスムセンも忘れてはならない。オールスター休み明けから続く直近10先発では、すべて勝利を収めている。31歳の右腕は、3種類の異なる軌道の速球と卓越した制球力を武器に、防御率(2.81)、WHIP(0.92)、被打率(.203)のいずれもア・リーグ上位5人に入っている。

5位)ソニー・グレイ、レッドソックス(37ポイント)

ボストンは球界屈指の投手陣に支えられ、ポストシーズンへ順調に歩みを進めている。開幕時点なら自然に聞こえた一文だが、エース左腕ギャレット・クローシェが4月下旬から離脱すると知っていたなら、そうは思えなかっただろう。左腕不在の中、グレイがエースとしてチームを支えてきた。27先発で17勝5敗、防御率2.76。投手は勝利数がすべてではないものの、ア・リーグでグレイより多く勝っている投手がいないことは注目に値する。自身3度目となるア・リーグのサイ・ヤング賞投票トップ5入りを目指しており、過去には2023年にツインズで2位、2015年にアスレチックスで3位に入った。

NATIONAL LEAGUE

1位)ジェイコブ・ミジオロウスキー、ブルワーズ(160ポイント、1位票32)

前回登板ではカブスを6回1/3、1失点に抑え、9三振。珍しく不安定となったその前の登板の嫌な記憶を最速で払拭した。圧倒的な力を持つ右腕は、防御率(1.95)、被打率(.155)、奪三振(236)など、ほぼすべての主要部門でナ・リーグ投手のトップに立っている。すでに161回1/3を投げているが、剛速球も健在。今季、100マイル(約160.9キロ)以上の球を1010球投じており、2番目に多いメイソン・ミラー(468球)の2倍以上となっている。

2位)クリス・セール、ブレーブス(106ポイント)

年齢を感じさせない投球を続け、シーズン終盤にナ・リーグのサイ・ヤング賞争いで差を縮めようと奮闘している。防御率2.18はリーグで2番目に低く、37歳の左腕にとって2018年以来の好成績だ。安定感も際立ち、直近23先発すべてで3失点以下に抑えている。今季、ほかの先発投手で3失点以下を17試合以上連続して記録した投手はいない。球速の向上も一因となり、セールは年齢による衰えをはねのけている。実際、先発投手として、これまでで最も速い球を投げているのだ。

3位)クリストファー・サンチェス、フィリーズ(99ポイント)

サンチェスは直近2先発で計9失点を喫し、前回の投票から一つ順位を下げた。それでも、長身の左腕はサイ・ヤング賞候補として十分に評価されるべきシーズンを送っている。投球回187回1/3はMLBで2番目に多く、ナ・リーグの規定投球回到達者では防御率2.79が5番目、FIP2.72が3番目に低い。ベースボール・リファレンス版のWARでは7.6を記録し、2026年のMLBで最も価値の高い投手となっている。

4位)ヘスス・ルザルド、フィリーズ(52ポイント)

ナ・リーグ東地区首位のブレーブス相手に披露した見事な完封を追い風に、今季最後のサイ・ヤング賞予想投票でトップ5入りした。だが、このような評価をされたのが遅すぎたほどだ。直近12先発で8勝1敗、防御率1.66。7月1日以降の防御率はMLBで最も低く、8月にはナ・リーグの月間最優秀投手に選ばれた。昨季習得した強力なスイーパーに支えられ、奪三振率30.4%はナ・リーグで2番目に高い。肩の不調で直近の先発を回避し、フィリーズファンは気をもんでいるが、本人はMRI検査後に「心配していない」と話していた。

5位)山本由伸、ドジャース(43ポイント)

期待は非常に高くなり、9日のレッズ戦で見せた7回10奪三振の快投さえ、いつものことに感じられるほどだ。26先発で防御率2.62を記録し、ハリウッドにふさわしいスターぞろいの先発陣で、今もエースの座にいる。走者を出さない能力で山本を上回る投手はほとんどいない。WHIP0.88、被打率.184は、いずれもミジオロウスキーに次いでナ・リーグで2番目に低い。